輸入車の中でも独自の存在感を放つプジョー408。
その魅力のひとつに「燃費性能」がありますが、実際に検討している方にとって気になるのは、カタログ燃費と実燃費の違いではないでしょうか。数字上は優れて見えても、街中での短距離走行や高速道路での長距離走行では結果が変わることがあります。
特にガソリンモデルの走行性能は軽快で扱いやすい一方、ハイブリッド燃費の進化ポイントやプラグインハイブリッドの特徴はどれほど実用的なのか、多くの方が知りたい部分です。
さらに、GTグレードの燃費と走りの魅力やアリュールとの燃費比較など、グレードごとに注目すべき差も存在します。
最近では新型モデルの価格と燃費改善が話題になっており、WLTCモードで20km/Lを超える効率を実現した仕様も登場しました。しかし一方で、中古車選びで確認すべき燃費性能や、燃費面から見た欠点とデメリットを理解せずに購入すると、思わぬ後悔につながる可能性もあります。
後悔しないための選び方としては、税金や維持費の目安を含め、トータルコストを見極めることが重要です。さらに他のプジョーモデルと燃費比較を行うことで、408の位置づけをより明確に理解できるでしょう。
本記事では「プジョー 408 燃費」を徹底的に解説し、あなたに最適な一台を見つけるためのヒントをお届けします。
・プジョー408のカタログ燃費と実燃費の違い
・ガソリン・ハイブリッド・PHEVなど各モデルの燃費性能
・グレード別(GT・アリュール)の燃費や価格差
・燃費面のメリット・デメリットや維持費を踏まえた選び方
プジョー408の燃費の特徴と基本情報

・カタログ燃費と実燃費の違い
・ガソリンモデルの走行性能
・ハイブリッド燃費の進化ポイント
・プラグインハイブリッドの特徴
・GTグレードの燃費と走りの魅力
・アリュールとの燃費比較
カタログ燃費と実燃費の違い
プジョー408の燃費を調べる際、多くの方がまず目にするのはカタログ燃費です。カタログ燃費は国が定めた試験方法に基づいて測定される数値で、車両の性能を比較するうえでの基準として利用されています。
ただし、この数値は一定条件下で計測されたものであり、実際に街中や高速道路を走行した際にそのまま再現できるとは限りません。
例えばWLTCモード燃費で17km/Lと記載されていても、実際に走行してみると交通状況や運転スタイルによって12〜14km/L程度に落ち込むケースも珍しくありません。これは信号待ちや渋滞、急加速といった日常的な要素が燃費に大きく影響するからです。
特に都心部の短距離走行では、カタログ値との乖離が顕著になる傾向があります。
一方で、高速道路を一定速度で走るような環境ではカタログ燃費に近い数字を記録することも可能です。したがって、カタログ燃費はあくまで参考値であり、実際の燃費を予測するには試乗やユーザーのレビューを確認することが重要になります。
こうした違いを理解しておけば、購入後に「思っていたより燃費が悪い」と感じるリスクを避けやすくなるでしょう。
ガソリンモデルの走行性能
プジョー408にはガソリンモデルも用意されており、その走行性能は軽快さと扱いやすさが特徴です。
1.2リッターのガソリンターボエンジンを搭載したモデルは、最高出力130ps前後を発揮し、街乗りから高速走行まで幅広いシーンに対応できます。ターボの恩恵により低回転からしっかりとトルクが立ち上がり、アクセルを踏み込んだ際にスムーズな加速を実感できるのも魅力です。
燃費面ではWLTCモードで16.7km/Lとされており、同クラスの輸入車SUVと比較しても競争力のある数値といえます。
さらにガソリンモデルは車両重量が比較的軽く、ハイブリッドやPHEVに比べてシンプルな構造であるため、長期的に見た際のメンテナンスコストが抑えやすい点もメリットでしょう。
一方で、ガソリンモデルはハイブリッド車に比べると燃費性能が劣り、都市部のストップ&ゴーが多い環境では燃料代がかさむ傾向も否めません。しかし、長距離ドライブや高速中心の利用を考えている方にとっては、十分に魅力的な選択肢となるはずです。
走りの楽しさと維持費のバランスを求める方に適したモデルといえるでしょう。
ハイブリッド燃費の進化ポイント

