エルグランドの購入や買い替えを検討している方にとって、「エルグランドの歴代サイズ」というキーワードは非常に気になるポイントではないでしょうか。
初代エルグランドのサイズと当時の背景を知ることで、モデルが誕生した目的や使われ方が見えてきます。さらに、2代目エルグランドは何が変わったのか、E51型エルグランドのサイズ感と評価にも注目が集まっています。
この記事では、歴代エルグランド サイズの全長・全幅・全高一覧をはじめ、型式別に見るボディサイズの違いをわかりやすく解説。現行E52型のサイズと室内空間の特徴にも触れ、最新モデルの強みも紹介します。
エルグランド選びで後悔しないために、ぜひ最後までご覧ください。
・歴代エルグランドのサイズ変化と特徴
・型式ごとの全長・全幅・全高の違い
・アルファードとのサイズ比較ポイント
・家族構成や用途に合う世代の選び方
歴代モデルから見るエルグランドのサイズの変遷

・初代エルグランドのサイズと当時の背景
・2代目エルグランドは何が変わった?
・E51型エルグランドのサイズ感と評価
・歴代エルグランド サイズの全長・全幅・全高一覧
・型式別に見るボディサイズの違い
・現行E52型のサイズと室内空間の特徴
初代エルグランドのサイズと当時の背景
1997年に誕生した初代エルグランド(E50型)は、当時の日本市場において「ミニバン=ファミリー向け」だった常識を覆す存在でした。
特に注目すべきは、そのサイズ感です。全長4,740mm、全幅1,800mm、全高1,940mmという寸法は、ライバル車と比較しても圧倒的な存在感を放っていました。多くのユーザーがその威風堂々としたボディに惹かれ、上級志向のミニバンとして話題を集めました。
このような設計は、当時のトレンドやユーザーの需要を鋭く捉えていたと言えるでしょう。
高級セダンから乗り換える層や、広い室内空間を求めるファミリー層にとって、まさに理想的な一台でした。商用バンの延長というイメージが強かった時代にあって、フルサイズミニバンというカテゴリーを確立した先駆者的な存在でもあります。
初代エルグランド(E50型/1997年登場)に関する特徴と評価ポイント
項目 | 内容 |
---|---|
発売年/型式 | 1997年/E50型 |
登場の意義 | ・「ミニバン=ファミリー向け」の常識を覆した ・高級志向・大型ボディの先駆者 |
ボディサイズ | ・全長:4,740mm ・全幅:1,800mm ・全高:1,940mm |
主なターゲット層 | ・高級セダンからの乗り換え層 ・広さを求めるファミリー層 |
人気の理由 | ・堂々とした存在感のあるサイズ感 ・高級感と快適性を両立した設計 |
革新性 | ・商用バンのイメージを脱却 ・フルサイズミニバン市場を切り拓いた |
課題点 | ・都心部では取り回しに苦労するケースあり ・立体駐車場の高さ制限に注意が必要 |
次世代への影響 | ・ユーザーニーズに応える形で改良が進行 ・日産のミニバン戦略の礎となった |
ただし、取り回しに苦労するという声も少なくありませんでした。特に都心部では、全高の高さゆえに立体駐車場の利用に制限が出るケースもありました。これらの課題も踏まえつつ、日産は次世代モデルへの改良へとつなげていきます。
初代エルグランドは、単なる大型ミニバンではなく、高級感と快適性、そして大胆なサイズ設定が融合した革新的モデルだったのです。
2代目エルグランドは何が変わった?

