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ヒョンデの評判は実際どう?価格・品質・海外評価を解説

ユーザー評価から見るヒョンデの評判
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日本市場に再参入し、再び注目を集めているヒョンデ(Hyundai)

未来的なデザインの電気自動車を見かける機会も増えてきましたが、過去のイメージから「ヒョンデの評判って実際どうなの?」と疑問に思う方も少なくないでしょう。

特に、主力となるEVのコナやインスターといった車は、すごいという声がある一方で、やばい、性能の悪さといったネガティブなキーワードも目にします。

また、価格と品質のバランス、高級ブランドであるジェネシスの評価、そしてヒュンダイとホンダを比較した海外の反応も気になるところです。

この記事では、実際のユーザー評価や公開されているデータを基に、ヒョンデの評判を多角的に解説します。

記事の要約
  • ヒョンデの車種ごとの具体的な評判
  • 価格や品質に関する客観的な評価
  • 海外と日本での評判の違い
  • 購入前に知るべき注意点や懸念事項

ユーザー評価から見るヒョンデの評判

ユーザー評価から見るヒョンデの評判
出典元:ヒョンデ公式
  • ヒョンデモビリティジャパンの戦略
  • 主力EV車コナとインスターの評価
  • 価格に見合う品質は提供されているか
  • すごいと評されるデザインと先進技術
  • 高級ブランド ジェネシスの位置づけ
  • 実際のところ車としての総合力は?

ヒョンデモビリティジャパンの戦略

ヒョンデが2022年に日本市場へ再挑戦するにあたり設立したのが、ヒョンデ モビリティ ジャパンです。2009年に一度乗用車販売から撤退した過去の反省を踏まえ、その戦略は従来とは全く異なる、現代的なアプローチを採用しています。

最大の変革点は、ディーラー網を持たず、オンライン販売を主軸に据えたことです。公式サイトや専用アプリを通じて見積もりから契約、支払いまでを完結できる仕組みを整え、顧客が時間や場所を選ばずに車を購入できる環境を提供しました。

この手法は、店舗維持コストや人件費を抑制し、それを車両価格やサービスの充実に還元する狙いもあると考えられます。

もちろん、「実車を見て、触って、試乗したい」というニーズにも応えています。横浜には試乗、購入相談、納車、メンテナンスまでを一貫して行える「カスタマーエクスペリエンスセンター(CXC)」を設置。

さらに、名古屋や福岡などの主要都市には「Hyundai Citystore」という常設ショールームを展開しています。

また、レンタカー会社の「Jネットレンタカー」やカーシェアサービスの「Anyca(エニカ)」とも提携し、顧客がヒョンデ車に触れる機会を積極的に創出しています。

ヒョンデ モビリティ ジャパンの重点戦略

ZEV(ゼロ・エミッション・ビークル)への特化
再参入にあたり、販売する車両を電気自動車(EV)と燃料電池車(FCV)に限定しました。ガソリン車を一切扱わないことで、環境技術に特化した先進的なブランドであるというイメージを強く打ち出し、過去のブランドイメージからの脱却を図っています。

外部協力工場との連携によるアフターサービス網
自社で全国にサービス工場を建設するのではなく、全国各地の既存の整備工場と提携することでアフターサービス網を構築しています。これにより、効率的にサポートエリアを拡大し、ユーザーの不安を払拭することを目指しています。

このように、ヒョンデ モビリティ ジャパンは、固定観念にとらわれない柔軟な発想で、日本の自動車市場に新たな風を吹き込もうとしているのです。

主力EV車コナとインスターの評価

現在のヒョンデ日本戦略を牽引するのが、電気自動車のコナ(KONA)ンスター(INSTER)です。これら2車種は、それぞれ異なる魅力とターゲット層を持ち、ユーザーからも様々な評価が寄せられています。

コナ(KONA)の評価

コナは、グローバルで展開されるコンパクトSUVであり、日本ではEV専用車として導入されました。ユーザーレビューで特に高く評価されているのは、クラスを超えた装備の充実度と、それに対する価格の妥当性です。

走行性能においては、EVならではの静かで力強い加速フィールは多くのオーナーを満足させています。特に運転支援システム「Hyundai SmartSense」は、高速道路での追従走行などで高い評価を得ています。

