SUVの中でも高い人気を誇る日産エクストレイルですが、「税金はどのくらいかかるの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
とくに購入を検討している方や、すでに所有していて維持費に悩んでいる方にとって、「エクストレイル税金」の正しい知識は必須です。実は、同じエクストレイルでも排気量の違いやモデルごとの仕様によって、自動車税や重量税、自賠責保険などの金額が大きく変わることがあります。
この記事では、排気量で変わる自動車税の仕組みから、T31・T32・T33といった各世代モデルの税額の違い、さらにはハイブリッドやディーゼル車の税金面でのメリットまで網羅的に解説します。
また、13年落ち車両でどのくらい税金が上がるのかといった中古車特有の注意点や、エコカー減税の対象になるグレードとはどれなのかも紹介。さらに、車検時にかかる重量税や自賠責の内訳、1年間にかかる維持費の目安、中古と新車で異なる税金のポイントも丁寧に解説していきます。
エクストレイルの税金で損をしないためにも、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
・エクストレイルの排気量やモデル別の自動車税
・ハイブリッド・ディーゼル車の税金の特徴
・車検時にかかる重量税や自賠責
・新車・中古車・13年落ち車の税負担と維持費の比較
エクストレイル税金の基礎知識とモデル別比較

・排気量で変わる自動車税の仕組み
・T31・T32・T33の違いと税額の変化
・ハイブリッド・ディーゼル車は税金が安い?
・13年落ち車両はどのくらい税金が上がるのか
・エコカー減税の対象になるグレードとは
・車検時にかかる重量税や自賠責の内訳
排気量で変わる自動車税の仕組み

自動車税は、車を所有する際に毎年発生する税金であり、その金額は車の「排気量」によって決まります。排気量とは、エンジンが一度に吸い込む空気と燃料の量のことで、簡単に言えばエンジンの大きさを示す指標です。
車の性能に直結するこの数値は、税金にも直接影響を与えるため、購入前にしっかりと把握しておくことが大切です。
まず、1.0リットル(1000cc)以下の小型車であれば税額は29,500円程度ですが、これが1.5リットルを超えると一気に税額が上がります。たとえば、日産エクストレイルの多くのモデルで採用されている2.0リットルクラス(1997cc)の場合、税金は39,500円程度となります。
さらに、2.5リットルを超えると45,000円と負担は増していきます。
このように、排気量の境目で税率が階段状に高くなる仕組みは、環境負荷や燃料消費量の多い車ほど高い税金を課すことで、環境配慮型の小型車やエコカーへのシフトを促す目的があります。
エクストレイルを例に挙げれば、同じ車種であっても排気量の違いによって税負担が大きく変わるのがわかります。
自家用乗用車の排気量別・年間自動車税額(目安)
排気量区分(cc) | 税額(旧税制:〜2019年9月) | 税額(新税制:2019年10月〜) | 主な該当モデル例 |
---|---|---|---|
〜1,000cc | 29,500円 | 25,000円 | 軽量小型車(ヤリスなど) |
〜1,500cc | 34,500円 | 30,500円 | アクア、フィットなど |
〜2,000cc | 39,500円 | 36,000円 | エクストレイル 2.0L |
〜2,500cc | 45,000円 | 43,500円 | エクストレイル 2.5L |
〜3,000cc | 51,000円 | 50,000円 | ハリアー、クラウン3.0L等 |
〜3,500cc | 58,000円 | 57,000円 | アルファード3.5L等 |
〜4,000cc | 66,500円 | 65,500円 | 一部輸入車など |
〜4,500cc | 76,500円 | 75,500円 | 高級セダン・SUVなど |
〜6,000cc | 88,000円 | 87,000円 | 一部高排気量車 |
