「アウディのマニュアル新車」と検索しているあなたは、今まさに“新車でMT車が買えるのか?”という疑問をお持ちではないでしょうか。
かつてA1やS1スポーツバックといったモデルで人気を博したアウディのマニュアル車。しかし現在、そのラインアップは激減し、新車市場で探すのは容易ではありません。
本記事では、【新車は今どのモデルがある?】【セダンの現行モデルとは?】【スポーツ志向ならアウディツーシーターの新車を選ぶ】といった具体的なテーマをもとに、アウディの現状をわかりやすく解説します。
また、【アウディのMT車とBMWのマニュアルの新車を比較】し、どのブランドが“操る楽しさ”を提供しているのかも掘り下げます。
【どのアウディが一番速い?マニュアルモデルの実力】【アウディのミッション種類をわかりやすく解説】といった気になる疑問も徹底解説。さらに【新車の値段とマニュアル車の価格帯】【グレード一覧で選ぶマニュアル対応モデル】を知れば、現実的な購入プランが見えてきます。
最新モデルで本当にマニュアルが選べるのか?アウディに乗る人の年収層や、マニュアルモデルの立ち位置まで、これを読めばすべてがわかります。
・現在アウディ新車で購入できるマニュアル車の有無
・アウディのセダン・ツーシーター各モデルにおけるマニュアル車の設定状況
・アウディとBMWのマニュアル車事情の違いと比較
・マニュアル車の価格帯やグレード別で選ぶ際の注意点
アウディのマニュアル新車のラインアップと選び方

・新車は今どのモデルがある?
・セダンの現行モデルとは?
・スポーツ志向ならアウディツーシーターの新車を選ぶ
・アウディのMT車とBMW マニュアル 新車を比較
・どのアウディが一番速い?マニュアルモデルの実力
・アウディのミッション種類をわかりやすく解説
新車は今どのモデルがある?
現在、アウディの新車ラインアップにおいて「マニュアル車(MT車)」は非常に限られた存在となっています。
結論からお伝えすると、アウディのマニュアル新車は、日本国内で購入できるモデルはほぼ無い状況です。
かつてはA1やS1スポーツバックに6速MTが設定されていたものの、現在は日本仕様においてMTモデルの設定が終了し、オートマチックトランスミッション(Sトロニック)が主流となっています。
これを背景として考えると、アウディでマニュアル車を探す場合は、中古車市場に頼る必要があるのが現実です。特にS1スポーツバックやRS4アバント(B7世代以前)など、熱狂的なファンから支持を集めるMTモデルが中古市場で高値で取引されています。
新車にこだわりたい方は、欧州本国で一部マニュアル設定が残るモデルを個人輸入する選択肢もありますが、手続きやコスト面でハードルが高くなります。
一方で、アウディはマニュアル車の代わりに、パドルシフト付きのデュアルクラッチトランスミッション(Sトロニック)や、ダイナミックモード選択が可能なドライブセレクト機能を充実させており、MTライクな走りを体感できる仕様が用意されています。
【アウディ マニュアル車(MT車)現行販売状況一覧】
分類 | 内容 |
---|---|
日本国内新車 | 販売終了(MT設定モデルなし) |
過去のMT車代表例 | A1(初代) / S1スポーツバック / A4(B7以前) / RS4アバント(B5〜B7世代)等 |
欧州での現行MT車 | 一部A3やA4のエントリーモデル(ただし右ハンドル仕様は希少) |
日本導入可能性 | 極めて低い(個人輸入対応のみ / 価格・登録手続きのハードルあり) |
中古市場 | S1 / A1 MT車が人気。特にS1はプレミア価格にて流通 |
【MT車を求める方に向けた代替技術】
代替機能 | 内容 |
---|---|
Sトロニック(DCT) | アウディ主力のデュアルクラッチAT。MTライクな変速フィールが特長 |
パドルシフト | ステアリングから指先で変速可能。任意のギア選択で操作性向上 |
アウディ ドライブセレクト | エンジン/変速/サスペンション/ステアリング設定を個別に調整可能。スポーティ走行も対応 |
RSモデルの走行モード | コンフォート・オート・ダイナミック・インディビジュアルなど多彩なドライビングモード搭載 |
【補足】
- MTを求めるユーザー層は、操作感や走行フィーリングを重視するドライビング愛好家。
- しかし現在のアウディは、安全性・効率性・自動運転化への移行を背景に、MTの完全廃止に向かっている傾向です。
これには賛否両論がありますが、都市部での渋滞や安全面を考えると、より多くのドライバーに適応しやすい選択とも言えるでしょう。
セダンの現行モデルとは?