しかし、一部のレビューでは、乗り心地がやや硬質であるという指摘や、ナビゲーションシステムの検索精度など、ソフトウェア面の熟成度に改善を望む声も見られます。

インスター(INSTER)の評価

インスターは、日本の道路事情に最適化されたコンパクトなサイズ感が魅力のモデルです。著名な自動車評論家である松任谷正隆氏がテレビ番組で「コンパクトカーなら、これ以外ない」と絶賛したことでも話題になりました。

実際のユーザーからも、その取り回しの良さや、ユニークで親しみやすいデザインに好意的な意見が多数寄せられています。

特に、軽自動車からの乗り換えを検討する層や、日常の足として気軽に使えるセカンドカーを探している層から強い支持を集めているようです。

購入前に留意すべきユーザーからの指摘

両車種に共通する懸念点として、一部のユーザーから納車時の初期品質に関する声が挙がっています。例えば、価格.comの口コミ掲示板には、インスターの新車引き取り後、ボディ全体に鉄粉が付着していたという具体的な報告がありました。

これは車両の保管状況に起因する可能性がありますが、購入者としては納車時に車両の状態を細かくチェックすることが求められるかもしれません。

また、オンライン販売という特性上、購入プロセスやアフターサービスにおいて、従来のディーラーが提供してきたような対面での手厚いフォローを期待すると、コミュニケーションの面で若干の戸惑いを感じる可能性も考えられます。

価格に見合う品質は提供されているか

価格に見合う品質は提供されているか
CAR LIFE イメージ

ヒョンデの評判を判断する上で、多くの消費者が最も気にするのが「価格と品質のバランス」でしょう。「コストパフォーマンスが高い」という評判は広く浸透していますが、その実態を客観的に評価する必要があります。

ヒョンデの価格戦略の核は、同価格帯の競合車種と比較して、より多くの先進安全装備や快適装備を標準で搭載する点にあります。

例えば、IONIQ 5の上位グレードでは、ヘッドアップディスプレイ、デジタルインナーミラー、シートベンチレーション、電動オットマン、後席電動スライド・リクライニングといった、通常はオプション扱いとなることが多い機能が標準で備わっています。

これらの装備価値を考慮すると、車両本体価格は非常に競争力が高いと言えます。

しかし、「品質」という側面では、評価が分かれるポイントも存在します。

評価される品質(Pros)課題として指摘される品質(Cons)
走行性能の基本品質
EV専用プラットフォーム(E-GMP)による低重心設計は、カーブでの高い安定性や優れた乗り心地に貢献すると高評価です。

ボディ剛性の高さを感じるという声も多く、車の基本骨格はしっかり作られている印象です。
内外装の質感・仕上げ
一部レビューでは、「内装のプラスチック部品が安価に見える」「初代ゲームボーイのような太いモニターベゼルが古臭い」といった、細部の質感に対する厳しい意見が見られます。

また、ボディパネルの隙間(チリ)の均一性など、組み立て精度を指摘する声もあります。
先進装備の充実度
前述の通り、運転支援システムや快適装備が惜しみなく投入されており、これが所有満足度を大きく高めています。
ソフトウェアの最適化
「ナビの案内が不正確」「車線維持アシストの介入が唐突で怖い」など、ハードウェアは優秀でも、それを制御するソフトウェアのチューニングに改善の余地がある、という評価が散見されます。

結論として、ヒョンデの品質は「コア技術や走行性能、先進装備に重点的に投資し、誰もが触れる部分の質感でコストバランスを取っている」と分析できます。

細部まで完璧な仕上げを求めるユーザーには不満が残るかもしれませんが、最新の自動車技術を合理的な価格で手に入れたいと考えるユーザーにとっては、非常に魅力的な品質と価格のバランスを提供していると言えるでしょう。

すごいと評されるデザインと先進技術

近年のヒョンデが世界的に「すごい」と評価されるようになった最大の理由は、過去のイメージを刷新した独創的なデザインと、積極的に採用される先進技術にあります。

アイデンティティを確立したデザイン

IONIQ 5を象徴する「パラメトリックピクセル」は、デジタル黎明期のドット絵をモチーフにした四角いLEDランプのデザインです。

このレトロフューチャーなデザイン言語は、テールランプやヘッドライトだけでなく、ステアリングやシートのステッチにも反復して用いられ、ブランドとしての強力なアイデンティティを構築しています。

