BMWが誇る未来志向のスポーツカー「i8」は、2014年に登場した当時から人々の注目を集めました。
スーパーカーのような大胆なデザインに加え、プラグインハイブリッドという革新的な技術を搭載したモデルは、ただのスポーツカー以上の存在感を放っていました。
しかし「bmw i8の値段」と検索する人が気になるのは、登場から10年以上経った今、新車価格や中古市場の現状がどうなっているのかという点でしょう。
本記事では、BMW i8の新車価格と基本スペックから始まり、2018年に追加されたロードスターの価格と特徴、生産終了の理由と発売期間など、モデルの全体像を整理します。
中古車価格の推移と注意点、他のBMWスポーツカーとの価格比較、実際に乗っている人の特徴を分析し、最後に値段と購入を検討する際のポイントを解説していきます。
これを読めば、BMW i8の魅力とともに、価格の真実がはっきりと理解できるでしょう。
・BMW i8の新車価格やロードスターの価格、基本スペックがわかる
・生産終了の理由や発売期間といったモデルの背景が理解できる
・中古市場での価格帯や値下がりの理由、注意点を把握できる
・他のBMWスポーツカーとの比較や購入時のポイントを知ることができる
BMW i8の値段と新車の基本情報

・BMW i8の新車価格と基本スペック
・ロードスターの価格と特徴
・生産終了の理由と発売期間
・乗車人数やボディサイズのポイント
・バッテリー交換にかかる費用
・ラジコンモデルの価格相場
BMW i8の新車価格と基本スペック
BMW i8は、2014年に登場したBMWのプラグインハイブリッドスポーツカーであり、新車価格は2,000万円を超える設定でした。
クーペモデルの価格は約2,135万円、特別仕様車のアルティメットソフィストエディションでは2,312万円に達しており、当時のBMWの中でも突出した高級モデルといえる存在でした。
この価格帯は、一般的なスポーツカーやセダンと比較しても大きな差があり、購入できる層が限られていた点も特徴です。
搭載されるパワートレインは1.5リッター直列3気筒ターボエンジンに電気モーターを組み合わせたもので、システム全体では374馬力を発揮しました。
外観は未来的なデザインが採用され、シザー・ドアや流線型のフォルムは多くの人の目を引くものでした。
さらに、軽量なカーボン素材やアルミニウムを使用した高剛性ボディも魅力で、見た目の派手さに加えて高い走行性能を実現しています。
一方で、価格が非常に高額であったため、実際の購入者は富裕層や先進技術に敏感な層に限られていました。つまりBMW i8は、ただのスポーツカーではなく、技術革新を象徴するプレミアムモデルとして位置づけられていたのです。
ロードスターの価格と特徴
2018年には、i8のラインナップに新たにロードスターが追加されました。価格は2,231万円前後で、クーペよりもやや高額に設定されています。
最大の特徴は電動開閉式のソフトトップを備えている点で、約15秒という短時間で開閉が可能です。さらに走行中でも50km/h以下であれば操作できるため、都市部でもリゾート地でもスムーズにオープンドライブを楽しめます。
また、ロードスターはクーペにあった後部座席を廃止し、そのスペースをルーフの格納場所として活用しました。それに加えて約100リットルの収納スペースを確保しており、オープンカーでありながら実用性も意識されています。
デザイン面では、未来的なフォルムとシザー・ドアを継承しつつ、開放感を加えたことでより一層特別な存在感を放っています。ただし、価格が非常に高額なうえ、2シーターであるためファミリーユースには向かず、限られた層にしか選ばれないモデルとなりました。
スポーティーな走行性能と環境性能を兼ね備えたエコスーパーカーという立ち位置は維持しつつ、ロードスターはよりライフスタイル重視のユーザーに向けたモデルだといえるでしょう。
生産終了の理由と発売期間
BMW i8は2014年に市販化され、クーペとロードスターが登場したことで注目を集めました。しかし、2020年4月に生産が終了しました。その理由には複数の要因が挙げられます。
まず、当時のプラグインハイブリッド技術は先進的であったものの、EV市場が急速に拡大し、完全電気自動車の需要が高まったことが大きな背景です。
さらに、1.5リッター直列3気筒という小排気量エンジンに高価格を支払うことに対して消費者の理解が進まず、需要が限定的であった点も影響しました。
加えて、バッテリーや部品交換のコストが高額で、維持費の負担が大きいことも中古車市場での人気低下につながっています。発売期間は2014年から2020年までの約6年間で、その間に限定モデルや特別仕様車も登場しました。
特に2019年には「アルティメットソフィストエディション」という全世界200台限定のモデルが販売され、シリーズの集大成として位置づけられました。