プジョー408のハイブリッドモデルは、従来のガソリン車と比べて燃費性能に大きな進化を遂げています。
特に2025年に登場したマイルドハイブリッドシステムでは、ガソリンターボエンジンに電動モーターを組み合わせることで、低速域での加速をスムーズにしながら燃料消費を抑制しています。
信号待ちからの発進時などはモーターが駆動をサポートし、エンジンの負担を軽減するため、走行中の燃費効率が高まるのが特徴です。さらに市街地では約半分の時間をエンジン非稼働状態で走行できるとされ、WLTCモードで20km/Lを超える数値を達成しています。
これは従来型ガソリンモデルよりも2割以上効率的であり、日常的な燃料代の節約につながります。また、加速時の振動が抑えられるため、快適性も高まっている点は見逃せません。
もちろん、バッテリー容量が大きくないためEV走行距離は短く、プラグインハイブリッドほどの電動走行は期待できません。しかし、複雑な充電設備を必要とせず、燃費改善効果をしっかり実感できる点はユーザーにとって大きなメリットといえます。
プラグインハイブリッドの特徴

プジョー408のプラグインハイブリッド(PHEV)は、ハイブリッドシステムに外部充電機能を加えた先進的なモデルです。
最大の特徴は、バッテリーに充電することで短距離を電気のみで走行できる点にあります。日常的な買い物や通勤程度であれば、ほぼガソリンを使わずに走行できるため、都市部ユーザーにとって燃料代の削減効果は非常に大きいといえるでしょう。
また、モーター走行時は静粛性が高く、エンジン音をほとんど気にせず快適に運転できます。一方で、ガソリンエンジンとモーターの両方を組み合わせることで、高速道路など長距離走行時には力強い加速性能を発揮するのもPHEVならではの利点です。
燃費性能はWLTCモードで20km/L前後を記録し、バッテリー充電次第ではさらに効率的に走行可能となります。ただし、PHEVには自宅や職場に充電設備が必要になる点や、車両価格がガソリンやマイルドハイブリッドに比べて高いという課題も存在します。
そのため、初期コストと維持費を総合的に考えることが大切です。それでも、環境性能と利便性を兼ね備えたプジョー408のPHEVは、これからの時代に合った選択肢の一つといえるでしょう。
GTグレードの燃費と走りの魅力
プジョー408の中でもGTグレードは、上位仕様らしい洗練された走行性能と燃費性能のバランスが魅力です。
1.2リッターのガソリンターボエンジンを搭載するモデルでは、最高出力130psを発揮し、日常的なシーンから高速道路まで幅広い場面で余裕のある走りを実現します。
さらにターボによる低回転からの力強い加速は、街乗りでもスムーズな発進を可能にし、ストレスを感じにくい走行感覚を提供します。燃費面ではWLTCモードで16.7km/Lとされ、同クラスの輸入車SUVと比較しても遜色のない数値を誇ります。
加えてGTハイブリッド仕様では、モーターアシストによって発進時の振動を抑え、燃費効率をさらに向上させているのが特徴です。WLTCモードで17.1km/L前後を実現し、都市部でも快適に使える燃費性能を備えています。
一方で、GTは価格帯が高めに設定されており、初期投資はアリュールに比べて負担が大きくなります。
しかし、その分上質なインテリアや装備、安全性能などが充実しており、燃費だけでなく走りや快適性を重視する方には十分選ぶ価値があるグレードといえるでしょう。
アリュールとの燃費比較
プジョー408のラインナップにおいて、GTと並んで人気を集めるのがアリュールです。
燃費性能に注目すると、アリュールはガソリンエンジンモデルでWLTCモード16.7km/Lを記録しており、GTと数値上は同等です。
では、なぜ両者を比較する必要があるのでしょうか。実際には車両重量や装備の違いが走行環境に影響を与え、ユーザーによっては燃費に差が出る可能性があるからです。
例えばアリュールは比較的シンプルな装備構成となっており、車両重量も軽いため、街乗り中心であれば効率的に燃費を稼げる傾向があります。一方、GTは快適装備が充実している分、同条件で走行するとやや燃費が劣るケースもあります。
さらに価格帯もアリュールは抑えめに設定されており、燃費数値に大きな差がないことを考えると、コストパフォーマンス重視の方にはアリュールが有力候補となるでしょう。しかしGTにはハイブリッド仕様が用意され、実燃費でも優位性を示せる場面があります。
結果として、アリュールは燃費と価格のバランスに優れ、GTは走行性能と快適性を重視したい方に適しているといえます。
プジョー408の燃費と購入時のチェックポイント