これにより、「一目でヒョンデのEVだとわかる」という強い個性を獲得しました。

E-GMPがもたらす革新的なパッケージング

ヒョンデが開発したEV専用プラットフォーム「E-GMP(Electric-Global Modular Platform)」は、デザインと実用性の両面で大きな革新をもたらしました。

エンジンやトランスミッションが不要なEVの特性を最大限に活かし、床を完全にフラットに設計。さらに、前後輪の間の距離(ホイールベース)を極限まで伸ばすことで、ワンクラス上の車種に匹敵する広大な室内空間を実現しています。

この自由度の高い設計が、リビングのような快適な移動空間を生み出しているのです。

V2L:車が「動く電源」になる先進技術

ヒョンデのEVが持つ特筆すべき機能の一つにV2L(Vehicle to Load)があります。これは、車載バッテリーに蓄えられた大容量の電力を、外部の電化製品に供給できる機能です。

専用のアダプターを充電ポートに差し込むだけで、車が最大1.6kW(1600W)の出力を持つ巨大なモバイルバッテリーに変わります。これにより、炊飯器や電気ケトル、ドライヤーといった消費電力の大きい家電も使用可能になります。

キャンプなどのアウトドアシーンを豊かにするだけでなく、地震や台風による停電時には、家庭の非常用電源として大きな安心材料となります。(参照:Hyundai Mobility Japan 公式サイト)

こうしたデザインと技術は、「2022ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー」をはじめとする数々の国際的な賞を受賞する原動力となり、ヒョンデが単なるコスト競争力だけでなく、技術とデザインで市場をリードする存在へと変貌を遂げたことを証明しています。

高級ブランド ジェネシスの位置づけ

ヒョンデグループ全体の評判と実力を理解する上で、高級車ブランド「ジェネシス(Genesis)」の存在は非常に重要です。これは、日本のトヨタにおけるレクサス、日産におけるインフィニティと同様に、大衆車ブランドとは明確に一線を画したプレミアムブランドとして展開されています。

ジェネシスは、もともとヒョンデブランドの最上級セダンの車名でしたが、2015年に独立ブランド化されました。その使命は、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディといったドイツのプレミアム御三家と、品質、性能、デザインの全てにおいて真っ向から競合することです。

そのために、ベントレーやランボルギーニで手腕を振るった著名デザイナーをトップに据え、エレガントでありながらダイナミックなブランド固有のデザイン言語「Athletic Elegance」を確立。内装も、上質なレザーや本物の木材などを惜しみなく使用し、豪華で洗練された空間を創り出しています。

ジェネシスのグローバルラインナップと競合

  • G70:BMW 3シリーズやメルセデス・ベンツ Cクラスと競合するDセグメントのスポーツセダン。
  • G80:BMW 5シリーズやメルセデス・ベンツ Eクラスと競合するEセグメントのラグジュアリーセダン。
  • G90:BMW 7シリーズやメルセデス・ベンツ Sクラスと競合するフラッグシップセダン。
  • GV60, GV70, GV80:各セグメントに対応するラグジュアリーSUV。

特に品質面での評価は高く、北米の消費者情報誌「コンシューマー・レポート」や品質調査会社「J.D.パワー」の信頼性ランキングでは、レクサスやポルシェと並んで常にトップクラスにランクインしており、多くの欧州ブランドを上回る結果を残しています。

残念ながら、現在ジェネシスブランドは日本市場には導入されていません。しかし、このジェネシスの成功が、ヒョンデグループ全体の技術力と品質管理能力を証明し、大衆車ブランドであるヒョンデの評判をも底上げしている、という構図を理解することが重要です。

実際のところ車としての総合力は?

個別の要素を評価してきましたが、最終的に「一台の車としての総合力」はどのレベルにあるのでしょうか。ここでは、走行性能、快適性、安全性、そして実用性や維持費といった観点から総合的に考察します。

走行性能と快適性のバランス

EV専用プラットフォーム(E-GMP)は、走行性能の土台として非常に高く評価されています。重いバッテリーを車体の中心かつ低い位置に搭載することで、優れた前後重量配分と圧倒的な低重心を実現。

これにより、高速道路での直進安定性や、カーブを曲がる際の安定感は、多くのユーザーが長所として挙げています。

ただし、乗り心地のセッティングについては評価が分かれるポイントです。

一部のユーザーからは「ドイツ車のように引き締まった剛性感のある乗り味」と好意的に受け止められる一方で、「路面の細かな凹凸を拾いやすく、乗り心地が硬い」「12年落ちのクラウンよりロードノイズが気になる」といった厳しい意見も存在します。

