エクストレイルのオイル量について調べている方にとって、「型式別にどれくらい必要なのか」「推奨される粘度や規格は?」「フィルターを交換したら量は変わるの?」といった疑問は非常に多いはずです。
この記事では、T31型のガソリン・ディーゼル車の違いをはじめ、T32型の年式ごとの必要量、T33型e-POWERの特徴、さらにはハイブリッドモデルの推奨オイルと容量まで、具体的に解説していきます。
また、CVT・ミッション系のオイル量はどれくらいか、粘度や規格の選び方、フィルター交換の有無で変わるオイル量、シビアコンディションでの交換タイミングも詳しく触れています。これを読めば、あなたの愛車に最適なオイル管理ができるようになるはずです。
・型式ごとのエンジンオイル量の違い
・オイルの粘度や規格の選び方
・フィルター交換や使用環境によるオイル量
・オイル交換後のリセット作業や市販オイル
エクストレイルのオイル量を型式別に解説

・T31型ガソリン・ディーゼル車の違い
・T32型は何リットル必要?年式ごとの違いも
・T33型e-POWERのエンジンオイル量と特徴
・ハイブリッドモデルの推奨オイルと容量
・CVT・ミッション系のオイル量はどれくらい?
・粘度・規格の選び方
T31型ガソリン・ディーゼル車の違い
T31型エクストレイルは、2007年から2015年まで販売された2代目モデルで、ガソリンエンジン搭載車とクリーンディーゼルエンジン搭載車の2種類が存在します。どちらも一見似たような車両に見えますが、エンジンオイルの容量や粘度、交換サイクルなどにおいて大きな違いがあります。
まず、ガソリン車に搭載されているエンジン(主にMR20DEやQR25DE)は、オイル容量が3.6~4.8リットル程度と比較的少なめです。粘度は0W-20のSN規格が推奨されており、年式に応じてSMやSL規格のオイルが指定されていた時期もあります。
一方で、ディーゼル車はM9R型エンジンを搭載しており、そのオイル容量は約7.0~7.4リットルとかなり多めです。また、使用するオイルもACEA C3規格に対応した5W-30のクリーンディーゼル専用オイルが必要です。
このような違いが生じるのは、ディーゼルエンジンが構造的に高い燃焼温度と圧力に耐える設計となっているため、潤滑性能と耐熱性に優れたオイルを多く必要とするからです。加えて、ガソリン車よりもススや燃焼残留物が多く発生するため、エンジン内部を清潔に保つ性能も求められます。
いくら同じT31型といっても、ガソリンとディーゼルでは必要なオイル量や種類が大きく異なります。
誤ったオイルを使うとエンジン性能の低下や故障の原因にもなりかねません。したがって、メンテナンス時には自分の車がどちらのタイプかを正しく確認し、適合するオイルを選ぶことが重要です。
T32型は何リットル必要?年式ごとの違いも

T32型エクストレイルは2013年末から2022年まで販売された3代目モデルであり、エンジン形式や年式によってエンジンオイルの容量や推奨オイルが異なります。そのため、同じT32型でも「自分の車にはどれくらいオイルが必要か」をしっかり確認することが大切です。
まず、代表的なガソリンエンジンであるMR20DDの場合、オイルのみ交換時は約3.6リットル、オイルフィルター同時交換時は約3.8リットルが目安となります。推奨される粘度は0W-20で、API SNやSP規格のオイルが使用されます。
この仕様は2013年以降のモデル全般に共通しているものの、年式により使用オイルの銘柄や性能が微妙に変更されているケースもあります。
一方、ディーゼル仕様や4WD車、さらには「ハイブリッド」モデル(HNT32)も存在し、こちらは駆動方式や補機類の違いによってオイル量が異なります。特にe-POWER仕様ではなくハイブリッド仕様の場合、搭載エンジンは同じでも補機バッテリーの影響などで微妙な差が出ることがあります。
また、交換時期についても通常使用では1年または15,000kmごと、シビアコンディション下では6ヶ月または7,500kmごとの交換が推奨されており、使用環境に合わせたスケジュール管理が求められます。
このように、T32型エクストレイルは年式や駆動方式によって仕様が細かく異なっており、同じモデルでも一律ではありません。オイル交換の際には、車検証に記載された型式とエンジン型式を確認のうえ、メーカー推奨のオイル容量と粘度に従うことが安全で確実です。
T33型e-POWERのエンジンオイル量と特徴
T33型エクストレイルは2022年に登場した現行モデルで、最大の特徴は日産独自の「e-POWER」システムを搭載している点にあります。
e-POWERとは、ガソリンエンジンを発電専用として使い、モーターのみで走行するシリーズハイブリッド方式であり、従来のハイブリッド車とは設計思想が異なります。
このT33型に搭載されているのは、KR15DDTという1.5L直列3気筒ターボエンジンです。発電専用のため走行中に高負荷がかかることは少ないものの、発電効率を保つために定期的なオイル交換は重要です。
オイル容量は、オイルのみ交換時で5.0リットル、フィルター同時交換時は5.1リットルが目安とされています。従来モデルよりも多めの容量となっており、より高性能な潤滑性と冷却性を求められていることがうかがえます。
推奨オイルはSP規格の0W-20であり、モチュールなどのメーカーからは「HYBRID 0W-20」や「H-TECH 100 PLUS SP」などの適合商品が提供されています。
また、より静粛性やレスポンスを重視するユーザーには、300V POWERシリーズのようなレーシングスペックのオイルも選択肢に入るでしょう。
一方で、注意すべき点としてはe-POWERはモーター走行中心であるため、エンジン稼働時間が比較的短く、オイルの汚れやすさの実感が薄れる場合があります。しかし、これは逆にオイル劣化に気づきにくくなるリスクをはらんでおり、走行距離に関わらず定期的な交換が必要です。
このように、T33型e-POWERはオイルの役割や負荷が特殊であるため、従来車と同様の感覚での整備は避けた方がよいでしょう。
ハイブリッドモデルの推奨オイルと容量