・新型モデルの価格と燃費改善
・中古車選びで確認すべき燃費性能
・燃費面から見た欠点とデメリット
・後悔しないための選び方
・税金や維持費の目安
・他のプジョーモデルと燃費比較
新型モデルの価格と燃費改善
プジョー408の新型モデルでは、燃費性能が着実に改善されています。
特に2025年に登場したマイルドハイブリッド仕様は、ガソリンターボエンジンに電動モーターを組み合わせ、WLTCモードで20.4km/Lという高い数値を実現しました。従来のガソリンモデルと比較すると22%以上の改善となり、日常的な燃料代の削減に直結します。
さらに、この新開発システムでは市街地走行時の約半分をエンジンを停止した状態で走行可能とし、静粛性と快適性も大きく向上しました。
価格面ではGTハイブリッドが5,290,000円に設定されており、従来型よりも高めですが、燃費改善によるランニングコストの低減を考えると長期的には大きなメリットが期待できます。
また、プラグインハイブリッドモデルもラインナップされており、電気走行が可能な点で環境性能と利便性を兼ね備えています。もちろん初期費用は高額になりますが、税制優遇やエコカー減税の対象となるため、総合的な負担は軽減されやすいのも利点です。
新型モデルは燃費効率と価格のバランスを考慮した選択肢を広げており、ライフスタイルに合わせた最適な一台を選びやすくなっています。
中古車選びで確認すべき燃費性能

プジョー408を中古車で検討する場合、燃費性能の確認は欠かせません。
新車カタログに記載された数値は参考になりますが、実際には使用環境や前オーナーの走行習慣によって燃費は変動します。そのため、中古車を選ぶ際には実燃費に関する情報を販売店やレビューから集めることが重要です。
例えば同じガソリンモデルであっても、市街地走行が中心だった個体と高速道路中心で使われていた個体では、燃費の劣化具合やエンジンへの負担が異なります。
また、ハイブリッドやプラグインハイブリッドの場合は、バッテリーの劣化具合によって燃費性能が大きく左右されるため、点検記録や走行距離を確認する必要があります。
さらに中古車市場では、年式が新しいほど燃費性能の改善が進んでいるため、少し予算を上乗せしてでも新しいモデルを選ぶほうが経済的に有利になるケースもあります。
中古車購入は価格面で魅力的ですが、燃費に関するチェックを怠ると維持費がかさむ可能性があります。したがって、車両状態や使用歴を丁寧に確認し、総合的に判断することが失敗しないポイントとなるでしょう。
燃費面から見た欠点とデメリット
プジョー408は燃費性能に優れたモデルですが、万能というわけではありません。まず挙げられるのは、カタログ値と実燃費の差です。
WLTCモードで16〜20km/Lとされていますが、市街地走行が中心となると渋滞や信号停止が増えるため、数値は大きく落ち込みます。特にガソリンモデルでは10〜13km/L程度になることもあり、燃費を重視して購入した方にとっては期待外れと感じられる場面もあります。
また、ハイブリッドやプラグインハイブリッドは燃費効率に優れる一方で、車両価格が高いため初期投資が大きく、コスト回収に時間がかかる点も注意が必要です。
さらにプラグインハイブリッドでは自宅に充電設備を用意しなければ電動走行を十分に活かせず、環境によっては燃費改善効果が限定的になってしまいます。
加えて、輸入車という特性から維持費も国産車に比べて高めに設定されており、燃料費が節約できてもメンテナンス費用で差し引かれることもあります。
このように燃費面でのメリットは確かにありますが、実際の使用状況によっては期待通りの数値が得られない可能性もあるため、購入前にライフスタイルと照らし合わせて検討することが大切です。
後悔しないための選び方