これは、ヒョンデがグローバル市場、特に欧州での走行性能を重視して足回りをセッティングしていることの表れかもしれません。

安全性と実用性

安全性に関しては、最新の先進運転支援システム(ADAS)が標準装備されており、世界各国の衝突安全テスト(NCAP)でも最高評価を獲得しているため、非常に高いレベルにあると言えます。また、V2L機能や広大な室内空間がもたらす実用性の高さも、総合力を高める大きな要素です。

総合力を評価する上での2つの懸念点

① リセールバリュー:
車を所有する上での総コストに大きく影響するのが、数年後に売却する際の価値(リセールバリュー)です。日本市場ではまだブランドが再浸透している段階であり、中古車市場での需要も未知数です。そのため、同価格帯の国産人気車種と比較した場合、売却時の価格が低くなるリスクは考慮しておく必要があります。

② アフターサービス網:
ヒョンデは提携工場を全国に展開していますが、その数はまだ大手国産メーカーのディーラー網には及びません。そのため、地方在住の場合、万が一の故障や事故の際に最寄りの対応拠点まで距離がある可能性や、修理に時間がかかるケースが想定されます。

結論として、ヒョンデの車は、走行安定性、安全性、先進性といった面で高い総合力を備えています。しかし、乗り心地の好みや、リセールバリュー、サービス網といった長期的な所有を見据えた際の課題も残されており、これらの点を理解した上で選択することが重要です。

海外の視点と気になるヒョンデの評判

海外の視点と気になるヒョンデの評判
出典元:ヒョンデ公式
  • やばいと言われる性能の悪さの真相
  • 世界市場での評価・海外における実力
  • ヒュンダイとホンダ・海外の反応を比較
  • ヒョンデの車は今どこで売れてるのか

やばいと言われる性能の悪さの真相

ヒョンデの評判を調べると、必ずと言っていいほど目にするのが「やばい」や「性能の悪さ」といったネガティブな言葉です。

これらの評判には、過去の深刻な問題と、現在のユーザーが感じる使い勝手の問題混在しており、分けて考える必要があります。

過去のエンジン欠陥と大規模リコール

「やばい」という評判の最大の根源は、2010年代に北米を中心に発生した「シータ2(Theta2)エンジン」に関する大規模な品質問題です。この問題は、エンジン内部の部品が早期に摩耗し、最悪の場合、走行中にエンジンが停止したり、火災に至る危険性があるという深刻なものでした。

当初、会社側は問題を適切に処理しなかったとされ、内部告発によって事態が公になりました。結果として、ヒョンデは数百万台規模のリコールを実施し、米国当局から巨額の制裁金を科されることになりました。

この一連の出来事が、ヒョンデの品質に対する不信感を決定づけ、「性能が悪い」「信頼できない」というイメージを世界中に広める原因となったのです。

現在のユーザーが指摘する「性能の悪さ」の実態

一方で、現在のユーザーレビューで語られる「性能の悪さ」は、かつてのような致命的な欠陥を指すものではありません。むしろ、ソフトウェアのチューニングや、人間と機械の間の細かなフィーリングに関するものが大半です。具体的には、以下のような指摘がレビューサイトなどで散見されます。

ユーザーレビューで指摘される主な課題

  • 運転支援システムの挙動:「車線逸脱防止機能のハンドル介入が唐突で、逆に怖い思いをした」「高速道路のカーブや分岐で、ハンドル支援がふらつくことがある」など、システムの制御がまだ洗練されていないという意見。
  • ナビゲーションシステム:「有名な施設名で検索しても出てこない」「かなり大回りなルートを案内される」など、国産車のナビに慣れているとストレスを感じるという声。
  • 各種操作のフィーリング:「ブレーキの踏み心地がリニアでなく、スムーズに停まるのが難しい(カックンブレーキになりやすい)」「回生ブレーキが強すぎて同乗者が酔ってしまう」など、運転感覚に関わる部分。

これらの点は、車の基本性能が「やばい」レベルで低いというわけではなく、むしろハードウェアの急速な進化に対し、ソフトウェアや乗り味といった「感性」に関わる部分の熟成が追いついていない、というのが実情に近いでしょう。

