「プジョー508は販売終了」というニュースは、多くの輸入車ファンや検討中のユーザーに衝撃を与えた。
プジョー508は登場以来、斬新なデザインと多彩なパワートレインで存在感を放ち、新型やマイナーチェンジのたびに注目を集めてきたモデルである。では、なぜこの人気モデルが販売終了となったのか。
本記事では、まず販売終了の理由を探るとともに、2025年に登場が期待されるプジョー508の展望や新型の日本発売時期、日本での導入可能性について解説する。
さらに、販売終了後に気になる中古車市場への影響や、プジョー 508の価格と新型の相場情報、燃費や自動車税の目安といった実用的な視点にも触れる。また、508の0-100加速性能についての評価や、故障リスクと後悔しない選び方といったユーザー目線での注意点も重要だ。
デザイン面では一部で「プジョー508はダサい」との声もあるが、その真相を検証しつつ、ステーションワゴン仕様であるプジョー508SW新型の魅力と可能性にも迫っていく。
これらを総合的に理解することで、プジョー508の現在と未来をより深く知ることができるだろう。
・プジョー508が販売終了となった背景や理由
・2025年以降の新型モデルや日本導入の可能性
・中古車市場や価格・燃費・自動車税など購入後の実用情報
・デザイン評価や故障リスク、新型508SWの魅力
プジョー508 販売終了の背景と影響

・プジョー508の新型とマイナーチェンジの流れ
・販売終了の理由を探る
・プジョー508の2025モデルの展望
・新型の日本発売時期は?
・日本での導入可能性
・中古車市場への影響
プジョー508の新型とマイナーチェンジの流れ
プジョー508は、発売当初からデザインと技術の両面で注目を集めてきたモデルです。
特に“大胆不敵”ともいえるスタイリングは、プジョーの新世代デザインを象徴する存在でした。フロントに縦に伸びるデイタイムランニングライト、低く構えたファストバックシルエットは、従来のDセグメントセダンに対する常識を一変させたといえるでしょう。
こうした外観の進化に加えて、インテリアでは独自のi-Cockpit®や先進運転支援システム(ADAS)を導入し、快適さと安全性を兼ね備えたモデルへと仕上げられています。
その後も改良が重ねられ、ディーゼル、ガソリン、プラグインハイブリッドといった多様なパワートレインを取り揃え、“パワー・オブ・チョイス”というプジョー独自のコンセプトを体現しました。
特にマイナーチェンジでは、燃費性能や環境性能の改善に注力し、平成30年排出ガス基準に対応するなど時代の要請に応えています。また、安全性においてもアクティブセーフティブレーキやレーンポジショニングアシストを強化し、より信頼性の高いドライビングをサポートする方向へ進化しました。
このようにプジョー508は単なるデザイン刷新にとどまらず、ユーザーの多様なニーズと環境規制に対応し続けることで市場での存在感を高めてきたのです。
販売終了の理由を探る

プジョー508が販売終了という動きに至った背景には、複数の要因が存在します。
まず大きな理由は、世界的な自動車市場の変化です。近年はSUVやクロスオーバーが主流となり、従来のセダンやステーションワゴンの需要は減少傾向にあります。プジョーもその流れを踏まえて、3008や5008などのSUVラインを強化してきました。
結果として、フラッグシップである508も販売面での優先度が下がっていったといえるでしょう。
さらに、電動化シフトの加速も大きな理由の一つです。欧州や日本ではCO2削減を目的とした規制が年々厳しくなり、メーカーはEVやPHEVに注力せざるを得ません。そのため、従来の内燃機関モデルを整理し、ラインナップを電動車中心へと再編していく流れが生まれました。
508もPHEVを投入してはいましたが、販売規模や利益率を考えると他のモデルに比べて効率が低いと判断された可能性があります。
また、日本市場特有の事情として、価格帯の高さやメンテナンスコストが購入層を限定していた点も影響しました。
競合他社のドイツブランドと比較された際、ブランド力の差が購買決定に直結するケースも少なくありません。こうした複合的な要因が重なり、販売終了へとつながったのです。
プジョー508の2025モデルの展望
2025年に向けたプジョー508の展望を考えると、電動化が中心となることは間違いありません。
すでに中国市場では第三世代のC5などがEVやハイブリッド主体で展開されているように、セダンやステーションワゴンも持続可能性を重視した方向に進化していくでしょう。
508も例外ではなく、フルEVモデルやより航続距離を伸ばしたPHEVが検討されている可能性があります。
また、インテリア面ではデジタル化の強化が進むはずです。すでに12.3インチのフルデジタルメーターや大型タッチスクリーンを搭載していますが、将来的にはより直感的でコネクティッドな操作環境を実現し、モビリティとデジタルライフの融合を意識した設計が期待されます。
加えてADASの進化により、半自動運転に近いドライビング体験を提供することも考えられるでしょう。
もちろん課題も存在します。SUV市場が依然として強い中で、セダンとしての508がどのように差別化を図るのかが焦点になります。
デザインや走行性能で独自性を打ち出し、さらに「プジョーらしい感性」を武器にすることで、2025年モデルは新しい顧客層を開拓する可能性を秘めています。
新型の日本発売時期は?