アウディのセダン現行モデルとして、日本市場で購入可能なラインアップにはA3セダン、A4セダン、A6セダン、そしてフラッグシップのA8が存在します。しかし、これらのモデルはすべてオートマチック仕様で、マニュアル車の設定はありません。
これを聞いてがっかりされた方もいるかもしれませんが、ここで重要なのは、アウディが「MT車に求められていた走りの楽しさ」を先進技術でカバーしている点です。
【アウディ現行セダンモデル一覧(日本仕様)】
車種名 | 駆動方式 | 変速機 | エンジンタイプ | 特徴・注目機能 |
---|---|---|---|---|
A3 セダン | FWD / quattro | 7速 Sトロニック(DCT) | 1.5L ガソリン / MHEV | コンパクトでも高級感◎。アウディ入門に最適 |
A4 セダン | quattro | 7速 Sトロニック(DCT) | 2.0L ターボ / MHEV | quattro搭載。Sラインはスポーティなルックと走りを両立 |
A6 セダン | quattro | 7速 Sトロニック(DCT) | 2.0L or 3.0L V6 MHEV | 上質な乗り心地+ハイパワー。静粛性・快適性も抜群 |
A8 セダン | quattro | 8速ティプトロニック | 3.0L V6 MHEV | アウディ最上級セダン。ショーファー需要にも対応 |
【マニュアル車(MT車)設定について】
項目 | 内容 |
---|---|
日本仕様MT車の有無 | すべて非設定(全モデルATのみ) |
欧州仕様でのMT車残存状況 | 一部A3ベースグレードで存在(※日本導入はなし) |
中古市場でのMTセダン例 | A4(B6/B7世代)、S4(旧型)、A3スポーツバック(初代)など |
新車での選択肢 | なし。パドル付きATとquattroで代替可能 |
例えば、A4セダンにはquattro(クワトロ)と呼ばれるアウディ独自の4WDシステムが搭載されており、悪天候やワインディングロードでも卓越した安定性とドライビングプレジャーを提供します。
これに加え、バーチャルコックピットや最新のMMIナビゲーションなど、運転中の直感的な操作性も大きな魅力です。
ただし、アウディのセダンに「MTモデルが無い」という現実は、BMWやマツダのように未だ一部モデルでマニュアル設定があるメーカーと比較すると、選択肢の幅が狭いと感じるかもしれません。
そのため、マニュアル車に強いこだわりがある方は、中古車市場や海外輸入も視野に入れつつ、「セダンでアウディらしい高級感と走行性能」を求めるなら現行A4やA6のSラインを選ぶのが賢明です。
スポーツ志向ならアウディツーシーターの新車を選ぶ
アウディのツーシーターといえば、かつては「TTクーペ」「TTロードスター」がその代表格でした。しかし、2023年をもってTTシリーズは生産終了となり、新車市場での選択肢は事実上なくなっています。
現在、スポーツ志向のユーザーがアウディ新車でツーシーターを求めるなら、「R8」しか選択肢が残されていません。
R8は5.2L V10エンジンを搭載し、驚異的な加速性能と高次元のコーナリング性能を誇るスーパースポーツカーです。ただし、価格帯は3,000万円以上と非常に高額であり、気軽に手が出せるモデルではありません。
また、R8もデュアルクラッチの7速Sトロニックが採用されており、マニュアルモデルの設定はありません。
スポーツ志向でMTにこだわる方にとって、アウディの新車ラインアップは正直なところ物足りなさを感じるでしょう。
しかし、最新のアウディ車は電子制御によって人間の感覚に近いダイレクトなシフトフィールを実現しており、「走りを楽しむ」という観点では高い満足感を得られます。
マニュアル車のダイレクト感を求めるなら、中古市場でTTやS1スポーツバックを探すのが現実的な選択肢と言えるでしょう。
アウディのMT車とBMWのマニュアル新車を比較

アウディとBMWはともにドイツを代表するプレミアムカーブランドですが、マニュアルトランスミッション(MT)の扱い方には大きな違いがあります。
現在、日本市場におけるアウディの新車ラインナップでは、マニュアルモデルはほぼ姿を消しています。一方で、BMWは依然として一部のモデルでマニュアルトランスミッションを提供し続けています。
この違いが生まれる背景には、ブランドの哲学と市場ニーズの捉え方に明確な違いがあるのです。
アウディは「先進技術とクワトロ(4WDシステム)」をブランドの核としており、走行性能においても電子制御技術を積極的に活用しています。