こうしてi8はBMWの実験的かつ革新的な試みを体現するモデルとして幕を閉じましたが、その存在はブランドの技術力を世界に示した象徴的な1台であったといえるでしょう。
乗車人数やボディサイズのポイント

BMW i8は見た目がスーパーカーのように派手でありながら、実用性についても一定の工夫がされています。
まず乗車人数はクーペが4人乗り、ロードスターは2人乗りです。ただしクーペの後部座席は非常に狭く、実質的には2+2シーターと呼ばれるもので、大人が長時間乗るには適していません。
家族での利用よりも、カップルや少人数でのドライブ向きといえます。ボディサイズは全長4,690mm、全幅1,940mm、全高1,290〜1,300mmで、スポーツカーとしてはミドルサイズに分類されます。
このサイズ感により、街中での取り回しも比較的しやすいですが、シザー・ドアの開閉には十分なスペースが必要となる点に注意が必要です。
車両重量はカーボンやアルミニウムを活用した軽量設計により1,590〜1,650kgに抑えられており、ハイブリッド車としての性能とスポーティーな走りを両立しています。
見た目のインパクトだけでなく、日常的に使用できる要素も盛り込まれている点はメリットです。ただし、収納スペースは限られているため、大きな荷物を載せる用途には不向きです。
したがって、BMW i8は日常の実用性を完全には満たさないものの、デザイン性と走行性能を優先する人にとって理想的な選択肢となるでしょう。
バッテリー交換にかかる費用
BMW i8の大きな特徴は、プラグインハイブリッドシステムを採用している点にあります。
そのため駆動用バッテリーは車両の心臓部といえる存在であり、劣化が進めば性能低下だけでなく走行不能に陥るリスクもあります。交換にかかる費用は150万円から200万円前後が一般的で、国産ハイブリッド車のバッテリー交換と比べるとかなり高額です。
加えて、i8は専用設計のバッテリーを搭載しているため、交換作業もディーラーや専門工場でしか対応できません。さらにバッテリーの寿命は使用状況や充電回数によって大きく変わるため、走行距離が短い個体でも安心とは言い切れません。
例えば中古で購入した後に数年でバッテリー交換が必要になると、新車並みの修理費を負担することになりかねません。
こうしたリスクを考えると、i8を検討する際にはバッテリー残量の状態や保証の有無をしっかり確認することが不可欠です。
維持費を抑えたい人にとっては大きなハードルとなりますが、最新技術を搭載した特別なモデルである以上、この点を理解して選ぶ必要があるでしょう。
ラジコンモデルの価格相場
BMW i8は実車の人気だけでなく、ラジコンモデルとしても注目を集めています。
特にBMW公式ライセンスを受けた精巧なモデルは高い人気があり、子ども向けのおもちゃからコレクターズアイテムまで幅広く展開されています。価格相場としては、手軽に楽しめる1/24スケールの製品が3,000円から5,000円程度で流通しています。
一方で、細部まで作り込まれた1/14や1/12スケールのモデルになると、1万円前後から2万円台に達する場合もあります。さらにバッテリー駆動やLEDライト点灯機能、ドア開閉機能が付いた高級モデルでは3万円以上になることも少なくありません。
実際にSNSやレビューサイトでは「リアルなデザインで所有感がある」といった評価が多く、手軽にi8の世界観を楽しめる点が魅力とされています。
もちろん実車の維持費と比べれば微々たる金額ですが、ファンにとっては「憧れを形にする手段」として人気を維持しています。
BMW i8 ラジコンモデル 比較表|スケール・価格・機能まとめ
スケール | 価格帯 | 主な機能 | 対象 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1/24 | 約3,000〜5,000円 | 前後進・左右旋回、シンプル操作 | 子ども向け | 入門用に最適、軽量で扱いやすい |
1/18 | 約6,000〜9,000円 | ライト点灯、一部開閉機構付き | 一般ユーザー | ディテールと操作性のバランスが良い |
1/14 | 約10,000〜15,000円 | ドア開閉、LED点灯、リアル内装再現 | コレクター | 外装・内装ともに高い再現度 |
1/12 | 約20,000〜30,000円 | バッテリー駆動、サウンド機能、フル可動 | 本格派/大人向け | 高級モデル、重量感あり |
1/10 | 30,000円以上 | ハイスペック仕様、強力モーター搭載 | RC愛好家 | サーキット走行も対応可能 |
このようにラジコンモデルは、i8を現実的に所有することが難しい層にとって、手軽に楽しめる選択肢だといえるでしょう。
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BMW i8の値段・中古相場と下落理由

・中古市場における価格帯
・なぜBMW i8の中古は安いのか?