6,001cc〜 | 111,000円 | 110,000円 | スポーツカーや大型輸入車等 |
補足ポイント
- エクストレイルの場合:主に2.0L(1997cc)と2.5L(2488cc)モデルがあり、それぞれ36,000円と43,500円(新税制適用時)が基本税額となります。
- 中古車を選ぶ際の注意点:2019年9月以前に登録された車両は旧税制のままなので、同じ排気量でも税額が高くなることがあります。
- エコカー減税対象車(e-POWERなど)は一部軽減措置がある場合があります。
また、新車登録の時期によって適用される税率も異なる点に注意が必要です。
2019年10月以降に登録された車は、新税制のもとでやや軽減された税額が適用されますが、それ以前の登録車両は旧税率が継続されている場合があります。中古車を購入する際は、登録時期にも目を向けるとよいでしょう。
税金を少しでも抑えたい場合は、排気量が小さいモデルを選ぶ、またはe-POWERなどのエコカー技術を搭載した車種を検討するのも一つの方法です。排気量と税金は密接に関係しているため、購入時の選択が長期的なコストに直結します。
T31・T32・T33の違いと税額の変化

エクストレイルには大きく分けて3つのモデル世代があります。2代目のT31、3代目のT32、そして現行の4代目T33です。これらのモデルは、デザインや性能だけでなく、税金の面でも差があります。なぜなら、それぞれ排気量や登場時期、エンジンの種類が異なるからです。
T31型は2007年から2014年頃まで製造されたモデルで、ガソリン車のほか、ディーゼル仕様(20GT)も存在します。
主に2.0L(1997cc)と2.5L(2488cc)のガソリンエンジンが搭載されており、税額は排気量に応じて39,500円〜45,000円が目安です。古いモデルであるため、13年経過による増税対象になっている車両も多く、維持費が高くなりやすい点に注意が必要です。
日産エクストレイル世代別|排気量と自動車税額の比較表
モデル世代 | 製造年(目安) | 主な排気量(cc) | 登録時期別の税額目安 | 備考・特徴 |
---|---|---|---|---|
T31型(2代目) | 2007年〜2014年 | 1997cc(2.0L) 2488cc(2.5L) | 約39,500円(2.0L) 約45,000円(2.5L) ※13年超車は加算あり | ガソリン・ディーゼル有(20GT) 登録年が古いため増税車両多数 |
T32型(3代目) | 2013年〜2022年 | 1997cc(2.0L) (一部ハイブリッド) | 〜2019年9月:39,500円 2019年10月〜:36,000円 | ハイブリッド車あり 年式によって新旧税制が分かれる |
T33型(4代目) | 2022年〜現行 | 1497cc(1.5L・e-POWER) | 約30,500円 (新税制+e-POWER減税) | 全車e-POWER搭載 エコカー減税の対象多数 |
次にT32型は、2013年から2022年まで販売された3代目で、2.0Lのガソリン車やハイブリッド車が中心です。この世代の排気量はほとんどが1997ccで統一されており、自動車税は39,500円が標準となります。
ただし、2019年10月以降の登録車は税制改正の影響で、36,000円に軽減されている可能性もあります。グレードによっては、エコカー減税の対象になっているケースもあるため、税額は一概に比較できません。
T33型は2022年以降の現行モデルで、1.5Lの3気筒エンジンと電動モーターを組み合わせたe-POWERシステムを全車に採用しています。このため、排気量は1497ccとコンパクトになり、自動車税も30,500円に抑えられます。
さらに、エコカー減税の恩恵も受けやすく、維持費を抑えたい人にとって有利な選択肢といえるでしょう。
このように、T31・T32・T33はそれぞれ税金の面でも大きな違いがあるため、購入時には単なる価格差だけでなく、年間の維持費も含めて総合的に判断することが大切です。
ハイブリッド・ディーゼル車は税金が安い?