2代目エルグランド(E51型)は2002年に登場し、初代からの進化が随所に見られました。
最大の変更点は、エンジン配置と駆動方式の変更です。初代がFR(後輪駆動)ベースだったのに対し、2代目はFF(前輪駆動)レイアウトに変更されました。これにより、室内空間の有効活用が大幅に進んだのです。
さらに、サイズにおいても微妙な調整が行われています。
全長は4,800mm〜4,900mm、全幅は1,790mm〜1,800mm、全高は1,905mm〜1,915mmと、ほぼ同等ながらもボディ剛性や衝突安全性の強化が図られました。これらの改良は、快適性や走行安定性にも大きく寄与しています。
2代目エルグランド(E51型/2002年登場)に関する主な特徴と評価ポイント
項目 | 内容 |
---|---|
登場年/型式 | 2002年/E51型 |
主な進化点 | ・駆動方式がFR→FFへ変更 ・室内空間の拡大と効率化を実現 |
ボディサイズ(目安) | ・全長:4,800~4,900mm ・全幅:1,790~1,800mm ・全高:1,905~1,915mm |
設計強化ポイント | ・ボディ剛性と衝突安全性の向上 ・快適性と走行安定性が改善 |
内装/装備の特徴 | ・2列目キャプテンシート採用(グレードによる) ・レザーシート/サンルーフなどの高級装備 ・「移動するリビングルーム」的空間 |
エンタメ機能 | ・高音質スピーカー ・ナビゲーション/リアモニターなど当時先進的な装備 |
評価の分かれた点 | ・FF化により「走りの楽しさが減少」と感じるユーザーも ・操縦性よりも居住性を重視した設計 |
総合評価 | ・高級ミニバンとしての完成度が高い ・使い勝手・室内快適性を重視した一台 ・エルグランドの人気と地位を確立した重要な世代 |
もう一つ注目すべきは、内装と装備の充実です。2列目シートのキャプテンシート化や、上級グレードに採用されたレザーシート、サンルーフなどが高級感を演出し、まさに「移動するリビングルーム」といえる空間を実現していました。
加えて、音響やナビゲーションといったエンタメ機能も当時としては非常に先進的な内容でした。
一方で、FFレイアウトへの変更は一部のユーザーから「走りの楽しさが失われた」との指摘も受けています。このように、2代目エルグランドは使い勝手と快適性を重視する一方で、走行性能においては賛否が分かれたモデルと言えるでしょう。
それでも、大型ミニバンとしての地位は盤石となり、エルグランドの人気を支える重要な世代となりました。
E51型エルグランドのサイズ感と評価
E51型エルグランドは、2代目として登場したモデルであり、サイズと装備のバランスが絶妙だったことから今なお根強い人気を誇ります。
特にサイズに関しては、全長4,800〜4,900mm、全幅1,790〜1,800mm、全高1,905〜1,915mmという大型ボディが特徴です。このサイズは、国内の標準的なミニバンと比較してもワンランク上であり、ゆとりある車内空間を提供しています。
このため、3列目シートの居住性や荷室スペースにおいて、家族での長距離移動や旅行にも非常に適していました。また、2列目キャプテンシートや豪華装備が用意されたことで、「ミニバンであっても高級感を妥協しない」というニーズに応えたモデルでもあります。
さらに、E51型は流線型のスタイリッシュなデザインも高評価を得ました。当時のトレンドを取り入れつつも、迫力あるフロントマスクや大型グリルは、街中での存在感を際立たせていました。
ただし、注意点もあります。ボディが大きい分、小回りの効きやすさや燃費面ではやや不利です。また、立体駐車場への入庫が難しいケースもあるため、購入前には自宅や使用環境をよく確認する必要があります。
このように、E51型は「高級感」「快適性」「存在感」をバランス良く備えたモデルであり、今なお中古市場で支持され続けている理由がそこにあります。
歴代エルグランドサイズの全長・全幅・全高一覧

歴代エルグランドのサイズ推移を把握することは、購入検討や比較検討の際に非常に役立ちます。そこで、ここでは各世代の主要サイズを一覧で紹介し、その違いや背景を解説します。
まず初代E50型(1997〜2002年)のサイズは、全長4,740mm、全幅1,800mm、全高1,940mmです。当時としてはかなり大柄なボディであり、高級志向のユーザーをターゲットにしていました。