・中古車価格の推移と注意点
・他のBMWスポーツカーとの価格比較
・実際に乗っている人の特徴
・値段と購入を検討する際のポイント
中古市場における価格帯
BMW i8の中古市場における価格帯は、新車時の設定価格と比べて大きく下落しています。
新車価格が2,000万円を超えていたにもかかわらず、現在では700万円から1,100万円程度で取引されているケースが多いです。
走行距離や年式によって幅はありますが、特に2015年前後の初期モデルは600万円台で見つかることもあり、当時を知る人にとっては「驚くほど安くなった」と映るでしょう。
一方で2020年の後期モデルや限定仕様車は依然として1,200万円前後の値を付けることが多く、状態の良い個体は高額を維持しています。
中古車の平均相場は800万円前後とされ、スーパーカー風のデザインと環境性能を兼ね備えたモデルとしては手が届く価格帯に近づいているといえます。
ただし、購入時に注意すべきは本体価格の安さだけではありません。先に述べたバッテリー交換費用や高額な部品代を考慮すると、維持費を含めた総コストは決して安くありません。
したがって中古での購入を検討する際には、整備履歴や保証の有無をしっかり確認することが重要になります。
なぜBMW i8の中古は安いのか?
i8の中古価格が大きく下落した理由にはいくつかの背景があります。
第一に、スペックと見た目のギャップが挙げられます。外観はスーパーカーを思わせる迫力あるデザインですが、搭載されているのは1.5リッター直列3気筒エンジンで、スポーツカー好きにとっては物足りなさを感じさせました。
そのため真のスポーツカー市場では強い支持を得られず、需要が限られたことが影響しています。第二に、維持費の高さです。特にバッテリー交換や電装系部品の修理費用は非常に高額で、一般的なユーザーが気軽に維持できるクルマではありません。
さらに新車時の購入者層が富裕層に偏っていたため、「新車で所有することに意味がある」と考える人が多く、中古車としての需要が少なかった点も要因です。
加えて、生産台数が世界で2万台程度と比較的多く、限定車のような希少性が感じられにくいことも価格下落を招きました。こうした要素が組み合わさり、i8は中古市場で大幅に値下がりしているのです。
見た目に惹かれて安易に購入すると維持費で苦労する可能性があるため、慎重な検討が必要なモデルだといえるでしょう。
中古車価格の推移と注意点
BMW i8の中古車価格は、新車販売当時の2,000万円超という高額設定から比べると、驚くほどの下落を見せています。
発売直後の2014年から数年間は1,200万円前後で推移していましたが、2020年の生産終了以降は下落傾向が強まり、現在では700万~1,000万円前後で取引されるケースが中心です。
特に2015年前後の初期モデルは600万円台に迫ることもあり、かつての高嶺の花が比較的手の届く価格帯に落ちてきたといえます。
しかし、この下落が必ずしも「お買い得」を意味するわけではありません。なぜなら、バッテリーや電装系の修理費用が非常に高額であり、購入後に想定外の出費がかさむリスクがあるからです。
さらに、サーキット走行歴のある車両やメンテナンス履歴が不明確な個体は、外観が綺麗でも内部に大きなダメージを抱えている可能性があります。
中古市場で価格が下がった背景には、維持費の高さと需要の限定性があるため、購入検討時には車両状態の確認や保証の有無を重視することが欠かせません。
他のBMWスポーツカーとの価格比較
BMW i8を他のBMWスポーツモデルと比較すると、その中古価格の落差が際立ちます。
例えば、直列6気筒エンジンを搭載するBMW M4は新車時1,200万円前後ですが、中古市場では依然として700万~900万円で流通しており、値崩れの度合いは比較的緩やかです。
同じくスーパースポーツとしての位置づけを持つBMW M8に至っては、2,000万円近い新車価格ながら中古でも1,500万円以上を維持することが多いです。
これに対してi8は、新車時2,000万円超にもかかわらず600万円台で取引される例もあるため、リセールバリューの低さが明確に表れています。
BMWスポーツモデル 中古価格比較表|新車価格とリセールバリューの差
モデル名 | パワートレイン | 新車価格(目安) | 中古価格帯(目安) | 値落ち傾向 | 特記事項 |
---|---|---|---|---|---|
BMW i8 | PHEV(直3+モーター) | 約2,100万円 | 約600万〜800万円 | 非常に大きい | 先進的デザインとPHEV技術を採用 |