一般的に、ハイブリッド車やクリーンディーゼル車は、税金面でガソリン車よりも有利とされています。
しかし、必ずしもすべてのモデルが減税対象になるとは限らないため、誤解のないように注意が必要です。エクストレイルでも、ハイブリッドやディーゼル仕様の選択肢があり、それぞれに特徴があります。
まず、ハイブリッド車は燃費性能が優れており、国が定める「エコカー減税」の条件をクリアしていれば、自動車重量税や環境性能割が軽減または免除されます。
例えば、T32型のハイブリッドモデルやT33型のe-POWER車は、その燃費性能から減税の恩恵を受けられる可能性が高いです。具体的には、重量税が新車購入時に最大で100%免除される場合もあります。
エクストレイル|駆動方式別(ガソリン・ハイブリッド・ディーゼル)税金・減税比較表
種類 | 主な該当モデル | 排気量 | 自動車税(年額)<br>※新税制 | 重量税(新車時) | 環境性能割 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
ガソリン車 | T31 / T32 2.0L・2.5L | 1997〜2488cc | 36,000〜43,500円 | 通常課税(年式による) | 1〜3%程度 | 減税対象外が多い |
ハイブリッド車 | T32 HYBRID | 1997cc | 36,000円(通常) ※旧税制は39,500円 | 最大100%減税(条件付) | 最大60%軽減 | 達成基準により変動 |
e-POWER車 | T33(全車) | 1497cc | 約30,500円 | 最大100%減税 | 最大60%軽減 | 低排出・高燃費で優遇あり |
ディーゼル車 | T31 20GT | 1995cc | 約36,000円 | 通常課税 | 非対象が多い | 登録11年超で増税 |
📌補足ポイント
- e-POWER(T33):エンジンは発電専用で駆動はモーター。燃費・排ガス性能に優れ、多くがエコカー減税対象。
- ハイブリッド(T32):一部グレードで100%重量税免除+環境性能割軽減の実績あり。
- ディーゼル(T31 20GT):走行性能は良好だが、11年超で重課税対象になるデメリットも。
一方で、クリーンディーゼル車は、同じエンジン排気量でもトルクが強く、力強い走りが魅力ですが、ガソリン車に比べると若干自動車税が高くなるケースがあります。
また、登録から11年を過ぎたディーゼル車は、ガソリン車よりも早く「重課税」の対象となるため、長く乗る場合はその点も考慮しておくべきです。
さらに注意したいのが、「減税対象」とは言っても、その内容は年度ごとの政策変更や達成基準の厳格化によって変化するということです。つまり、同じ車種・型式でも登録時期によって税金の軽減内容が異なる場合があります。
このため、単に「ハイブリッドだから安い」「ディーゼルだから高い」といった印象だけで選ぶのではなく、具体的な税額と減税適用条件を販売店や自治体で確認することが、後悔しない車選びにつながります。
13年落ち車両はどのくらい税金が上がるのか

車は年数が経過するにつれて価値が下がる一方で、税金は逆に増えるケースがあります。特に注意したいのが、「13年経過車両」に対する重課税の存在です。これは、環境負荷の高い古い車に対して追加の税金を課す制度で、エクストレイルのような中型SUVも例外ではありません。
具体的には、自動車税はガソリン車で13年、ディーゼル車で11年を経過すると約15%の増税が行われます。例えば、標準税額が39,500円のエクストレイルであれば、13年経過後は45,400円程度に増額される計算です。
また、2.5LエンジンのT31型(排気量2488cc)の場合、元の自動車税が45,000円だったとしても、13年を超えると約51,750円に跳ね上がる可能性があります。
さらに、自動車重量税も同様に増税の対象です。新車購入から13年が経過すると、1.5トン未満の車両であれば通常24,600円が34,200円に、1.5〜2.0トン未満であれば32,800円が45,600円へと引き上げられます。
経年車に対する税金の増加(ガソリン・ディーゼル・重量別)
税目 | 車両状態 | 排気量/重量 | 通常税額 | 13年超経過車 | 18年超経過車 | 増加額の目安 |
---|---|---|---|---|---|---|