続く2代目E51型(2002〜2010年)は、全長4,800〜4,900mm、全幅1,790〜1,800mm、全高1,905〜1,915mmとなり、若干の拡大や縮小がグレードや装備によって存在します。安全基準の強化や乗員の快適性向上に伴い、サイズの微調整が行われました。
歴代エルグランド(E50・E51・E52型)のサイズ推移と特徴
世代 | 型式/販売期間 | 全長 | 全幅 | 全高 | 主な特徴/背景 |
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初代 | E50型(1997〜2002年) | 4,740mm | 1,800mm | 1,940mm | ・当時としては大型サイズ ・高級セダンからの乗り換え層を意識 ・高級志向・堂々としたデザイン |
2代目 | E51型(2002〜2010年) | 4,800〜4,900mm | 1,790〜1,800mm | 1,905〜1,915mm | ・FF化により室内空間を拡張 ・衝突安全性や快適性向上に合わせて微調整 ・一部グレードでサイズ差あり |
3代目(現行) | E52型(2010年〜) | 4,915mm | 1,850mm | 1,815mm | ・全幅を拡大し走行安定性UP ・全高は抑えて立体駐車場に配慮 ・モダンでワイド感あるデザイン重視 |
現行モデルである3代目E52型(2010年〜)は、全長4,915mm、全幅1,850mm、全高1,815mmと、全高を抑える代わりに全幅を広げ、走行安定性とデザイン性を意識した設計になっています。特に全幅の拡大は、車内の横方向のゆとりに直結しており、快適な乗り心地に貢献しています。
このように、エルグランドのサイズは時代とともに進化しており、モデルチェンジごとにユーザーニーズや市場トレンドを反映していることがわかります。どの世代を選ぶかは、用途や駐車環境、家族構成によっても大きく変わるため、各モデルの特徴を理解した上で検討することが大切です。
型式別に見るボディサイズの違い
エルグランドの型式ごとにボディサイズがどのように変化してきたのかを把握することは、購入や比較の際に非常に役立ちます。特に歴代モデルには「E50」「E51」「E52」という型式があり、それぞれの特徴を理解することで、自分の用途に最適な一台を選びやすくなります。
まず初代にあたるE50型(1997~2002年)は、全長4,740mm、全幅1,800mm、全高1,940mmと、当時としてはかなり大きなサイズでした。高めの全高は室内の開放感に寄与していた反面、立体駐車場での制限を受けるケースもありました。
続いて登場したE51型(2002~2010年)は、FFレイアウトを採用することで車内空間が拡大された一方、全長4,800~4,900mm、全幅1,790~1,800mm、全高1,905~1,915mmと、微調整が加えられました。
安全性と快適性の両立が意識され、より家族向けの使用に適したバランスになっています。
エルグランドの歴代型式(E50・E51・E52)ごとのボディサイズ変化と特徴
型式(世代) | 販売期間 | 全長 | 全幅 | 全高 | 主な特徴/背景 |
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E50型(初代) | 1997年〜2002年 | 4,740mm | 1,800mm | 1,940mm | ・高級志向で堂々としたサイズ感 ・室内の開放感が高い ・全高が高く立体駐車場に不向きな場合も |
E51型(2代目) | 2002年〜2010年 | 4,800〜4,900mm | 1,790〜1,800mm | 1,905〜1,915mm | ・FFレイアウト採用で室内広々 ・安全性と快適性を強化 ・グレードによってサイズに幅あり |
E52型(3代目・現行) | 2010年〜 | 4,915mm | 1,850mm | 1,815mm | ・全幅を拡大し室内横幅を充実化 ・全高を抑えて走行安定性・デザイン性を向上 ・立体駐車場にも配慮された設計 |
現行のE52型(2010年~)では、全長が4,915mm、全幅が1,850mmとさらにワイド化され、全高は1,815mmに抑えられています。この設計は、重心を低くすることで走行安定性を高め、デザイン面でもモダンな印象を与える狙いがあります。