プジョー508の新型が日本市場に登場する時期については、多くの関心が寄せられています。
現時点で公式な発表は限られていますが、過去の導入実績から推測すると、欧州での発表から1年前後で日本仕様が投入されるのが一般的です。つまり、2025年に欧州で新モデルが正式発表されれば、遅くとも翌年には日本市場に導入される可能性が高いといえるでしょう。
ただし、販売終了の流れもあるため、日本導入が確実とは限りません。
特に日本市場ではセダン需要が縮小しており、SUVやコンパクトカーに注力する傾向が見られます。このため、新型508が欧州で展開されても、日本には限定的な導入となるシナリオも考えられます。
一方で、プジョーは「パワー・オブ・チョイス」という戦略を掲げており、EV、PHEV、ガソリン、ディーゼルを同列に扱う姿勢を示しています。そのため、電動化が進む日本市場に向けてPHEVやEV仕様を中心に導入される可能性は十分に残されています。
今後は補助金制度や環境規制の動向次第で、発売時期やラインナップが変動する可能性も高いといえるでしょう。
いずれにしても、日本での新型508発売は大きな注目を集めることは間違いなく、導入の可否やタイミングはプジョーの電動化戦略全体と密接に結びついているのです。
日本での導入可能性
プジョー508の新型モデルが日本に導入される可能性については、多くのユーザーが注目しています。
過去の傾向を踏まえると、欧州で発表された新型車は概ね1年以内に日本市場に投入されるケースが多く、508に関してもその流れを踏襲する可能性は十分にあります。
ただし、現状ではセダンやステーションワゴンの需要が縮小傾向にあり、日本市場での販売戦略においてはSUVやコンパクトEVの優先度が高まっています。したがって、新型508の導入はタイミングやグレードが限定的になることも考えられるでしょう。
一方で、日本は電動化への移行を強力に進めている国のひとつであり、EVやPHEVの購入に対して補助金や税制優遇が用意されています。
プジョーが掲げる「パワー・オブ・チョイス」という方針のもと、EVやPHEVのラインアップを日本に持ち込む可能性は大いに残されています。
特にPHEV仕様の508 GT HYBRIDなどは、日本の環境規制やユーザーの関心に合致しており、導入の現実味が高いといえるでしょう。もし導入されれば、電動車シフトの一環として大きな話題を呼ぶことは間違いありません。
中古車市場への影響

プジョー508の販売終了や新型登場は、中古車市場にも少なからず影響を与えます。
まず考えられるのは、販売終了により現行モデルの在庫や中古車流通量が徐々に減少することです。需要に対して供給が限られる状況が生まれると、相場が下がりにくくなるケースが多いです。
特に輸入車は新車価格が高めに設定されているため、中古車としての需要が安定しており、一定の人気が維持されやすい特徴があります。
ただし、新型が登場すれば状況はやや異なります。新しいデザインや最新のテクノロジーを求める層がそちらに移行し、旧型モデルの価値は一時的に下がる可能性があります。
それでも、プジョー508はデザイン性や走行性能に定評があるため、“中古だからこそお得に楽しめる”という需要も根強いと考えられます。特にPHEVやディーゼル仕様など希少性の高いモデルは、販売終了後にむしろプレミア価格がつく可能性も否定できません。
したがって、中古車市場では販売終了と新型登場の両面から、価格や流通に変化が生じるといえるでしょう。
プジョー508の販売終了後に知っておきたいこと