Sトロニックと呼ばれるデュアルクラッチ式ATはその象徴で、シフトチェンジのスムーズさと高速応答を武器に、マニュアルトランスミッションに頼らない走りの質を追求しています。
そのため、アウディのマニュアルモデルは過去の一部スポーツモデル(S1スポーツバックやRS4 B7系)に限られ、現在の新車市場では選択肢が極めて限られています。
一方で、BMWは「駆け抜ける歓び」というキャッチコピーにもあるように、ドライバーとの一体感を重視するブランドです。そのため、Mモデルを含む一部のスポーツモデルでは、今でもマニュアル仕様を設定しています。
特にM2やM3、M4などは、6速MTの設定があるため、純粋なドライビングフィールを求めるユーザーに人気があります。BMWは「ドライバーが操る楽しさ」をブランドの軸とし、MTモデルを通じてこの哲学を体現しているのです。
【アウディ vs BMW|マニュアル車(MT)対応比較一覧】
比較項目 | アウディ(Audi) | BMW |
---|---|---|
MT新車設定(日本市場) | ✕(なし)※全モデルAT/DCT仕様 | ○(あり)※一部Mモデルや輸入仕様で6MT設定あり |
代表的なMTモデル(現行) | なし | M2 / M3 / M4(日本導入あり)、BMW 1シリーズ(欧州)など |
過去のMT車(人気) | S1スポーツバック、RS4(B5/B7系)、A4(B6/B7系)、初代A3 など | E46 M3、E90 M3、F80 M3など MT志向モデルが豊富 |
ブランド哲学 | 「テクノロジーによる未来志向とquattro(AWD)での安定した走り」 | 「駆け抜ける歓び」=ドライバー主体のフィーリング重視 |
技術的なMT代替装備 | Sトロニック(DCT)、quattro、アウディドライブセレクト | 8速ステップトロニックAT、MTとATの両方に対応したスポーツ設定モデル |
MT設定の姿勢 | MTは廃止方向、Sトロニックと電子制御で補完 | ドライビング体験を重視し、MTを一部モデルで継続展開 |
おすすめタイプ | 「最新技術×高級感×安定性」を重視する方 | 「走る楽しさ」「操る喜び」を優先する方 |
中古MTの希少性 | 非常に高い(特にS1・RS4 MTは高騰傾向) | E36〜E92のM3など比較的豊富に中古在庫あり |
アウディとBMW、どちらのマニュアル車が優れているかを単純に比較することは難しいですが、「最新技術を駆使した快適で効率的な走り」を重視するならアウディ、「走りを操る楽しさやフィーリングをダイレクトに味わいたい」ならBMWという選び方がしっくりくるでしょう。
どちらもプレミアムブランドとしての質感は申し分ありませんが、MTという視点で見れば、BMWがより積極的にその選択肢を提供している点が大きな違いです。
つまり、マニュアル車の新車購入を検討する際、選択肢の多さとスポーツドライビングの醍醐味を重視する方にはBMWがおすすめです。一方で、アウディのマニュアル車は「限られたモデルだからこその特別感」を楽しむ、ある種の希少価値を求める人にこそ響く選択肢と言えるでしょう。
どのアウディが一番速い?マニュアルモデルの実力
アウディの中で「最も速い車」といえば、やはりR8 V10パフォーマンスが真っ先に挙げられます。しかし、このモデルはデュアルクラッチ式Sトロニックを採用しており、マニュアルモデルの設定は存在しません。
過去を振り返れば、マニュアルトランスミッションでアウディらしい俊敏な走りを体感できたのは、S1スポーツバックやRS4(B7世代)といったモデルでした。
特にS1スポーツバックは、2.0L直列4気筒ターボエンジンに6速MTを組み合わせ、軽量なボディとquattroシステムによる卓越したトラクション性能で、マニュアル操作の楽しさを存分に味わえる希少なホットハッチでした。
その一方で、直線加速だけで言えばSトロニック搭載モデルに軍配が上がります。なぜならば、デュアルクラッチはシフトショックが少なく、0-100km/h加速タイムも速いからです。
それでも、ギアを自ら選びクラッチを踏み込むという「操る楽しさ」を重視するなら、S1スポーツバックや旧型RS4マニュアル車は、今でもアウディファンにとって特別な存在であり続けます。
このように、一番速いアウディはR8ですが、マニュアルモデルにこだわるなら、走行フィールを重視したS1やRSモデルが実力を発揮するのです。
アウディのミッション種類をわかりやすく解説

アウディが採用するトランスミッションには大きく分けて「Sトロニック」「ティプトロニック」「マニュアルトランスミッション(MT)」の3種類があります。