このように、エルグランドのサイズは型式によって確実に進化を遂げており、ライフスタイルや用途によって選ぶべきモデルが変わってきます。特に中古車市場では、型式によるサイズの違いが利便性や保管環境に直結するため、しっかりと確認することが求められます。
現行E52型のサイズと室内空間の特徴

現行モデルであるE52型エルグランドは、2010年にデビューし、以降長年にわたって改良を重ねながら販売が続けられています。このモデルの大きな特徴は、低く構えたボディと広々とした室内空間のバランスです。
全長4,915mm、全幅1,850mm、全高1,815mmという数値は、歴代の中でもっとも全幅が広く、全高が抑えられた構成になっています。
この低重心ボディは、見た目のスタイリッシュさだけでなく、走行時の安定感にも寄与しています。特に高速道路でのふらつきが少なく、ロングドライブでも安心して運転できるという声が多く聞かれます。
対して、全高が抑えられた分、室内の天井高には若干の制限があるものの、設計段階で足元や横幅に重点が置かれているため、実際の乗車感覚では狭さを感じにくくなっています。
車内空間に目を向けると、3列シートを備えた7人または8人乗りのレイアウトが主流です。2列目にはキャプテンシートを採用するグレードもあり、セパレートシートの快適性はビジネスクラスを思わせる贅沢さです。
また、後部座席のスライドやリクライニング幅も広く、乗員の体格に合わせた微調整が可能です。
このようにE52型は、現代のライフスタイルにマッチしたサイズ設計と空間活用が際立っており、大型ミニバンでありながら日常使いにも適したモデルとなっています。サイズ感と快適性のバランスを求める方には、まさにうってつけの選択肢といえるでしょう。
エルグランドの歴代サイズと他車との比較ポイント

・アルファードと比べたサイズの印象
・中古車選びで注意したいサイズ情報
・E51とE52、乗り比べで見えるサイズの差
・「昔のエルグランド」とはどれを指すのか
・歴代エルグランドのサイズ比較から見える傾向
・家族利用に適したサイズはどの世代か?
アルファードと比べたサイズの印象
エルグランドと並び称されるトヨタ・アルファードは、国内外で人気の高いミニバンです。この2車種のサイズを比較すると、わずかな数値の差以上に、乗り味や使い勝手において違いが浮き彫りになります。
まず、現行エルグランド(E52型)の全長は4,915mm、全幅1,850mm、全高1,815mmであるのに対し、アルファードは全長4,950mm、全幅1,850mm、全高1,935mmと、特に全高で大きく上回ります。
この全高の差は、室内の縦方向のゆとりに直結しており、アルファードはより「高さのある空間演出」が得意です。たとえば、天井の余裕があるためチャイルドシートの装着や立ち上がり動作もスムーズです。
一方で、エルグランドは低重心化により走行安定性に優れており、特に高速走行時やカーブでの安定感は一歩リードしているという評価もあります。
また、デザイン面ではアルファードが豪華で華やかな印象を重視しているのに対し、エルグランドは落ち着いた高級感とスポーティさを併せ持つ仕上がりです。
この違いはサイズ感にも反映されており、エルグランドは幅は同等ながらも全高が抑えられているため、立体駐車場など都市部での取り回しの良さが活きる場面もあります。
このように、両車はサイズの数値以上に設計思想が異なります。高さによる車内の開放感を重視するか、走行性能とデザイン性を優先するかによって、どちらが適しているかが変わってくるのです。
中古車選びで注意したいサイズ情報

エルグランドの中古車を検討する際、見落とされがちなのが「サイズ」に関するチェックポイントです。見た目の大きさに惹かれて購入したものの、自宅の駐車場に収まらない、立体駐車場に入らないといったトラブルが後を絶ちません。
こうした事態を避けるためには、購入前に型式ごとのサイズ情報をしっかり確認することが大切です。
例えば、E51型は全高が1,905〜1,915mmあり、2,000mm制限のある立体駐車場でもギリギリ、あるいはNGになる場合があります。一方、E52型は全高が1,815mmと抑えられており、都市部での取り回しには有利です。
ただし、E52型は全幅が1,850mmとワイドであるため、狭い道路でのすれ違いや駐車時の余裕に注意が必要です。
また、中古車市場ではエアロパーツやインチアップホイールが装着されている車両も多く、これによって実寸がさらに大きくなっていることもあります。