・プジョー 508の価格と新型の相場情報
・508の燃費と自動車税の目安
・508の0-100加速性能について
・故障リスクと後悔しない選び方
・プジョー508がダサいと言われる理由を検証
・プジョー508sw 新型の魅力と可能性
プジョー 508の価格と新型の相場情報
プジョー508の価格帯は、グレードやパワートレインによって幅広く設定されていました。
ガソリンモデルは500万円台前半から、ディーゼルモデルは550万円前後、そしてPHEV仕様となると600万円を超えるラインアップでした。
欧州車のDセグメントセダンとしては標準的な価格設定ですが、日本市場ではドイツブランドの競合と比較されることが多く、価格が購買のハードルになりやすい状況でした。
プジョー508 価格帯まとめ表
グレード / パワートレイン | 価格帯 (日本市場) | 特徴・ポイント |
---|---|---|
ガソリンモデル | 500万円台前半 | 欧州Dセグメントとしては標準的。装備は充実しているが、ドイツブランド競合と比較されやすい。 |
ディーゼルモデル | 約550万円前後 | トルク性能と燃費の良さが魅力。ただし国内需要は限定的。 |
PHEVモデル | 600万円超 | 電動化技術を搭載し価格上昇。バッテリー・運転支援システム標準装備。補助金利用で実質負担軽減可能。 |
今後の価格動向
- 新型508はさらに高価格化する可能性大
→ 理由:電動化コスト(バッテリー・先進運転支援システム) - 欧州ではPHEV・EVが主力
→ 日本導入時も同等、またはそれ以上の価格になる見込み - 補助金・税制優遇の活用がカギ
→ 実質負担は軽減されるが、依然として価格競争力は課題
一方で、新型508の相場はさらに上がる可能性があります。理由の一つは電動化技術の搭載コストです。バッテリーや高度な運転支援システムが標準化されるにつれ、価格は必然的に上昇します。
欧州ではすでにPHEVやEV仕様が主力となっており、日本に導入される際も同様の価格帯、もしくはそれ以上になることが予想されます。補助金や税制優遇を考慮すれば実質的な負担は軽減されますが、競合車種との比較では依然として価格競争力が課題となるでしょう。
508の燃費と自動車税の目安

プジョー508は、エンジンの種類によって燃費性能が大きく異なります。ガソリンモデルではWLTCモードで15km/L前後、ディーゼルモデルは約16~19km/Lと高効率で、長距離走行を重視するユーザーに適していました。
さらに注目すべきはPHEVモデルで、バッテリーのみで走行できる「エレクトリックモード」を備え、約56kmのEV走行が可能とされています。市街地走行では電気のみでの利用が多くなるため、燃費効率は内燃機関モデルを大きく上回る実力を発揮します。
自動車税については、排気量や車両区分によって金額が変わります。
508のガソリンモデルは1.6ℓクラスに該当し、年間の自動車税は概ね3万~3.5万円程度です。ディーゼルモデルは2.0ℓクラスのため、約3.9万円前後となります。
PHEVの場合も排気量区分に準じますが、各種減税制度の対象となり、重量税や環境性能割が大幅に軽減されるのが特徴です。加えて、グリーン化特例による翌年度の自動車税75%減税も受けられる場合があります。
プジョー508 燃費・自動車税まとめ
モデル | 燃費性能 (WLTC) | EV走行距離 | 自動車税 (年間) | 特徴・メリット |
---|---|---|---|---|
ガソリンモデル (1.6ℓ) | 約15km/L | ― | 約3.0万~3.5万円 | 標準的な燃費性能。価格とバランス重視のユーザー向け。 |
ディーゼルモデル (2.0ℓ) | 約16~19km/L | ― | 約3.9万円 | トルク性能と高効率で長距離走行に最適。 |
PHEVモデル | 実質的にガソリンをほぼ使わず、効率大幅向上 | 約56km (EV走行) | 約3.0万~3.5万円(排気量準拠)※減税適用で翌年度75%軽減可 | 電動走行で燃料費削減。重量税・環境性能割の優遇あり。 |
まとめポイント
- 燃費効率トップはPHEV:電気走行で市街地利用が多い方に有利。
- 長距離重視ならディーゼル:高速道路や出張が多いユーザー向け。
- 税金面でもPHEVが優遇:自動車税・重量税・環境性能割で大幅減額。
このように、燃費や税金の面ではPHEVが最も優遇されており、ランニングコストを抑えつつ環境性能を重視するユーザーにとって魅力的な選択肢となるでしょう。
508の0-100加速性能について
プジョー508は「走りの質感」を重視したモデルとして位置付けられており、その性能を語るうえで欠かせないのが0-100km/h加速です。
一般的に輸入車のDセグメントセダンは動力性能と快適性のバランスが求められますが、508はその両方を兼ね備えています。
ガソリンモデルでは180psを発揮する1.6ℓターボエンジンを搭載し、0-100km/h加速は約8秒台と、日常走行から高速道路までストレスを感じさせない俊敏さを示します。
ディーゼルモデルは177psの出力に加え400Nmの大トルクを発生し、発進時や追い越し時の力強さが魅力で、加速感はガソリンモデル以上と評価されることもあります。
さらに注目されるのがPHEV仕様の508 GT HYBRIDです。システム合計225psを誇り、モーターアシストにより低速域から力強いトルクを発揮します。
これにより0-100km/h加速は7秒台半ばを実現し、従来のガソリンモデルよりも俊敏でスムーズな加速フィールを体感できます。モーターが発揮する即時トルクは街中でのストップ&ゴーにおいて特に有効で、走行の快適さにも大きく貢献します。
加速性能は単なる数値ではなく、ドライバーに安心感と余裕を与える要素であり、508の大きな魅力のひとつといえるでしょう。
故障リスクと後悔しない選び方