エクストレイルにはT32型を中心に「ハイブリッドモデル」が存在しており、従来のガソリンエンジンとは異なる点がいくつかあります。これらのハイブリッド車では、燃費向上や静粛性を実現するため、オイルに求められる性能も一段と高くなっています。
搭載されているエンジンはMR20DD型で、オイルのみ交換時の容量は3.6リットル、フィルターも同時に交換する場合は3.8リットルが基準です。使用するエンジンオイルは0W-20が推奨されており、API規格ではSNまたはSP、粘度と省燃費性に優れた製品を選ぶことが望まれます。
実際、モチュール製品であれば「HYBRID 0W-20」や「H-TECH 100 PLUS」が代表的な選択肢となります。これらはハイブリッド特有の冷間始動回数の多さや、低負荷・高回転の繰り返しといった特殊な条件下でもエンジン内部を確実に保護するよう設計されています。
一方で、ハイブリッド車は発電やモーター駆動を繰り返すため、走行距離が短くてもエンジンがこまめに始動・停止を繰り返します。このため、オイルの劣化が進みやすく、走行距離だけで判断せず、期間でも交換時期を管理する必要があります。
目安としては1年または10,000〜15,000km程度が推奨されていますが、シビアコンディションでは半年ごとの点検が望ましいです。
このように、ハイブリッドモデルにおいては「静かに走る」からといってオイルの劣化が少ないわけではありません。むしろ、頻繁な始動や低温始動を繰り返すことで内部摩耗のリスクが増すため、適切な粘度と高品質なオイル選びが大切です。
オイル選定や交換頻度をしっかり見直すことで、長く快適に愛車を保つことができます。
CVT・ミッション系のオイル量はどれくらい?
CVT(無段変速機)やミッションオイルは、エンジンオイルと同様に車両の寿命や走行性能に深く関わる重要な要素です。エクストレイルの場合、特にCVT搭載車が主流となっており、そのオイル管理は見落とされがちなポイントでもあります。
まず、T32型やHNT32(ハイブリッド)などのCVTモデルにおいて、CVTフルード(CVTF)の指定油脂は「日産純正CVTフルードNS-3」が標準です。
このオイルの適正充填量はおよそ5.9リットルで、交換時にはそのほぼ全量を入れ替える必要があります。なお、オイルパンからの排出のみでは全量を抜き取れないことが多いため、フルードチェンジャーを使用した圧送交換が推奨されることもあります。
一方で、4WD車の場合は「リヤファイナルドライブ」にも専用のギアオイルが必要で、こちらには「マチックフルードS」が使われ、約0.85リットルの容量が設定されています。
加えて、インバーターやデフの構造によってもミッション周りのオイル種別と量が変わるため、車種ごとの仕様確認が大切です。
エクストレイルのようなSUVは、雪道や山道など、負荷のかかる環境で使われることも多く、そうした条件ではCVTオイルの劣化も早まります。これを放置すると、変速ショックや加速不良、CVTユニットの故障といったトラブルにつながるため、定期的な点検と早めの交換が勧められます。
CVTオイルは“交換不要”とされることもありますが、実際には走行距離や使用状況に応じて確実なメンテナンスが必要です。長く快適な走行を維持したいのであれば、定期的な交換を習慣にすることをおすすめします。
粘度・規格の選び方