見た目のインパクトは向上しますが、縁石への接触や段差での擦りやすさといった問題にもつながるため、外装のカスタム有無は必ず確認しましょう。
さらに、車庫証明を取得する際には、車の全長・全幅・全高の正確な数値が必要になります。車検証記載のサイズと実際の装備が異なる場合、再測定が必要となるケースもあるため注意が必要です。
このように、中古エルグランドを選ぶ際には、単に価格や年式だけで判断せず、自分の生活環境に合ったサイズかどうかを確認することが、後悔のない購入につながる第一歩になります。
E51とE52、乗り比べで見えるサイズの差
E51型とE52型エルグランドは、見た目の印象以上に実際の乗り味や使い勝手に明確な違いがあります。どちらも高級ミニバンとしての立ち位置にありますが、ボディサイズと設計思想が異なることで、それぞれに異なる魅力があるのです。
E51型は全長4,800〜4,900mm、全幅1,790〜1,800mm、全高1,905〜1,915mmと、縦に高さを取ったスタイルが特徴です。特に全高が高いため、車内に乗り込んだ際の開放感や天井の余裕は抜群です。
また、シートの着座位置が高く、見晴らしの良さがドライバーに安心感をもたらします。
E51型とE52型エルグランドのサイズ・設計・使い勝手の違い
項目 | E51型(2代目・2002〜2010年) | E52型(3代目・2010年〜現行) |
---|---|---|
全長 | 4,800〜4,900mm | 4,915mm |
全幅 | 1,790〜1,800mm | 1,850mm |
全高 | 1,905〜1,915mm | 1,815mm |
スタイルの特徴 | 高くて縦にゆとりがある「ハイルーフ系」 | 幅広く低めな「ワイド&ロー設計」 |
乗車時の印象 | 室内高があり開放感抜群 着座位置が高く見晴らしが良い | 重心が低く、運転中の安定感あり 全幅が広く横方向にゆとり |
運転のしやすさ | 大柄ながらも視界が広く安心感あり | 高速走行やカーブでの安定性が高い |
車内空間の特徴 | 頭上スペースが広く、背の高い人も快適 | 横幅が広く、2列目の快適性が特に向上 |
設計思想の違い | 「高さによる豪華さ」重視 | 「走行性能と横方向快適性」重視 |
おすすめシーン | チャイルドシートの着脱、停車中の着替えなど空間の高さが活きる場面 | 長距離移動、高速巡航、横に広いスペースを活かした快適な移動 |
一方で、E52型は全長4,915mm、全幅1,850mm、全高1,815mmと、ワイド&ローな設計が特徴です。低重心の影響でカーブでの安定性や高速走行時のふらつきが抑えられており、運転中の疲労感が少なくなるというメリットがあります。
また、全幅が広いため、車内の横方向のゆとりが大きく、2列目のキャプテンシートの快適性も一段と向上しています。
つまり、E51型は「背の高い空間を活かした豪華さ」、E52型は「走行性能と幅方向の広さによる快適性」を重視しているとも言えます。家族構成や利用シーンに応じて、どちらが最適かを考える際、こうしたサイズの違いが大きな判断材料となるでしょう。
「昔のエルグランド」とはどれを指すのか

「昔のエルグランド」と聞いたとき、多くの人が思い浮かべるのは、おそらく初代のE50型か2代目のE51型でしょう。この表現には明確な定義があるわけではありませんが、車好きやエルグランドに思い入れのある人々の間では、2010年以前に登場したモデルを「昔の」と形容する傾向があります。
1997年にデビューしたE50型は、日産初の本格的な大型ミニバンとして登場しました。
全高1,940mmという堂々たるスタイルと、ラダーフレーム構造による重量感のある走行フィールが特徴でした。このモデルは当時の高級車ブームと相まって、一種のステータスシンボルともなっていました。
2002年から登場したE51型になると、設計は一新され、FFレイアウトによる広い室内空間と、より洗練された外観デザインが支持を集めました。このモデルもまた、ミニバンブームの中核を担い、「憧れの車」として認知された存在です。
一方で、2010年以降のE52型は現代的なデザインと安全性能を備えたモデルとして位置づけられますが、「昔のエルグランド」の無骨で重厚感のあるイメージとは少し異なる印象を持たれやすいです。
つまり、「昔のエルグランド」という言葉には、単なる年式の古さだけでなく、その時代特有のスタイルや存在感までもが含まれているのです。