BMW M4 | 直列6気筒ターボ(FR/4WD) | 約1,200万円 | 約700万〜900万円 | 比較的緩やか | 走行性能の高さで中古でも人気 |
BMW M8 | V8ツインターボ(4WD) | 約2,000万円 | 約1,500万〜1,800万円 | 非常に安定 | ラグジュアリー+ハイパフォーマンス両立 |
BMW Z4 M40i | 直列6気筒ターボ(FR) | 約950万円 | 約650万〜750万円 | 適度な値落ち | オープンスポーツとしての人気モデル |
BMW M2(G87) | 直列6気筒ターボ(FR) | 約990万円 | 約850万〜950万円 | 非常に緩やか | 現行モデルはプレミア価格気味 |
外観デザインの先進性やPHEVという環境性能を重視した点は評価されましたが、走行性能ではMモデルに及ばず、スポーツカー好きの層から強い支持を得られなかったことが要因といえるでしょう。
こう考えると、i8は「未来志向の実験的モデル」という立ち位置であり、純粋な走行性能を重視するスポーツカーとは異なる市場評価を受けたことが価格差につながっています。
実際に乗っている人の特徴

BMW i8のオーナー層には、一般的なスポーツカー愛好家とは少し異なる特徴が見られます。
まず、新車時の購入者は富裕層であり、単なる移動手段ではなく「最新技術を体感するステータス」として選んだ人が多いとされます。
そのため、購入時点で環境問題への関心が高かったり、他人との差別化を重視する傾向が強い層に支持されました。
一方、中古市場での購入者は「スーパーカー風のデザインを比較的手頃に楽しみたい」という志向が見られます。SNSの声を見ても、「他車にはないデザイン性に魅力を感じた」という意見が多く、スペックよりも外観や所有欲を満たすことを優先するケースが目立ちます。
さらに、実際に所有する人の多くは車好きというよりライフスタイルにこだわるタイプで、ファッションや住まいと同じ感覚でi8を選んでいる傾向もあるでしょう。
もちろん維持費の高さを理解している層が中心であり、一般的な中古車購入者と比べて「遊びの車」として割り切る余裕を持っている人が多いのも特徴です。
値段と購入を検討する際のポイント
BMW i8の購入を検討する際には、本体価格の安さだけに注目するのは危険です。
中古市場で600万円台まで下がった個体も存在しますが、バッテリー交換や電装系修理に数百万円かかるリスクを忘れてはいけません。そのため、予算を本体価格だけでなく維持費や修理費まで含めて考えることが大前提となります。
さらに、保証が付いているかどうかも重要な判断基準です。ディーラー認定中古車であれば、保証期間や整備履歴が明確なため安心度が高まります。
一方で並行輸入車や個人売買の場合は価格が安くても、後々の修理で想定外の出費を迫られる可能性が高まります。
また、試乗を通じて走行フィールやバッテリーの状態を確認することも欠かせません。特にサーキット走行歴がある車両は避けるべきです。
値段だけを基準に選ぶと後悔につながるため、「購入後に安心して維持できるか」という観点で判断するのが賢明でしょう。i8は唯一無二のデザインと存在感を誇るモデルですが、現実的な維持コストを理解したうえで検討することが成功のカギになります。
まとめ:BMW i8の値段について

BMW i8は2014年に登場したプラグインハイブリッドスポーツカー
新車価格は2,000万円超でクーペは約2,135万円、限定仕様は2,312万円
搭載エンジンは1.5リッター直列3気筒ターボと電動モーターの組み合わせ
システム出力は374馬力で軽量カーボンボディを採用
ロードスターは2018年に追加され価格は約2,231万円と高額
ロードスターは電動開閉式ソフトトップを搭載し開放感が特徴
生産は2020年で終了し販売期間は約6年間
生産終了理由はEV市場拡大と需要の限定性にある
クーペは4人乗りだが後部座席は実質的に使用が難しい
ロードスターは2人乗りで実用性より開放感を重視
バッテリー交換費用は150万~200万円と非常に高額
ラジコンモデルも販売され3,000円から3万円超まで幅広い価格帯
中古相場は700万~1,100万円程度で新車時から大きく値下がり
中古が安い理由は維持費の高さと性能面の中途半端さにある
購入時はサーキット走行歴や保証の有無を必ず確認する必要がある
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