マツダが上海モーターショーで公開した新型電動SUV「マツダEZ60」が、登場直後から大きな注目を集めています。
EZ60とはどんなSUVかをひと言で表すなら、電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド(PHEV)の両方をラインアップに持つ次世代のクロスオーバーSUVです。
新型デザインと外観の特徴は近未来的な空力フォルムとマツダらしいエレガントな曲線を融合させた点にあり、さらにサイズ感と主要スペックの詳細を見ると、全長4850mmの堂々とした車体により、ライバルSUVに負けない存在感を示しています。
長安マツダが担う開発と製造背景も大きなポイントで、中国市場を重視した戦略モデルとして登場した背景があります。内装デザインと先進的なインテリア装備では26インチ超の大画面ディスプレイや23スピーカーを備え、快適性を大きく高めています。
実際に中国では受注台数から見る人気の理由が明らかで、発売直後に1万台超の注文を記録しました。一方で価格帯と値段の目安、日本発売はいつになるのか、海外販売と日本導入の可能性などは気になるテーマでしょう。
さらにMAZDA EZ-6との違いと関係性、今後予定されるマツダ新型車のラインアップ、新型クーペやSUVとの比較ポイントなども含め、本記事ではマツダ ez60の最新情報をわかりやすく整理して解説していきます。
・マツダ ez60の特徴やサイズ、スペックの詳細
・内装デザインや先進的な装備内容
・価格帯や日本発売の可能性など最新動向
・EZ-6との違いや今後の新型車ラインアップ
マツダEZ60の最新情報まとめ

・EZ60とはどんなSUVか
・新型デザインと外観の特徴
・サイズ感と主要スペックの詳細
・長安マツダが担う開発と製造背景
・内装デザインと先進的なインテリア装備
・受注台数から見る人気の理由
EZ60とはどんなSUVか
マツダEZ60とは、マツダが中国の合弁会社「長安マツダ」と共同で開発した新型の電動クロスオーバーSUVを指します。
最大の特徴は、電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド(PHEV)の2種類のパワートレインを用意している点です。BEVモデルでは約600km、PHEVモデルでは1回の給油で1000km以上の走行が可能とされ、日常利用から長距離移動まで幅広く対応できる性能を備えています。
こうした数値は他社の同クラスSUVと比較してもかなり長く、航続距離への不安を抱くユーザーに安心感を与えるものです。
また、マツダが掲げる「人馬一体」の走りを実現するため、前後重量配分を50:50に最適化し、電子制御ダンパーを組み合わせることで安定性と操縦性を両立しています。
さらに、スマートキャビンや先進的な安全支援システムを搭載し、快適性と利便性を追求した点も注目に値します。
言い換えればEZ60は、マツダのデザイン哲学である魂動デザインを受け継ぎながらも、次世代に向けた電動化の旗艦SUVとしての役割を担うモデルといえるでしょう。
新型デザインと外観の特徴

新型EZ60の外観は、エレガントさと先進性を両立させた仕上がりになっています。
特に注目されるのが、ボンネット先端部に設けられた空気の通り道です。これは単なるデザイン上のアクセントではなく、空力特性を高める工夫であり、高速走行時の電力消費効率向上に直結します。
フロントマスクは、近未来的な造形を強調するシャープなラインと、マツダらしい曲線美を融合させ、存在感を際立たせています。サイドビューはクーペSUVを思わせる流麗なシルエットを描きながら、SUVらしい力強さを失わない絶妙なバランスを実現しています。
リヤデザインも横方向にワイド感を持たせ、安定したスタンスを演出。こうした造形は単に見た目の美しさだけでなく、空気抵抗を減らす効果を持ち、実用性とも結びついているのです。
さらに、21インチの大径ホイールやスリムなヘッドライトユニットがスポーティな印象を際立たせ、プレミアムSUVとしての存在感を高めています。
海外の自動車ファンからも「洗練されている」「従来のSUVとは違う」と高い評価を受けており、マツダのデザイン力が世界的に認められていることを裏付けています。
サイズ感と主要スペックの詳細