歴代エルグランドのサイズ比較から見える傾向
エルグランドの歴代モデルを通じてサイズの推移を見ていくと、日産の設計思想やユーザーのニーズの変化がはっきりと見えてきます。単に数字の違いを追うのではなく、その背景にあるトレンドを読み解くことが、車選びの参考になるはずです。
初代E50型は、全長4,740mm、全幅1,800mm、全高1,940mmという堂々としたサイズで登場しました。特に高さが際立っており、室内空間の広さとともに、圧倒的な存在感を放っていました。
当時は「とにかく大きくて目立つミニバン」が支持されていた時代であり、そのニーズに合致したモデルだったと言えるでしょう。
続くE51型では、全高が1,915mm前後とやや抑えられましたが、全長は4,900mmにまで伸び、よりシャープな印象に変わりました。この時期には、高さよりもスタイリッシュさや車内レイアウトの工夫が求められるようになっていたため、設計にもその傾向が反映されています。
そして現行のE52型では、全高がさらに下がり、1,815mmとなりました。
一方、全幅は1,850mmと大きく広がっており、横方向のゆとりを重視する流れにシフトしています。これは立体駐車場への対応や、重心を下げることで走行安定性を高める意図があると考えられます。
このように、エルグランドのサイズ変化には「高さ→長さ→幅」といった重点の移り変わりが見て取れます。各時代のモデルが、当時のニーズを的確に捉えていた証拠とも言えるでしょう。
家族利用に適したサイズはどの世代か?

家族での利用を前提にエルグランドを選ぶなら、どの世代のモデルが最も適しているのでしょうか。答えは家族構成や使用目的によって変わってきますが、快適性や利便性、安全面を考慮すると、E52型が特におすすめされる傾向にあります。
E50型やE51型は、全高が高く、車内に立体的なゆとりがあるため、小さなお子さんがいる家庭や、車内での着替えやオムツ替えなどを頻繁に行う場合には便利です。ただし、全高が1,900mmを超えるため、立体駐車場が利用できないケースがあるのがネックです。
これに対し、E52型は全高が1,815mmに抑えられており、都市部の駐車環境にも対応しやすい設計です。さらに、全幅が広く取られているため、2列目キャプテンシートの乗降性や、チャイルドシート装着時の余裕が大きな魅力です。
ファミリーカーとしての機能性が最もバランスよく整っているといえます。
また、E52型にはスライドドアの自動開閉機能や多彩な収納スペース、安全運転支援システムなど、子育て世代に嬉しい装備が充実しています。これは日々の送迎や買い物、週末のレジャーにも対応できる設計思想が背景にあるからです。
どの世代にもそれぞれの良さがありますが、現代の生活スタイルにマッチし、家族みんなが快適に過ごせるサイズ感と機能性を考えるなら、E52型が最も実用的な選択肢といえるでしょう。
まとめ:エルグランドの歴代サイズについて

・初代エルグランドは全幅が広く、高さが低めで安定感のある設計
・2代目では全長と全高が拡大され、より室内空間が広くなった
・E51型はワイド&ローなデザインでミニバンとしての存在感が強い
・E52型では全高が抑えられつつも、全幅と室内空間が拡張された
・歴代モデルは世代ごとにサイズバランスが異なり個性がある
・型式ごとのサイズ比較により購入後の駐車スペースの判断に役立つ
・アルファードと比べて全長や全幅では僅差だが、デザインに差異あり
・歴代エルグランドは室内長よりも横幅の広さを重視している傾向がある
・昔のエルグランドとは初代または2代目を指すことが多い
・中古車を選ぶ際は年式だけでなくボディサイズの確認が重要
・型式によって全高が異なり、立体駐車場の対応可否に影響する
・歴代モデルを通じてミニバンらしさと高級感を両立してきた
・家族向けには2代目以降の広い室内を持つモデルが選ばれやすい
・E51型は重厚感があり、高速道路での安定性が高いとされる
・E52型は都市部の取り回しやすさと快適性がバランス良く整っている
・エルグランド販売台数の推移とライバル車比較・中古市場の現状
・エルグランドの二代目は買いか?初代や3代目との違い・敗しない選び方
・エルグランドの大きさは?アルファードやセレナと比較・家族目線で解説
・エルグランドの新型リーク|発売日や価格予想・2026年モデル
・エルグランドは何人乗りが最適?定員と家族構成別おすすめ構成