まず、最も普及しているのがSトロニックと呼ばれるデュアルクラッチ式ATです。これは2つのクラッチを使いギアの切り替えを素早く行うことで、スムーズかつスポーティな加速を実現しています。
一方、ティプトロニックはトルクコンバーター式ATで、主に大型SUVやA6以上の上級モデルに採用されることが多いミッションです。こちらは滑らかな変速フィーリングが特徴で、ラグジュアリーな走りを重視する方に向いています。
そして最後にMTですが、現在のアウディ新車ラインアップでマニュアル車はほぼ消滅状態です。過去にはS1やA1、RS4などで6速MTが用意されていましたが、現行モデルでは欧州本国でも希少な存在です。
これらの特徴を理解することで、自分がどんな走りを求めるかによって最適なトランスミッションを選べるようになります。
自動変速の快適さを取るならSトロニック、ラグジュアリーさを求めるならティプトロニック、そして「自分で操る楽しさ」を重視するならMTが最良の選択肢と言えるでしょう。
アウディのマニュアル新車の価格帯と購入ポイント

・新車の値段とマニュアル車の価格帯
・グレード一覧で選ぶマニュアル対応モデル
・最新モデルでマニュアルが選べるか
・アウディに乗る人の年収層とは?
・アウディは高級車?マニュアルモデルの立ち位置
新車の値段とマニュアル車の価格帯
アウディの新車価格はモデルやグレードによって大きく異なりますが、A3スポーツバックのエントリーモデルで約500万円前後、A4やQ3クラスになると600〜700万円台が一般的です。
ただし、マニュアル車に関しては話が別です。現在、日本市場では新車でマニュアル車を選べる機会はほぼ皆無となっており、マニュアル車を購入するには中古市場を頼るしかありません。
【アウディ|新車価格帯(日本市場2025年時点)】
モデル名 | 新車価格帯(参考) | 駆動方式 / 変速機 | MT設定有無 | 備考 |
---|---|---|---|---|
A3 スポーツバック | 約480〜600万円 | FWD or quattro / AT | ✕ | エントリーモデル。全グレードAT化済 |
A4 セダン/アバント | 約620〜770万円 | quattro / Sトロニック | ✕ | 人気の定番セダン・ワゴンモデル |
Q3 / Q3 スポーツバック | 約610〜730万円 | quattro / Sトロニック | ✕ | SUV系ラインナップ |
A6 / A6アバント | 約800〜1,000万円 | quattro / Sトロニック | ✕ | 上級セダン/ツーリング |
A8 | 約1,200〜1,500万円 | quattro / ティプトロニック | ✕ | フラッグシップセダン |
【中古市場|アウディ マニュアル車(MT)相場】
モデル名 | 年式目安 | 中古価格帯(2025年時点) | 備考・特徴 |
---|---|---|---|
S1スポーツバック | 2015〜2018年 | 約300〜480万円 | 6速MT+quattro搭載。小型ホットハッチとして今も人気 |
RS4(B7系) | 2006〜2008年 | 約400〜600万円 | V8自然吸気+6速MT。アウディMT車の代表格、希少性高 |
A4(B6/B7系) | 2002〜2008年 | 約90〜250万円 | 一般的な4ドアセダン。MT仕様は年々減少中 |
A3(初代) | 1999〜2004年 | 約50〜120万円 | 初期型MTあり。状態良好な個体は希少 |
TTクーペ(初代/2代目) | 1999〜2014年 | 約100〜300万円 | MT設定あり。走りとデザインを両立した趣味性の高い1台 |
【ポイントまとめ】
項目 | 内容 |
---|---|
日本市場の新車MT設定 | ゼロ(すべてAT仕様) |
中古市場のMT車入手難易度 | モデル限定&価格上昇傾向あり(希少価値) |
中古価格の特徴 | 新車より下がっているが、人気モデルは「値崩れしにくい」 |
購入の狙い目タイミング | 状態の良い個体が出たら即決レベルの競争率 |
価格に見合う価値 | 「自分で操る歓び」+「コレクター性」=実用と趣味の両立ができる点で評価されやすい |
過去に販売されていたアウディのマニュアル車は、S1スポーツバックやRS4(B7系)などが代表的です。これらは新車時で500〜800万円台でしたが、現在の中古市場では希少価値が上がり、程度が良い個体であれば300万円〜500万円台で取引されています。
特にS1は走行距離や状態次第で価格が大きく変動し、MTを望む層からの需要が根強いため、年式が古くても高値で流通しているのが現状です。