エンジンオイルを選ぶ際には、「粘度」と「規格」という2つの基準を正しく理解することが大切です。どちらも聞き慣れない言葉かもしれませんが、車の健康を守るうえで欠かせない知識です。
まず、粘度とはオイルの“流れやすさ”を示すもので、SAE(米国自動車技術者協会)規格で表記されます。
たとえば「0W-20」や「5W-30」などの表示が一般的です。エクストレイルでは、T31型・T32型・T33型を通じて「0W-20」が推奨されており、寒冷地でも始動性に優れつつ、エンジン内部の摩耗を防ぐことができます。
次に規格についてですが、これはAPI(アメリカ石油協会)やILSAC(国際潤滑油標準化認証委員会)が制定した品質基準に基づいています。現在の主流は「API SP」や「SN」規格で、エンジンの清浄性能や燃費向上、耐久性などの性能が求められます。
エクストレイルでも、これらの規格を満たす製品を選ぶことで、エンジンの性能を十分に引き出すことができます。
ただし、古いモデルや特別仕様の車両(たとえばディーゼルエンジン搭載車など)では、「ACEA C3」や「DL-1」などの別規格を必要とする場合もあります。
このような車種では誤ったオイルを使用すると、DPF(ディーゼル微粒子フィルター)の詰まりや燃焼不良の原因になることがあるため注意が必要です。
さらに、高性能を求めるドライバーであれば、モチュールやモービル1などのプレミアムグレードを選ぶのも有効です。こうした製品は静粛性やレスポンスの面でも一段上の性能を実感できます。
オイルの粘度や規格を選ぶ際は、単なる価格だけでなく、自分の走行環境や車両の状態をよく把握したうえで、最適な製品を選ぶことが何より重要です。
エクストレイルのオイル量は?交換時のリセット手順

・フィルター交換の有無で変わるオイル量
・シビアコンディション下での交換タイミング
・エンジンオイル容量の確認方法とは?
・型式NT30〜NT32の違いと注意点
・オイル交換後に必要なリセット作業
・エクストレイルに合う市販オイルの選び方
フィルター交換の有無で変わるオイル量
エンジンオイル交換時には「オイルフィルターも一緒に交換するかどうか」で、注入すべきオイルの量が微妙に変わってきます。この点は見落としがちですが、適正なオイル量を守るためには非常に重要な要素です。
たとえば、T32型エクストレイル(MR20DDエンジン)の場合、オイルのみの交換で必要な量は約3.6リットルですが、フィルターも同時に交換する場合は約3.8リットルが必要です。
これはフィルター内に残留するオイル分を加味した量であり、交換時に新しいフィルターが装着されることで、わずかに容量が増えるためです。
T33型e-POWERでは、フィルター込みで5.1リットル、フィルター無しでは5.0リットルとされています。
この差はわずか0.1リットルですが、近年のエンジンはオイル量の適正管理に非常に敏感なため、こうした差異を無視して規定外の量を入れてしまうと、燃費悪化やオイル漏れ、最悪の場合はセンサー異常を引き起こす可能性もあります。
また、フィルター自体の役割にも注目すべきです。
オイル中の不純物をろ過し、エンジン内部をクリーンに保つ役割があるため、長期間の使用は性能低下を招きます。交換目安は基本的にオイル交換2回に1回が一般的ですが、車種や走行環境によっては毎回交換が推奨されるケースもあります。
このように、フィルターの交換有無は単なるオイル量の問題にとどまらず、エンジン保護の観点からも非常に重要です。自分で作業する場合でも、取扱説明書に記載されたオイル容量とフィルターの交換要否をよく確認したうえで、適正なメンテナンスを心がけることが求められます。
シビアコンディション下での交換タイミング