EZ60は、全長4850mm、全幅1935mm、全高1620mmという堂々としたサイズを持ち、ホイールベースは2902mmに設定されています。
この寸法はトヨタ・ハリアーや日産アリアといった競合モデルと比較しても遜色なく、むしろ車内空間や居住性において優位性を発揮する可能性があります。
5人乗りのキャビンはゆとりある作りで、後席にも十分なレッグルームを確保。さらに、荷室容量も日常の買い物から旅行まで対応できる実用性を備えています。
パワートレインについては、BEVモデルが約600kmの航続距離を実現し、PHEVモデルは1回の給油で1000km以上走行可能とされています。駆動方式は後輪駆動(RWD)で、前後重量配分を50:50とすることでハンドリング性能を高めている点が特徴です。
主要スペックと特徴一覧表
項目 | EZ60 スペック・特徴 |
---|---|
全長 / 全幅 / 全高 | 4,850mm / 1,935mm / 1,620mm |
ホイールベース | 2,902mm |
乗車定員 | 5人 |
車内空間 | ゆとりあるキャビン設計、後席も広いレッグルーム |
ラゲッジ容量 | 日常の買い物〜旅行まで対応できる実用性 |
パワートレイン | BEV:約600km航続 / PHEV:1,000km以上(給油込み) |
駆動方式 | 後輪駆動(RWD)、前後重量配分50:50 |
サスペンション | フロント:ストラット式 / リア:マルチリンク式 |
足回り技術 | 電子制御ダンパー搭載、路面状況に応じた快適性と走行性能を両立 |
特徴まとめ | 高級SUVに匹敵するサイズ感、電動化+走りの楽しさを兼ね備えた本格派SUV |
足回りにはフロントにストラット式、リアにマルチリンク式サスペンションを採用し、快適性とスポーティな走りを両立しています。また、電子制御ダンパーを備え、多様な路面や走行状況に応じて最適な乗り味を提供する仕組みも搭載。
こうしたスペックから、単なる電動SUVではなく、ドライバーが走りを楽しめる本格派SUVであることが理解できます。
長安マツダが担う開発と製造背景

マツダEZ60の開発と製造を担うのは、マツダが中国で設立した合弁会社「長安マツダ」です。
長安汽車は中国を代表する自動車メーカーの一つであり、現地での豊富な製造経験と販売ネットワークを持っています。マツダはこのパートナーシップを通じて、中国市場に適した電動車を迅速に投入できる体制を築いてきました。
背景には、中国市場が世界最大級のEV市場であり、競争力を確保することがマツダにとって最優先課題となっている事情があります。長安マツダはすでに2024年に「EZ-6」を発売し、一定の評価を得ており、EZ60はその第2弾として登場しました。
こうした協業体制はマツダにとって大きなメリットをもたらします。なぜなら、中国の消費者ニーズに即した商品をスピーディーに展開できるだけでなく、現地の法規制やインフラ事情に対応しやすいからです。
一方で、グローバル展開を考えると、日本や欧州市場への導入が未定である点は課題とも言えます。
つまり、長安マツダの存在はマツダにとって中国ビジネス強化の切り札である一方、日本のファンにとっては「導入が待ち遠しい存在」として複雑な心境を生んでいるのです。
内装デザインと先進的なインテリア装備

マツダEZ60の内装は、単なる移動のための空間ではなく、未来的で快適な生活空間として設計されています。
最大の特徴は26.45インチの5K一体型センターディスプレイで、ダッシュボード全体に広がる映像表現が運転の安心感と先進性を同時に提供します。
さらに、3Dヘッズアップディスプレイが前方に大きく情報を映し出し、運転中でも視線を逸らすことなく必要な情報を確認できる工夫がなされています。オーディオ面では23個のスピーカーを備えた立体音響システムを搭載し、臨場感のある音響体験を楽しめる点も魅力です。
加えて、ヘッドレスト内蔵のスピーカーを用いることで、運転席と助手席で異なる音楽を聴けるというユニークな仕組みも導入されました。助手席にはレッグレストを搭載し、長距離ドライブでも快適な休息が取れるよう工夫されています。
また、音声・タッチ・ジェスチャー操作が可能なスマートキャビンや、車外から音声で操作できるインテリジェントパーキングといった最新機能も盛り込まれています。
このように、EZ60は運転の利便性と快適性を徹底的に追求したインテリアを持ち、ライバルSUVとの差別化を図っています。
受注台数から見る人気の理由