このように、アウディのマニュアル車を購入するには、一般的な新車価格の相場感とは異なる中古車プレミアムを理解する必要があります。それでもMT車にこだわるユーザーにとっては、その操作感と希少性が大きな魅力となり、価格以上の価値を感じられるでしょう。
グレード一覧で選ぶマニュアル対応モデル

アウディの現行ラインアップにおいて、グレード一覧を眺めてもマニュアル対応モデルは見当たりません。以前はA1、S1スポーツバック、RS4といったモデルでMT仕様が用意されていましたが、現在はすべてオートマチック(Sトロニック/ティプトロニック)が主流となっています。
それでは、マニュアル対応モデルを選ぶにはどうすれば良いのでしょうか?一つは、中古市場でマニュアル設定があった時代のグレードを狙うことです。
具体的には、S1スポーツバックならベースグレードで6速MTが設定されており、RS4ではB7系以前にマニュアル車が存在します。このように「年式」と「グレード」の組み合わせで絞り込むことがマニュアル対応モデルを探す鍵となります。
また、海外市場に目を向ければ、ヨーロッパの一部地域でマニュアル車の設定が残っているケースもありますが、日本仕様には導入されていません。したがって、現状ではアウディにおけるマニュアル車選びは、中古車市場をしっかりリサーチし、適切なグレードを選ぶという手間が不可欠です。
【アウディ|マニュアル車対応モデル一覧(過去モデル中心)】
モデル名 | 年式 | グレード/仕様 | MT設定有無 | 備考・特徴 |
---|---|---|---|---|
S1 スポーツバック | 2015〜2018年 | ベースグレード | ○(6速MT) | quattro搭載ホットハッチ。最終MT設定アウディの一つ |
A1(初代) | 2010〜2015年 | 1.4 TFSI / Attraction 他 | △(海外仕様中心) | 一部欧州モデルにMT存在。日本仕様はほぼAT |
A3(初代〜2代目) | 1999〜2012年 | 1.8 / 2.0 TFSI ベース系等 | ○(5速/6速MT) | 初期型はMTあり。後期になるほどAT化進む |
A4(B6 / B7) | 2001〜2008年 | 1.8T / 2.0 / 3.0クワトロ等 | ○(5速/6速MT) | セダン/アバントともにMT設定あり。quattroとMTの組合せも可能 |
RS4(B5 / B7) | 2000〜2008年 | RS4専用スポーツモデル | ○(6速MT) | B5は2.7L V6ツインターボ、B7は4.2L V8自然吸気エンジン |
TT(初代 / 2代目) | 1999〜2014年 | 1.8T / 2.0TFSI / 3.2クワトロ等 | ○(5〜6速MT) | クーペ&ロードスターともにMT設定。スポーツ走行も可能 |
A6(C5 / C6) | 1997〜2010年 | 一部グレード | △(一部MT) | 欧州仕様中心、日本では少数流通 |
それでも「MTで乗るアウディ」を楽しみたいなら、この手間こそが価値ある一台に出会うプロセスと言えるでしょう。
最新モデルでマニュアルが選べるか
現在のアウディ最新モデルでは、マニュアルトランスミッション(MT)を選べる車種は非常に限られています。
かつてはA3やA4といったエントリーモデルでもMT仕様がラインナップされていましたが、近年はデュアルクラッチ式のSトロニックが主流となり、MT設定は徐々に姿を消しつつあります。
しかし、スポーツ志向の強いS1スポーツバックやRS3といった一部の高性能モデルでは、マニュアルトランスミッションの設定が残っている場合があります。特にS1スポーツバックは、4WDシステム「クワトロ」と6速MTを組み合わせたホットハッチとして根強い人気を誇ります。
一方で、最新のA3やQ2、A4などの量販モデルについては、MT仕様は基本的に日本国内での新車販売ラインナップから除外されています。
これは、需要の減少や環境規制への対応といった背景が影響しており、MTモデルを新車で購入するには中古車市場に目を向ける必要があるのが現状です。ただし、ヨーロッパでは一部MTモデルの販売が続いているケースもあり、並行輸入車として手に入れる方法も存在します。
このため、最新モデルでアウディのマニュアル車を探す場合、「S1スポーツバック」や「RS系モデル」に限定されるのが実情です。マニュアルのフィーリングを味わいたい方には、中古市場や特別仕様車も視野に入れることをおすすめします。
アウディに乗る人の年収層とは?