ヒョンデ自身もこれらの課題は認識しており、ソフトウェアアップデートを通じて継続的な改善を行っています。

世界市場での評価・海外における実力

日本国内でのイメージとは裏腹に、ヒョンデはグローバル市場において、世界トップクラスの自動車メーカーとしての地位を確立しています。その実力は、販売台数、品質評価、そして数々の受賞歴に明確に表れています。

2023年、ヒョンデ自動車グループ(起亜自動車を含む)は、約730万台の自動車を世界で販売し、日本のトヨタグループ、ドイツのフォルクスワーゲングループに次ぐ世界第3位の座を獲得しました。これは、単に価格が安いからという理由だけでは到底達成できない数字です。

品質評価における躍進

かつての「安かろう悪かろう」のイメージは、海外では過去のものとなりつつあります。

米国の市場調査会社「J.D.パワー」が毎年発表する自動車耐久品質調査(VDS)では、近年グループとして常に上位にランクインしており、2023年にはトヨタやGMを抑えて自動車グループとして最高の評価を獲得しました。

これは、購入から3年経過した車両の不具合の少なさを測る調査であり、ヒョンデ車の長期的な信頼性が大きく向上したことを示しています。

世界が認めた数々の受賞歴

ヒョンデの実力は、世界で最も権威のある自動車賞の受賞ラッシュによっても証明されています。

主な受賞歴

  • IONIQ 5:2022年 ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー、ワールド・EV・オブ・ザ・イヤー、ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤーの三冠を達成。
  • IONIQ 6:2023年 ワールド・カー・オブ・ザ・イヤーなど、前年に続き三冠を達成。
  • IONIQ 5 N:2024年 ワールド・パフォーマンス・カーを受賞。
  • その他:ジェネシスやエラントラなども、北米カー・オブ・ザ・イヤーなど、各地域で重要な賞を多数獲得しています。

(参照:Hyundai Mobility Japan プレスリリース等)

さらに、モータースポーツの最高峰の一つである世界ラリー選手権(WRC)においても、2019年、2020年と2年連続でマニュファクチャラーズチャンピオンに輝くなど、その高い技術力を証明しています。

これらの事実は、日本での評判とは大きな隔たりがある、ヒョンデの客観的な実力を物語っています。

ヒュンダイとホンダ・海外の反応を比較

ヒュンダイとホンダ 海外の反応を比較
CAR LIFE イメージ

海外市場、特に競争の激しい北米において、ヒュンダイ(ヒョンデ)とホンダは長年にわたり、消費者の選択肢の中で比較対象となってきました。

かつては明確な格付けがありましたが、現在の海外での反応は大きく様変わりしています。

過去(2010年前後)と現在の立ち位置の変化

2010年頃までは、ホンダが品質・信頼性で圧倒的に優位に立ち、ヒュンダイは「ホンダを買えない層の、価格重視の選択肢」という認識が一般的でした。

しかし、ヒョンデの劇的な品質向上とデザイン革新により、現在では多くのカテゴリーで対等なライバルとして評価されるに至っています。

比較項目ヒュンダイ(ヒョンデ)への海外での反応ホンダへの海外での反応
デザイン先進的でエモーショナルなデザインが高く評価されています。
強い個性を持つ一方で、「やりすぎ」と感じる消費者もおり、好みが分かれる傾向にあります。
クリーンで機能的なデザインが特徴。
誰にでも受け入れられやすい反面、刺激や新しさに欠けるという意見も見られます。
価値・装備「Value for money(価格に対する価値)」が非常に高いと評価されています。
同価格帯のホンダ車よりも多くの先進安全装備や快適装備が標準で付いてくる点が大きな魅力です。
高い信頼性と優れた基本性能が価値の源泉です。
しかし、装備の充実度ではヒョンデに一歩譲る場面が増えています。
EV戦略EV専用プラットフォームをいち早く開発し、IONIQシリーズで市場をリード。
EV分野ではホンダより先行しているというイメージが定着しています。
ハイブリッド技術では高い評価を得ていますが、本格的なEVへのシフトでは出遅れた印象が否めません。
ソニーとの協業など、今後の巻き返しに期待が集まっています。
ブランドイメージ「挑戦的で、急速に成長した革新的なブランド」というイメージ。
テクノロジーやデザインに敏感な若い世代からの支持を集めています。
「信頼性が高く、堅実で間違いない選択肢」という伝統的なイメージ。
長年の実績に裏打ちされた安心感が強みです。