自動車税(ガソリン) | 13年未満 | 2.0L(1997cc) | 39,500円 | 45,400円(+約15%) | 45,400円(※上限) | +5,900円 |
自動車税(ガソリン) | 13年未満 | 2.5L(2488cc) | 45,000円 | 51,750円(+約15%) | 51,750円(※上限) | +6,750円 |
自動車税(ディーゼル) | 11年未満 | 2.0L(例:T31 20GT) | 約39,500円 | 約45,400円(11年超で増税) | 同左 | +5,900円 |
重量税(ガソリン) | ~13年 | ~1.5トン | 24,600円(2年分) | 34,200円 | 37,800円 | 最大+13,200円 |
重量税(ガソリン) | ~13年 | 1.5〜2.0トン | 32,800円(2年分) | 45,600円 | 50,400円 | 最大+17,600円 |
📌 補足解説
- 自動車税の重課開始年数:
- ガソリン車:13年経過から約15%増税
- ディーゼル車:11年経過から約15%増税
- 自動車重量税の重課開始年数:
- 13年・18年で段階的に増額(車検時に2年分支払い)
税負担を避けるためのアドバイス
判断基準 | 推奨内容 |
---|---|
長く乗る予定がある | 年式の新しい車、またはe-POWERなど減税対象車を選ぶ |
中古車購入時の注意点 | 「登録年」と「初度登録年月日」を確認し、重課のタイミングをチェック |
車検や税金の予算管理 | 13年目以降の車は納税額が1.3倍以上になる可能性を想定しておく |
18年を超えるとさらに高くなり、最大で50,400円以上になる場合もあるため注意が必要です。
このように、年式が古くなると税金負担が一気に増えることから、購入費用の安さだけで13年以上経過した中古車を選ぶと、結果的に維持費が高くついてしまうことがあります。
とくに年に1回の納税や車検時の出費が想定以上になるケースもあるため、長く乗る予定がある方は、新しいモデルや減税対象車を選ぶ方が賢明かもしれません。
エコカー減税の対象になるグレードとは

エコカー減税とは、環境性能に優れた車に対して、自動車重量税や自動車税(種別割)、環境性能割などが軽減・免除される制度です。
対象となるのは、一定の燃費基準や排出ガス性能を満たす車両であり、購入時や初回車検時などで大きな差が出ることがあります。エクストレイルの場合、全モデルが対象になるわけではありません。
特定のグレードや年式によって、減税の内容や適用可否が大きく異なるため、購入前にしっかり確認することが重要です。
たとえば、現行型のT33型エクストレイルは、全グレードで「e-POWER」というシリーズハイブリッドシステムを採用しており、この点が評価されて減税対象になりやすい傾向にあります。
e-POWERは、エンジンで発電し、その電気を使ってモーターで走行する仕組みで、従来のガソリン車に比べて燃費効率が大幅に向上しています。このため、新車購入時には重量税が免除、もしくは最大で50%軽減されるケースも見られます。
一方、T32型のハイブリッドモデルも、一部グレードで減税対象になりますが、適用される割合や年式によって軽減幅に違いがあるのが現状です。登録から年数が経過すると、たとえ燃費性能が良くても減税対象から外れてしまう場合があるため注意が必要です。
このように、エクストレイルの中でも「e-POWER搭載グレード」や「燃費基準達成度の高いハイブリッドモデル」が、減税の恩恵を受けやすいです。ただし、最新の減税制度は毎年見直されるため、正確な情報は国土交通省やディーラーの公式発表をもとに確認することが推奨されます。
車検時にかかる重量税や自賠責の内訳
車検時に発生する税金や費用の中で大きな割合を占めるのが、自動車重量税と自賠責保険料です。
これらは車の維持に必要な法定費用として、どの車種でも必ず支払うことになります。エクストレイルのような中型SUVでは、車両重量が比較的重くなるため、特に重量税の負担が大きくなる傾向があります。
自動車重量税は、基本的に車両重量500kgごとに区切られた税率が設定されています。エクストレイルの場合、モデルによって1.4トン前後から1.8トン程度まで幅があります。
そのため、重量税は「1.0〜1.5トン未満」なら24,600円、「1.5〜2.0トン未満」なら32,800円が2年ごとの支払い額の目安です。車検のたびに支払うことになるため、長期的に見るとこの差は大きく響いてきます。