EZ60は発表直後から中国市場で大きな話題を集め、わずか2日間で1万台以上の受注を獲得しました。
この数字は単なる話題性にとどまらず、ユーザーの期待感が非常に高いことを示しています。人気の背景には、まずデザインの完成度があります。
近未来的な外観とマツダ独自の魂動デザインを融合させたスタイルは、多くの消費者から「かっこいい」と高評価を受けています。また、航続距離の長さも購買意欲を後押ししました。
BEVモデルで約600km、PHEVモデルで1000km以上走行可能という性能は、電動車に抱かれがちな「距離の不安」を払拭し、実用性を高めています。
さらに、マツダブランドが中国市場で築いてきた信頼も大きな要因です。
長安マツダとして20年の歴史を積み重ねた結果、現地ユーザーにとって安心して選べる存在となっているのです。一方で、日本市場のファンからは「なぜ国内投入がないのか」という不満も聞かれますが、それほどまでに注目度が高い証拠とも言えるでしょう。
マツダEZ60の発売・価格予想

・価格帯と値段の目安
・日本発売はいつになるのか
・海外販売と日本導入の可能性
・MAZDA EZ-6との違いと関係性
・今後予定されるマツダ新型車のラインアップ
・新型クーペやSUVとの比較ポイント
価格帯と値段の目安

EZ60の正確な販売価格はまだ発表されていませんが、複数の専門誌やメディアの予測によれば、価格帯は中国市場で30万元前後(日本円で約600万円前後)になる可能性が高いとされています。
これは同クラスの電動SUVと比較しても競争力のある設定であり、特に先進的な内装装備や走行性能を考えればコストパフォーマンスの高さが際立ちます。
ただし、PHEVモデルとBEVモデルでは価格差が出る見込みで、長距離性能を持つPHEVの方が高額になると見られます。もし日本に導入された場合、輸入コストや補助金の有無によって価格は大きく変動するでしょう。
例えばトヨタ・ハリアーPHEVや日産アリアといった競合車種と比較した際、同等もしくはやや高めの価格設定となる可能性があります。
EZ60の予測価格と競合モデル比較表
モデル | 予測価格帯 | 特徴・ポイント | 備考 |
---|---|---|---|
マツダ EZ60(BEV) | 約30万元前後(約600万円〜) | 航続距離 約600km、最新の内装装備、RWD+50:50重量配分 | 中国市場予測価格、日本導入未定 |
マツダ EZ60(PHEV) | 約600万〜700万円台と予測 | 航続距離 1,000km超、直6エンジン+電動化で高性能 | BEVより高額になる見込み |
トヨタ ハリアー PHEV | 約620万〜720万円 | 国産人気SUV、実績あるPHEV技術、上質な内装 | 国内販売あり |
日産 アリア(BEV) | 約539万〜790万円 | 航続距離 約470〜610km、先進デザインと内装 | 補助金活用で割安感あり |
購入を検討する際は、単に値段だけでなく、航続距離や装備内容、そしてマツダが提案する新しい運転体験を含めて総合的に判断することが重要です。
日本発売はいつになるのか

マツダEZ60の日本発売については、現時点で公式に明言されていません。背景には、日本国内のEV市場の規模がまだ中国ほど大きくなく、インフラや需要の点で優先順位が低いことが挙げられます。
一方で、PHEVモデルの存在は日本導入の可能性を高める要素です。なぜなら、日本市場では完全EVよりもPHEVの方が受け入れられやすく、すでにアウトランダーPHEVなどの実績があるからです。
業界関係者の一部では「2026年以降に逆輸入という形で国内導入される可能性がある」との見方も出ています。ただし、マツダは中国市場を重視しており、当面は現地での展開に注力する姿勢を崩していません。
そのため、日本のファンにとっては「待たされるモデル」となるのが現実です。
とはいえ、これほどの反響を得たモデルである以上、国内投入への期待は根強く、今後のマツダの戦略次第で状況が大きく変わる可能性を秘めています。
海外販売と日本導入の可能性
マツダEZ60は上海モーターショーで発表された直後から、海外市場、特に中国で大きな注目を集めました。実際、発表から2日で1万台を超える受注を記録しており、その勢いは中国のEV市場の拡大を象徴する出来事といえるでしょう。
販売の主軸はあくまで中国ですが、この反響を受けてヨーロッパ市場への展開も検討される可能性があります。マツダはすでに欧州で電動化戦略を強化しており、現地の環境規制やEV需要の高まりと一致する部分が多いのです。
一方、日本での発売は依然として未定で、現状では見込みが立ちにくい状況です。国内のEVインフラは発展途上であり、完全なBEVよりもハイブリッドやPHEVの人気が根強いためです。
ただし、EZ60にはPHEV仕様があることから、日本で導入される可能性がゼロとはいえません。アウトランダーPHEVの成功例を踏まえると、マツダも同様の戦略をとる可能性があると予想されます。
したがって、日本のユーザーにとっては、今後のマツダの動向を注視することが重要になってきます。
MAZDA EZ-6との違いと関係性