アウディに乗る人々の年収層は、一般的に600万円から1,000万円以上と幅広く、選ぶモデルやライフスタイルによって異なります。
例えば、A1やQ2といったエントリーモデルの場合は比較的手が届きやすく、年収600万円前後の30代~40代がメイン層となっています。
一方で、A6、Q7、さらにはRSシリーズなどの高性能モデルになると、1,000万円以上の年収層がターゲットとなり、購入者の多くは経営者や専門職、IT系のハイエンド層が占めます。
ただし、年収が高ければアウディに乗るという単純な話ではありません。アウディユーザーは「実用性とデザイン、走行性能をバランス良く求める人」が多く、単なるステータスではなくライフスタイルにマッチすることを重視します。
また、リースや残価設定ローンを活用することで、手元資金に余裕を持ちながらアウディライフを楽しんでいる方も多く見受けられます。
中古車市場では、認定中古車制度を利用することで購入ハードルが下がるため、年収500万円台でもアウディオーナーになる方が増えています。いずれにしても、年収に見合った支払いプランを組み立てることで、アウディのオーナー層は広がり続けています。
アウディは高級車?マニュアルモデルの立ち位置
「アウディは高級車ですか?」と問われれば、多くの人が「高級車ブランド」と認識するでしょう。
ただし、メルセデス・ベンツやBMWと同様、プレミアムブランドであってもエントリーモデルからフラッグシップモデルまで幅広く展開しているため、その中での立ち位置は一様ではありません。
特にマニュアルモデルに関しては、単なる高級感を超えた「走りの楽しさ」や「操る喜び」を求める層に向けた仕様としての意味合いが強くなっています。
たとえば、S1スポーツバックは小型ホットハッチでありながら、4WDクワトロシステムと6速MTを組み合わせたことで、単なる高級コンパクトではなく「本格的なスポーツマシン」として評価されています。
一方で、上級グレードやフラッグシップモデルは快適性・静粛性を追求し、ほぼオートマチック(Sトロニック)に一本化されています。そのため、マニュアルモデルはアウディのラインナップにおいて「スポーティ志向の愛好家向け特別仕様」という立ち位置になっていると言えます。
つまり、アウディのマニュアル車は、高級車ブランドの中でも「運転を楽しみたい」ユーザーに特化した存在として、独自の価値を保っています。
まとめ:アウディのマニュアル新車について

・アウディのマニュアル新車は日本国内ではほぼ購入できない
・かつてA1やS1スポーツバックに6速MTが設定されていた
・新車でMT車を望む場合は個人輸入しか選択肢がない
・アウディのセダン現行モデルにはMT設定が存在しない
・quattroやドライブセレクトなどMTライクな走りを楽しめる機能が充実
・ツーシーター新車はR8のみでMT設定はない
・中古市場ではS1やRS4(B7系)などがマニュアル車として人気
・BMWはM2やM3でMT新車を継続設定している
・アウディはSトロニックを進化させMTに頼らない走りを追求している
・MTの操作感にこだわるならBMW、快適性重視ならアウディが適している
・アウディの現行ラインナップにはMT対応グレードが存在しない
・マニュアル車を探す場合は年式とグレードで中古車を絞り込む必要がある
・アウディの新車価格はA3で約500万円、A4やQ3は600~700万円台が相場
・マニュアル車は中古市場でプレミアム価格が付く傾向がある
・アウディのMT車は「運転を楽しむ層」に向けた特別な存在として位置付けられている
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