エクストレイル|車検時にかかる法定費用一覧(2024年基準)
費用項目 | 内容・区分 | 金額(目安・2年分) | 備考 |
---|---|---|---|
自動車重量税 | ~1.5トン未満(T32など) | 24,600円 | 通常税率/13年超で34,200円に増額 |
自動車重量税 | 1.5〜2.0トン未満(T31・T33など) | 32,800円 | 通常税率/13年超で45,600円に増額 |
自賠責保険料 | 普通乗用車(全国一律) | 17,650円 | 沖縄・離島は例外料金あり |
印紙代(検査手数料) | 指定工場・認証工場などの違いで変動 | 1,400〜1,800円 | 継続検査時に支払い |
合計(目安) | ~1.5トン未満のモデル | 約43,650円〜44,050円 | 法定費用のみ(整備・部品代は別) |
合計(目安) | 1.5〜2.0トン未満のモデル | 約51,850円〜52,250円 | 重量税が重くなる分、総額も高くなる |
📌 補足解説
- 13年超の車両は重量税が増額:最大で年間1万円以上の差が発生することも。
- 自賠責保険料は全国一律:2024年時点では24カ月=17,650円。
- 実際の車検総額は上記に加えて、整備・点検・消耗品交換(ブレーキパッド、オイル等)で**+3〜10万円以上**かかるケースが一般的。
次に、自賠責保険についてですが、これは交通事故の被害者救済を目的とした強制保険です。
2024年時点で、普通乗用車の24カ月分の保険料は17,650円と定められています。この金額は全車共通で、使用頻度や車種には関係ありません。ただし、沖縄県や離島では料金が異なるため、地域による違いにも注意が必要です。
さらに、車検時には検査手数料として印紙代が1,400〜1,800円程度かかります。これらを合算すると、エクストレイルの車検時には最低でも約45,000〜50,000円の法定費用が発生します。
もちろん、これに加えて整備費用や消耗部品の交換費が必要になるため、車検費用全体としてはさらに高額になるケースもあります。
このように、車検時の費用は車種やグレードだけでなく、年式や重量、地域によっても変わるため、予算に余裕を持って準備しておくことが大切です。
エクストレイル税金と維持費の全体像

・1年間にかかる費用の目安はいくら?
・中古と新車で異なる税金のポイント
・環境性能割の対象と計算方法について
・購入時期で変わる月割自動車税の注意点
・ヤリスクロスやライズとの税金比較
1年間にかかる費用の目安はいくら?
エクストレイルを所有する場合、税金・保険・維持費などをすべて含めると、1年間でかかる総費用は少なくとも30万円前後が目安となります。もちろん使用状況やグレード、年式によって変動はありますが、目安を知っておくことで、購入後の予算設計がしやすくなります。
年間コストのうち、まず固定でかかるのが「自動車税」です。
排気量が1.5L〜2.0Lクラスの場合、多くのエクストレイルでは30,500円〜36,000円程度が該当します。次に、2年ごとに支払う「自動車重量税」と「自賠責保険料」を年換算すると、それぞれ12,300円〜16,400円、8,825円ほどになります。
また、任意保険にも加入する場合、年齢や等級によって異なりますが、年間おおよそ3万〜5万円が平均的です。さらに、ガソリン代は走行距離にもよりますが、月7,000円〜8,000円程度と想定すれば、年間で約90,000円ほどかかります。
エクストレイル|年間維持費の目安(1年間あたり)
項目 | 内容・条件例 | 年間費用(目安) | 備考 |
---|---|---|---|
自動車税 | 排気量1.5L〜2.0L | 30,500〜36,000円 | 毎年4月課税通知あり |
自動車重量税(年換算) | 重量税24,600円~32,800円(2年ごと) | 12,300〜16,400円 | 車検時に支払い |
自賠責保険(年換算) | 2年で17,650円(普通車・2024年基準) | 約8,825円 | 地域差なし(離島除く) |
任意保険 | 年齢・等級により変動(平均的) | 30,000〜50,000円 | 対人・車両保険込みで試算 |
ガソリン代 | 月約7,500円 × 12カ月(年間10,000km想定) | 約90,000円 | 燃費・走行距離で変動 |
メンテナンス費 | オイル・フィルター交換、簡易点検など | 約10,000〜20,000円 | 年2回程度の軽整備を想定 |