プジョー408を選ぶ際に後悔を避けるためには、単にカタログ燃費だけに注目するのではなく、実際の使用環境や維持費まで見据えて判断することが大切です。例えば長距離通勤や高速道路での移動が多い方なら、安定して燃費が伸びるハイブリッドやプラグインハイブリッドが適しています。
一方、市街地走行や短距離移動が多い場合にはガソリンモデルの方が現実的です。
また、グレード選びも後悔を防ぐ大きなポイントです。GTは装備が充実し走行性能にも優れますが、価格が高いため「本当に必要な装備か」を吟味する必要があります。
反対にアリュールはシンプルでコストパフォーマンスに優れ、燃費性能もGTと大きく差がないため、バランス重視の方には適しています。さらに中古車を選ぶ場合には、バッテリーの劣化具合や過去のメンテナンス履歴を確認することで予期せぬ燃費悪化を防ぐことができます。
こうして燃費だけでなく総合的な条件を比較すれば、購入後に「思ったより燃費が悪い」「維持費が想定以上にかかる」といった後悔を減らすことが可能です。
税金や維持費の目安
燃費の良さは購入の大きな判断材料ですが、車にかかる維持費全体を考慮しないと実際の負担は見えてきません。
プジョー408の自動車税は排気量によって異なり、1.2Lガソリンモデルなら年間30,500円、1.6Lハイブリッドモデルでは34,500円が目安となります。さらに重量税は車両重量に応じて課税され、約1,430〜1,740kgの408では年額12,300〜16,400円ほど必要です。
加えて、自動車保険は輸入車という点から国産車よりも高めに設定されやすく、年間10万円前後かかるケースも少なくありません。
燃料費については、ガソリンモデルで平均16km/L、年間1万km走行すると仮定すれば約11万円前後の出費が見込まれます。ハイブリッドやPHEVでは燃料費をさらに抑えられる一方で、バッテリー点検や充電設備の設置費用が別途かかる可能性があります。
したがって、燃費の良さが長期的なコスト削減につながるかどうかは、税金や保険料、車検費用を含めたトータルコストで判断することが欠かせません。
他のプジョーモデルと燃費比較
プジョー408の燃費性能を正しく理解するには、同社の他モデルと比較してみることが有効です。
例えばコンパクトカーのプジョー208は、1.2LガソリンエンジンでWLTCモード20km/L前後を記録し、さらに電気自動車のe-208は電費効率の高さで維持費を大幅に抑えることが可能です。
SUVの3008では1.6Lガソリンモデルで14〜15km/L程度、PHEVモデルでは電動走行を組み合わせることで20km/L超を実現しています。
これに対して408はファストバックという独自のデザインを持ち、空力性能に優れるため、SUVよりも燃費効率が高いという特徴があります。
特に2025年登場のマイルドハイブリッドモデルは20.4km/Lを達成し、同クラスのSUVに比べて優位性を持っています。ただし、コンパクトモデルには燃費で劣るため、燃費最優先であれば208など小型車の方が有利です。
逆にデザイン性や居住性を重視しつつ、SUV並みの燃費効率を求める方には408が適した選択肢となるでしょう。こうして比較することで、プジョー408の立ち位置が明確になり、自分に合った車種を選びやすくなります。
まとめ:プジョー408の燃費について

・プジョー408のカタログ燃費はWLTCモード16〜20km/L前後
・実燃費は市街地で10〜14km/L程度になることが多い
・高速道路走行ではカタログ値に近い数値が出やすい
・ガソリンモデルは1.2Lターボ搭載で走りが軽快
・ガソリン車の燃費はWLTC16.7km/Lと同クラスSUVと競合できる水準
・ハイブリッドモデルは電動モーターが低速をサポートし効率向上
・マイルドハイブリッドはWLTC20.4km/Lを記録し22%超の改善
・プラグインハイブリッドは外部充電により短距離をEV走行可能
・PHEVは都市部でガソリンをほとんど使わず走行できる
・GTグレードは装備が充実し燃費は16.7〜17km/L前後
・アリュールは価格が抑えめで燃費性能はGTと大差なし
・中古車購入時はバッテリー劣化や走行履歴で燃費差が出る
・維持費は税金・保険料・燃料費を含めて総合判断が必要
・他のプジョーモデル(208・3008等)と比べ燃費効率はSUVより優位
・デザイン性と居住性を確保しつつ燃費性能を両立している車種