このように、現在の海外市場では、消費者は両ブランドをそれぞれの長所と短所を理解した上で比較検討しています。

かつてのような一方的な格差はなくなり、消費者の価値観やライフスタイルによって選ばれる、個性と魅力の異なる二つのブランドとして並び立っているのです。

ヒョンデの車は今どこで売れてるのか

ヒョンデは世界第3位の自動車グループとして、グローバルに事業を展開していますが、その販売実績には地域ごとに大きな差があります。特に好調な市場と、苦戦を強いられている市場が明確に分かれているのが特徴です。

世界を牽引する主要マーケット

現在、ヒョンデが力強い販売を続けているのは、主に以下の地域です。

  • 北米(アメリカ・カナダ):グループ最大の市場であり、収益の柱です。デザイン性の高いSUVラインナップ(パリセード、ツーソンなど)の成功と、ジェネシスブランドの浸透により、安定したシェアを確保しています。手厚い長期保証も、消費者の信頼獲得に貢献しています。
  • ヨーロッパ:厳しい環境規制に対応したEVやハイブリッドモデルが評価され、販売を伸ばしています。特にコンパクトカーからSUVまで、幅広いEVラインナップを持つことが強みとなり、多くの国で存在感を高めています。
  • インド:長年にわたり、市場シェア第2位の座を堅持しています。現地ニーズに合わせて開発されたコンパクトカー「i10」や「i20」、SUV「クレタ」などが人気を博し、スズキに次ぐ重要なプレイヤーとしての地位を不動のものにしています。

挑戦が続く市場

一方で、かつての勢いを失ったり、再挑戦の途上にある市場も存在します。

東アジアの二大市場での苦戦

① 日本市場
「安かろう悪かろう」という過去のイメージを払拭しきれず、2009年に一度乗用車販売から撤退。2022年にEV・FCV専門ブランドとして再参入しましたが、国産メーカーの牙城は厚く、販売台数はまだ限定的です。ブランドイメージの再構築と、顧客が安心して購入・維持できるサービス網の拡充が今後の大きな課題です。

② 中国市場
かつてはトップクラスのシェアを誇っていましたが、2017年の政治問題(THAADミサイル配備問題)に端を発した不買運動で販売が激減。その後、BYDをはじめとする現地の新興EVメーカーが急速に台頭したことで競争が激化し、以前のようなシェアを回復できずに苦戦しています。

このように、ヒョンデは欧米やインドといった巨大市場で確固たる地位を築く一方、世界最大の自動車市場である中国と、特殊な市場環境を持つ日本で大きな挑戦に直面しているのが現状です。

これらの市場で成功を収められるかが、今後の持続的な成長を占う上で重要な鍵となります。

総括:これからのヒョンデの評判

  • ヒョンデはオンライン販売とZEV特化という新しい戦略で日本市場に再参入した
  • 主力EVのコナとインスターは優れたコストパフォーマンスで一定の評価を得ている
  • 価格に対して先進装備は充実しているが内外装の細部の品質には賛否両論がある
  • すごいと評される独創的なピクセルデザインとV2Lなどの先進技術が大きな強み
  • 高級ブランドのジェネシスは海外の品質調査でレクサスに並ぶ高評価を獲得している
  • EV専用プラットフォームによる走行安定性は高いが乗り心地の好みは分かれる
  • やばいという評判の根源は過去のエンジン問題と現在のソフトウェア面の課題に分けられる
  • グループ販売台数で世界第3位の実績を持つトップクラスの自動車メーカーである
  • 海外での評価は極めて高くワールド・カー・オブ・ザ・イヤーを始め受賞歴も多数
  • かつてはホンダの下位と見られていたが現在は対等なライバルとして認識されている
  • 北米、欧州、インド市場では好調だが日本や中国市場では苦戦が続いている
  • 日本での購入を考える際はリセールバリューとアフターサービス網が検討課題となる
  • 総合的に見て「安価な車」から「技術とデザインで選ばれる革新的なブランド」へと変貌を遂げた
  • 乗り味の好みや細部の質感が許容できれば非常に満足度の高い選択肢となり得る
  • 今後のソフトウェア改善とサービス網充実に期待が集まる
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