車検整備費(年換算) | 2年で10万円として年平均換算 | 約50,000円 | 部品交換等込みで試算(車検年のみ) |
年間合計維持費の目安
状況 | 年間費用合計(目安) |
---|---|
車検がない年 | 約25〜30万円前後 |
車検がある年 | 約35〜40万円前後 |
古いモデル(重課税) | 最大+1万〜2万円増加 |
注意ポイント
- 年式13年超の車両は、自動車税・重量税が約15〜30%増。
- e-POWER車(T33)は燃費・税制優遇があり、年間コストが約1〜2万円安くなる傾向。
- 任意保険料は運転者の年齢・等級・補償内容で大きく異なるため、事前の見積もりがおすすめです。
定期的なオイル交換や点検、洗車なども含めれば、メンテナンス費用で年間1〜2万円は見積もっておいた方が安心です。
一方で、車検がある年は上記の法定費用に加えて整備費用も発生します。整備内容や交換部品によって異なりますが、平均的には5万〜10万円程度が追加で必要となります。このため、車検がない年は25〜30万円前後、車検がある年は35万円〜40万円以上になることもあります。
これらを踏まえると、エクストレイルは一般的なミドルサイズSUVとしては標準的な維持費ですが、走行距離が多い方や、年式の古いモデルを選んだ場合は、燃費や税制上の重課により負担が大きくなることもあります。
購入前に年間のトータルコストを見積もることは、安心してカーライフを楽しむための第一歩です。
中古と新車で異なる税金のポイント

エクストレイルを購入する際、中古車と新車では税金に関して大きな違いがあるため、どちらが得なのかを見極めることが大切です。価格面だけでなく、税金や維持費まで含めたトータルコストで比較しないと、購入後に想定外の出費に悩まされることがあります。
まず、新車は購入時に「環境性能割」や「自動車重量税」の軽減が受けられる可能性があります。特に現行モデルであるT33型のe-POWER搭載車は、環境性能に優れているため非課税になることが多く、新車購入時の初期費用を大きく下げる効果があります。
また、新車登録から一定期間は、車検も軽微な整備で済むことが多いため、初期の維持費が抑えられる点も魅力です。
一方で、中古車の場合は車両価格が大きく下がるため、初期費用を抑えたい人にとっては魅力的な選択肢です。ただし、登録から13年以上が経過している車は、「重課税」の対象となり、自動車税や重量税が15〜25%程度上昇します。
加えて、年式が古くなると修理費用や整備費が増えやすくなるため、安く買っても維持費で差が出る場合があります。
もう一つのポイントとして、中古車は購入時点での「登録年度」によって適用される税率が異なることが挙げられます。たとえば、2019年9月以前の登録車と、10月以降の登録車では、自動車税の金額に差があります。
購入時には、単に年式や価格だけでなく、登録時期や排気量なども確認しておくと安心です。
つまり、中古車と新車のどちらが得かは、短期的なコスト重視か、長期的な維持費重視かによって異なります。目先の価格だけで判断せず、税金や修理費も含めて総合的に比較することが後悔しないポイントです。
環境性能割の対象と計算方法について
環境性能割とは、自動車を購入する際に課される税金で、車の燃費性能や排出ガスのクリーンさに応じて税率が決まる制度です。以前は「自動車取得税」と呼ばれていましたが、2019年10月の消費税増税にあわせて制度が改定されました。
環境性能割は、排気量ではなく「環境性能」を基準として課税される点が特徴です。
対象となるのは新車・中古車を問わず、購入時に登録(届け出)を行うすべての自動車です。ただし、燃費性能が優れている車両については非課税となるケースもあります。
例えば、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)、またはWLTCモードでの燃費基準を達成しているハイブリッド車などは0%の非課税扱いになります。一方で、燃費基準を満たしていない一般的なガソリン車には1〜3%の税率が適用されます。
エクストレイルの場合、現行のT33型では全車にe-POWERシステムが搭載されており、燃費性能が非常に高いため多くのグレードで非課税となっています。一方、T32型やT31型の一部ガソリン車は、環境性能割の対象にはなっても、減税や非課税には該当しない場合が多いです。
環境性能割|制度の概要とエクストレイルへの適用比較表