シビアコンディションとは、日常的に車に負荷がかかるような使用環境のことを指します。
これは単なる“悪路走行”に限らず、短距離移動の繰り返しや渋滞が多い都市部での運転も含まれます。エクストレイルにおいても、こうした条件下では通常より早いオイル交換が必要とされます。
たとえば、通常使用であればオイル交換の目安は1年または15,000kmごとですが、シビアコンディションではこれが6ヶ月または7,500kmごとに短縮されます。これはエンジンが完全に暖まる前に停止することが多く、オイルの潤滑性能が十分に発揮されない状態でエンジンを酷使するからです。
さらに、頻繁な加減速や急勾配での走行もエンジンにとっては大きな負担です。
山道や雪道、荷物を積んでの長距離走行といった使い方は、見た目以上にオイルを劣化させる要因となります。これらの状況では、オイルの粘度維持や洗浄性能も著しく低下し、エンジン内部のカーボン蓄積や金属摩耗が進行しやすくなります。
また、ハイブリッド車やe-POWER車のように、エンジンの始動・停止を頻繁に繰り返すシステムを搭載している場合も、一般的なガソリン車よりもオイルへの負荷が大きい傾向があります。そのため、走行距離が少なくても、経過時間に応じた定期的な交換が推奨されます。
このように、シビアコンディションでの使用では通常よりも早いタイミングでのオイル交換が不可欠です。適切な交換を行うことで、エンジン内部のコンディションを最適に保ち、トラブルのリスクを未然に防ぐことができます。
あなたの運転スタイルがこれに該当するかを一度見直してみるのもよいかもしれません。
エンジンオイル容量の確認方法とは?
エンジンオイルの容量を正確に把握することは、車両のメンテナンスにおいて非常に重要です。オイルが多すぎても少なすぎてもエンジンに悪影響を及ぼすため、適切な量を知っておくことが求められます。
エクストレイルの場合でも、モデルや年式によってオイルの適正量が異なりますが、その確認方法は共通しています。
まず最も基本的な方法は、車両に付属している「取扱説明書」を確認することです。ここには型式別に推奨されるオイルの種類、粘度、そして容量が明記されています。例えば、T32型のMR20DDエンジンの場合、オイルのみの交換で約3.6L、フィルター込みで約3.8Lが目安です。
T33型e-POWER車の場合は約5.1Lと記載されています。次に、ボンネット内にある「ディップスティック」を使った方法です。
エンジンを停止し、冷えた状態でオイル量を確認すると、正確な量が測れます。スティックを一度引き抜き、付着したオイルを布で拭き取ってから再度差し込むことで、現在のオイル残量が「MIN」と「MAX」の範囲で視認できます。
また、最近のモデルではメーター内にオイル量チェック機能が搭載されていることもあります。エンジンオイルの状態が劣化していたり、不足していた場合は警告灯が点灯する仕組みもあり、ドライバーに素早く異常を伝えてくれます。
これらの方法を活用することで、オイルが過不足なく入っているかを定期的に確認し、エンジンのコンディションを良好に保つことができます。特に長距離ドライブや季節の変わり目には、チェックを習慣化することをおすすめします。
型式NT30〜NT32の違いと注意点

エクストレイルの型式にはNT30、NT31、NT32などのバリエーションがあり、それぞれに搭載されているエンジンや駆動方式、そしてエンジンオイルの仕様も異なります。こうした違いを理解しておかないと、誤ったオイル選定や不適切なメンテナンスを行ってしまう恐れがあります。
NT30型は初代エクストレイルで、2000年から2007年まで販売されたモデルです。主に2.0LのQR20DEエンジンを搭載しており、オイル容量はオイルのみで約3.8L、フィルター込みで約4.0L前後が目安となります。
比較的古いモデルのため、オイルの粘度は10W-30などが指定されることもあり、寒冷地での始動性や燃費性能は現行モデルより劣る傾向があります。
NT31型は2代目モデルで、2007年から2013年頃までの販売です。
この世代からはディーゼルモデル(M9Rエンジン)も登場し、ディーゼル用のDL-1規格や5W-30などが指定されます。ガソリン車とディーゼル車ではオイルの性質が大きく異なるため、共通で使える製品はほとんどありません。
NT32型になると、現代のエクストレイルに近い構造を持ち、MR20DDエンジンやハイブリッド仕様(HNT32)が採用されます。この型式では0W-20の粘度が標準で、オイル量も3.6〜3.8L程度とシンプルな管理が可能です。
型式によってオイルの規格、必要量、交換サイクルまで異なるため、車検証に記載された型式を必ず確認し、それに適したオイルを選ぶ必要があります。車を長く快適に乗るためには、この型式の違いをしっかり把握しておくことが不可欠です。
オイル交換後に必要なリセット作業
オイル交換が完了したあと、車両によってはメーターや車載コンピューター(ECU)に記録されたオイル寿命データをリセットする必要があります。これを行わないと、交換後もオイル交換の警告灯が点灯し続けたり、次回の交換タイミングが正確に表示されなくなる恐れがあります。
エクストレイルの場合、T32型以降のモデルにはメーター内に「メンテナンスリマインダー」機能が備わっており、オイル交換時期や走行距離の記録が表示されるようになっています。
オイル交換後にはこのリマインダーを手動でリセットすることが推奨されており、操作手順は以下の通りです。
まず、エンジンを停止した状態でイグニッションを「ON」にし、メーター横のボタンを操作して「メンテナンス」メニューにアクセスします。次に「エンジンオイル」項目を選択し、表示された距離数をゼロにリセットすれば完了です。
一方で、最新のT33型やe-POWER仕様車では、インフォメーションディスプレイやNissanConnectと連動した診断システムが搭載されており、ディーラーの専用ツールでのみリセット可能な場合もあります。この場合は、点検時にあわせて依頼するのが一般的です。
このように、オイル交換だけで終わらせず、その後のデジタル処理までしっかり行うことが、エクストレイルを常に良好な状態で維持するためには欠かせません。リマインダーのリセットは一見地味な作業に思えるかもしれませんが、確実にこなしておくべき重要なポイントの一つです。
エクストレイルに合う市販オイルの選び方