輸入車を検討する際に気になる点の一つが「故障リスク」です。プジョー508も例外ではなく、電子制御の複雑化や高機能な装備が多い分、トラブルの可能性はゼロではありません。
実際、電装系の不具合やセンサー関連の警告表示などは、ユーザーから報告されることがあります。ただしこれは欧州車全般に共通する傾向であり、定期的な点検や正規ディーラーでのメンテナンスを受けることで、多くのトラブルは未然に防ぐことができます。
後悔しない選び方としては、まず保証内容を十分に確認することが大切です。プジョーでは新車保証やバッテリー保証が用意されており、延長保証プランを追加すれば長期的に安心して乗り続けられます。
また、購入時にグレードや装備を慎重に選ぶこともポイントです。高機能なADASやパノラミックサンルーフなどは魅力的ですが、利用頻度や維持費を考慮し、必要な装備に絞ることで満足度を高めることができます。
輸入車は「デザインや走りに惹かれて選ぶ」ケースが多いですが、冷静に維持コストや保証を見極めることで、故障リスクを最小限に抑え、後悔のないカーライフを送れるでしょう。
プジョー508がダサいと言われる理由を検証
プジョー508はスタイリッシュなデザインで高い評価を得ている一方で、一部では「ダサい」と言われることもあります。その背景にはデザインに対する好みの違いが大きく影響しています。
まず、508の外観は低く構えたファストバックスタイルが特徴で、欧州車らしい大胆なフロントフェイスや“サーベル型”のデイライトが採用されています。これを「独創的で美しい」と捉える人もいれば、「派手すぎる」「日本の街には馴染みにくい」と感じる人もいるのです。
さらに、輸入車市場ではドイツブランドのセダンが基準となる傾向が強いため、フランス車独自のデザインが「主流から外れている」と見られることも理由の一つでしょう。
ただし、近年は個性を求めるユーザーが増えており、むしろこの独特のデザイン性こそがプジョー508の価値となっています。インテリアも同様で、未来的なi-Cockpitや小径ステアリングは「革新的」と支持される一方、「慣れにくい」との声もあります。
つまり「ダサい」と言われるのは一部の見方に過ぎず、実際には個性的で洗練されたデザインが多くの支持を得ているのが現状です。
プジョー508sw 新型の魅力と可能性

プジョー508SW(ステーションワゴン)は、セダンと並ぶラインアップとして実用性とデザインを両立したモデルです。
新型508SWでは、従来の広いラゲッジスペースを維持しつつ、スタイリッシュなクーペライクのシルエットを強調しています。これにより、単なるファミリーカーにとどまらず、プレミアムなライフスタイルカーとしての魅力を高めています。
特に長いホイールベースと低重心設計が生み出す安定感は、高速道路での快適性や長距離ドライブでの安心感につながります。
また、新型ではPHEV仕様の導入が注目点です。電動モーターによる静粛性と低燃費性能に加え、EV走行モードを活用すれば都市部での環境負荷を大幅に減らせます。
これにより「環境性能と走りの楽しさを両立するステーションワゴン」という新しい価値を提案できるのです。さらにADASの進化やナイトビジョンなど先進機能も充実しており、安全面でも大きな安心感を提供します。
ステーションワゴン市場が縮小傾向にある中で、プジョー508SWは「実用性+デザイン+電動化」という三拍子を兼ね備え、他ブランドとの差別化を図れる存在となっています。
つまり新型508SWは、今後のプジョーの販売戦略において重要な役割を担う可能性を秘めていると言えるでしょう。
まとめ:プジョー508の販売終了について
・プジョー508は新世代デザインを象徴するフラッグシップモデルであった
・i-CockpitやADASを搭載し安全性と快適性を兼ね備えていた
・ガソリン・ディーゼル・PHEVと多様なパワートレインを展開した
・マイナーチェンジで燃費や排ガス性能を改善した
・SUV人気の高まりによりセダン需要が減少した
・電動化シフトの加速で内燃機関モデルの整理が進んだ
・日本市場では価格帯と維持費の高さがハードルとなった
・ブランド力でドイツ車に押され販売面で不利であった
・2025年以降はEVやPHEV中心の展開が見込まれる
・新型はデジタル化とADAS強化が期待される
・日本導入は欧州発表から約1年後の可能性が高い
・ただし日本でのセダン需要縮小により導入は限定的になる可能性がある
・中古市場では販売終了で供給減となり相場が下がりにくくなる見込み
・新型登場後は旧型の価値が一時的に下がる可能性がある
・508SWは実用性とデザインを兼ねた新型で差別化を狙える