項目 | 内容・説明 |
---|---|
正式名称 | 環境性能割(旧:自動車取得税) |
開始時期 | 2019年10月〜(消費税増税と同時に導入) |
課税対象 | 新車・中古車の購入時(登録・届け出時) |
課税方法 | 車両本体価格 × 税率(1〜3%、燃費基準により変動) |
非課税条件 | EV・PHEV・燃費基準達成ハイブリッド車(WLTCモードベース) |
注意点 | オプション・諸費用が課税対象に含まれる場合あり、販売店に確認を |
エクストレイルモデル別|環境性能割の適用比較
モデル世代 | 主な駆動方式 | 燃費性能(目安) | 環境性能割税率 | 非課税の可能性 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
T33型(現行) | e-POWER(1.5L+モーター) | 非常に高い | 0%(非課税) | 〇 | WLTC燃費基準達成・多くのグレードが対象 |
T32型(3代目) | 2.0Lガソリン/ハイブリッド | 普通〜良好 | 0〜2% | △ | 一部ハイブリッドは0%、ガソリン車は課税対象 |
T31型(2代目) | 2.0L〜2.5Lガソリン/ディーゼル | 普通〜低め | 最大3% | ✕ | 燃費基準未達成が多く、基本的に課税対象 |
税額シミュレーション(例)
車両本体価格 | 税率(環境性能割) | 環境性能割額 |
---|---|---|
200万円 | 0%(非課税) | 0円 |
200万円 | 2% | 40,000円 |
200万円 | 3% | 60,000円 |
補足アドバイス
- 中古のT31購入時は「環境性能割=3%」の可能性が高いため、20万円台の安価車両でも最大6,000〜9,000円程度の税負担あり。
- **T33型(e-POWER)**は「非課税+重量税減税」も重なるため、初期費用がかなり抑えられる。
- 明細チェックが重要:車両本体以外にカーナビ・ETCなどのオプション価格が課税対象になることも。
中古でT31型などを購入する場合は、購入価格に対して最大3%の税金が上乗せされることがあるため、購入時の予算設計に注意が必要です。
計算方法は単純で、「車両本体価格 × 税率」で求められます。たとえば、200万円の車を購入し、環境性能割の税率が2%であれば、40,000円の税金がかかるという仕組みです。
ただし、車両価格に含まれるオプションや付属品がどこまで課税対象になるかはディーラーや販売店によって計算方法が異なる場合もあるため、事前に明細を確認しておくと安心です。
購入時期で変わる月割自動車税の注意点

自動車税(種別割)は毎年4月1日時点で車を所有している人に課される税金で、1年分を一括で支払うのが原則です。しかし、新車や中古車を年の途中で購入する場合は「月割課税」が適用され、その年の残り月数分だけを支払う形になります。
この仕組みは一見公平に見えますが、購入時期によって支払額に差が出るため注意が必要です。
たとえば、4月に購入すれば12カ月分の税金がかかりますが、5月に購入すれば11カ月分に減ります。逆に言えば、3月末に購入するとほとんど使用しないのに1年分の税金が課せられるため、非常に割高になるケースもあります。
このような理由から、税金面でお得に車を購入したい場合は、できるだけ4月以降の購入を検討するのが賢明です。
月割額は、排気量に応じた年額を12で割り、その月数分を合計して算出されます。たとえば、エクストレイルの1.5Lエンジン(税額30,500円)の場合、1カ月あたり約2,540円です。仮に9月に購入した場合は、7カ月分で約17,780円となります。
こうした差は見落とされがちですが、総額で数万円の違いになることもあります。
もう一つ注意したいのは、中古車を購入した際に、前オーナーがすでに1年分の税金を納付している場合です。このとき、新所有者が月割分を販売店に支払うケースが一般的で、実際に税金を納付するのは販売店やディーラーです。
この内訳が明細に記載されていない場合もあるため、支払先と金額を事前に確認するようにしましょう。
ヤリスクロスやライズとの税金比較
エクストレイルの購入を検討している方の中には、他のSUVと比較して税金がどう違うのか気になっている方も多いでしょう。特に同じく人気車種である「トヨタ ヤリスクロス」や「トヨタ ライズ」との比較は、選択の重要な材料となります。