エクストレイルのオイル交換を自分で行う際、市販オイルの選定は非常に重要です。なぜなら、純正品以外を使うことでコストを抑えられる反面、規格や粘度を誤って選ぶとエンジン性能に悪影響を及ぼす可能性があるからです。
まず注目すべきは「粘度」と「API規格」です。現行のT32型やT33型、そしてハイブリッドモデルでは、粘度「0W-20」、API規格「SP」または「SN」が標準です。
これに合致する製品であれば、モービル1、カストロール、モチュールなどのブランドオイルでも問題なく使用できます。
例えばモチュールの「H-TECH 100 PLUS 0W-20」や「8100 ECO-CLEAN 0W-20」は、エクストレイルe-POWERにも適合しており、静粛性や耐摩耗性にも優れた製品です。さらに「300V POWER」シリーズのような高性能モデルは、スポーティな走行を好むドライバーにも支持されています。
ただし、ディーゼル車(NT31型など)にはDL-1規格など特殊な規格が必要となるため、対応商品を選ばなければなりません。市販オイルにはガソリン用とディーゼル用が明記されているため、必ずその点を確認しましょう。
また、価格にばかり目を奪われて品質の低い製品を選ぶと、オイルの劣化が早くなり、かえって交換頻度が増えることもあります。市販オイルを選ぶ際は、「エクストレイル対応」と明記された商品や、規格が純正品に準拠している製品を選ぶようにしましょう。
加えて、エレメント交換の有無や走行環境によっても最適なオイルは変わってくるため、自分の車両の仕様と使用状況を正確に把握しておくことが肝心です。市販オイルの活用は、コストと性能のバランスを取る上で有効な手段ですが、正しい知識に基づいた選択が何より重要です。
まとめ:エクストレイルのオイル量について

・T31型はガソリンとディーゼルでオイル量が大きく異なる
・ディーゼル車は約7.0L以上と容量が多め
・T32型はエンジン型式や年式によって必要量が異なる
・T33型e-POWERは約5.0~5.1Lとやや多めの設定
・ハイブリッドモデルはオイル劣化に注意が必要
・CVT車はCVTFが約5.9Lで、圧送交換が推奨されることもある
・ミッション系オイルは4WDや装備により種類が分かれる
・粘度は基本的に0W-20が推奨される
・API規格はSPやSNが主流である
・フィルター交換有無でオイル量に差が生じる
・シビアコンディションでは交換サイクルが短くなる
・ディップスティックやメーター表示でオイル量の確認が可能
・NT30〜NT32の型式で粘度や必要量が異なる
・交換後はメンテナンスリマインダーのリセットが必要
・市販オイルは粘度・規格を確認して選ぶ必要がある
・エクストレイル10年落ちの買取価格を最大化する方法まとめ
・エクストレイルT31の前期と後期の違いは?外観・内装・価格の差
・エクストレイルの燃費、旧型は悪い?人気モデルの実燃費比較
・エクストレイルの重量税が安くなるグレード選び・維持費を抑えるコツ
・エクストレイルの最低地上高は何mm?アウトドア利用にも強い理由