まず、自動車税の面で見ると、エクストレイルの現行モデル(T33型)は排気量1.5Lで年間30,500円が課されます。一方、ヤリスクロスのハイブリッドモデルは同じ1.5Lクラスですが、車両重量が軽いため重量税が24,600円と比較的安く済む傾向があります。
ライズについては1.0L〜1.2L程度の排気量で、自動車税は年間25,000円前後とさらに低く設定されています。
また、重量税に関しては、エクストレイルが中型SUVであるため1.5〜2.0トン未満に該当し、2年分で32,800円が標準です。これに対してヤリスクロスやライズは1.0〜1.5トン未満に収まるケースが多く、24,600円で済むため、長期的な維持費に差が出ます。
SUV3車種の年間税金・購入時税制比較表
車種名 | 排気量 | 自動車税(年額) | 重量税(2年分) | 環境性能割(購入時) | 備考・特徴 |
---|---|---|---|---|---|
日産エクストレイル(T33) | 1.5L(e-POWER) | 30,500円 | 32,800円(1.5〜2.0t) | 0%(非課税) | モーター駆動/減税対象グレードが多い |
トヨタ ヤリスクロス | 1.5L(HV) | 30,500円 | 24,600円(〜1.5t) | 0%(非課税) | 軽量・燃費優秀/一部グレードで非課税対象外あり |
トヨタ ライズ | 1.0〜1.2L(ガソリン) | 約25,000円 | 24,600円(〜1.5t) | 1〜3%課税 | コンパクトSUV/最安税負担だが装備・性能は控えめ |
補足ポイント
- 自動車税:排気量基準。ライズが最安、エクストレイルとヤリスクロスは同額。
- 重量税:車両重量基準。中型のエクストレイルは重くなる分、約8,200円の差。
- 環境性能割:
- エクストレイル(T33):全グレードで非課税の可能性大。
- ヤリスクロスHV:非課税グレードが多いが、ガソリンモデルは課税対象あり。
- ライズ:ガソリン車中心で、最大3%課税の可能性あり。
税制面での総合評価(あくまで参考)
項目 | 1位(最安) | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
自動車税 | ライズ | ヤリスクロス=エクストレイル | |
重量税 | ライズ=ヤリスクロス | エクストレイル | |
環境性能割 | エクストレイル=ヤリスクロス(HV) | ライズ | |
総合コスト | ライズ | ヤリスクロス | エクストレイル |
環境性能割については、エクストレイルT33型のe-POWER車は非課税となるグレードが多いのがメリットです。
ただし、ヤリスクロスもハイブリッドモデルであれば非課税になる場合があります。一方、ライズのガソリン車では1〜3%の課税が残ることもあるため、この点ではエクストレイルとヤリスクロスに優位性があります。
総合的に見ると、税金だけで比較した場合はライズが最も安価で、次いでヤリスクロス、エクストレイルという順になります。
ただし、車両サイズ、室内空間、安全装備などを含めた「トータルコストパフォーマンス」で考えると、単純に税金の差だけで判断するのは早計かもしれません。用途や家族構成、走行距離なども踏まえて検討することが大切です。
まとめ:エクストレイルの税金について

・自動車税は排気量に応じて課税される
・エクストレイルの排気量はモデルにより異なる
・T31型は2.0L〜2.5Lで税額は39,500〜45,000円
・T32型はほとんどが2.0Lで税額は39,500円(新制度後は36,000円)
・T33型は1.5Lで税額が30,500円と比較的低い
・ハイブリッド車やe-POWERはエコカー減税の対象になる場合がある
・クリーンディーゼル車は減税されにくく税率も上がりやすい
・車齢13年超の車両は自動車税・重量税が15%以上増加
・重量税は車両重量ごとに異なり、1.5〜2.0トンで32,800円が目安
・自賠責保険は車種に関係なく24カ月で17,650円が基本
・環境性能割は燃費性能によって0〜3%の税率が課される
・月割自動車税は購入時期によって負担が変わる
・中古車は登録時期により旧税制の影響を受けることがある
・新車は減税が適用されやすく、初期費用を抑えられる可能性がある
・ヤリスクロスやライズよりもエクストレイルは税金がやや高め
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