EZ60は、2024年に発売されたEZ6に続く電動車の第2弾として開発されました。
両車の関係は「兄弟車」に近いもので、プラットフォームや基本設計の一部を共有しつつ、それぞれ異なる性格を持っています。
EZ6はセダンに近いスタイルで、より日常的な移動や都市型の利用を想定しているのに対し、EZ60はクロスオーバーSUVとして登場し、ファミリー層やアウトドア志向のユーザーをターゲットにしています。
EZ6とEZ60の比較表
項目 | EZ6 | EZ60 |
---|---|---|
発売時期 | 2024年発売 | EZ6に続く第2弾電動車 |
車種カテゴリ | セダン寄り(ファストバック風) | クロスオーバーSUV |
ターゲット層 | 都市型ユーザー、日常移動重視 | ファミリー層、アウトドア志向 |
プラットフォーム | 共通基盤を使用 | EZ6と一部設計を共有 |
デザイン | スタイリッシュで流麗 | ボリューム感あるボディ、迫力重視 |
航続距離 | 日常走行向けレンジ | 長距離移動に強い性能(600km超予測) |
特徴まとめ | 都会的・日常的な使い勝手に優れる | 大きなサイズと走行性能で本格派SUVを志向 |
まとめ
- EZ6 → 日常利用・都市型ユーザー向けの電動セダン
- EZ60 → ファミリーやアウトドアに適した本格派SUV
- 両車は兄弟関係にありながら、異なるライフスタイルに対応する戦略的なモデル展開となっています。
デザイン面では、両車ともマツダの魂動デザインを採用していますが、EZ60はボリューム感のあるボディと高い全幅を持ち、迫力あるスタイルを演出しています。
また、航続距離においても両車は差別化されており、EZ6が日常走行を意識したレンジを持つのに対し、EZ60はより長距離移動に強い性能を備えています。
このように、EZ6とEZ60は単なるバリエーションではなく、異なるライフスタイルに応じた選択肢を用意する戦略的な関係性を持っているのです。
今後予定されるマツダ新型車のラインアップ

マツダはEZ60の発表を皮切りに、電動化戦略をさらに加速させる姿勢を示しています。
2025年以降には、EZシリーズを拡張しながら、SUVやセダンだけでなく新しいクーペモデルも視野に入れていると報じられています。
特に注目されているのは、マツダが従来から得意としてきたスポーツモデルの電動化で、電気クーペやパフォーマンス志向のEVが登場する可能性が高い点です。
また、SUVの分野ではCXシリーズの進化版や新型SUVの追加が予想されており、既存のCX-60やCX-80に続くラインアップが期待されています。
さらに、日本市場ではハイブリッドやPHEVモデルを強化し、ユーザーの選択肢を広げる方向性も打ち出されています。これらの計画は、世界的な環境規制の強化に対応するだけでなく、ブランドの存在感を維持・拡大するための戦略といえるでしょう。
マツダファンにとっては、今後数年は新型車ラッシュの期間になるかもしれません。
新型クーペやSUVとの比較ポイント

EZ60を評価する上で欠かせないのが、他の新型クーペやSUVとの比較です。例えば、トヨタの新型ハリアーPHEVや日産アリアといったライバル車と比べると、EZ60は内装の先進性と航続距離で優位に立つ部分があります。
26.45インチの大型ディスプレイや23スピーカーの立体音響システムといった装備は、同価格帯の車種では珍しい存在です。
一方で、デザイン面では「近未来的すぎる」という意見もあり、従来のマツダファンの中には賛否が分かれる可能性もあります。
クーペタイプのEVと比較すれば、EZ60はファミリー層に適した広さや利便性を強みにしているのに対し、クーペはデザイン性や走行性能に重点を置く傾向が見られます。
つまり、ユーザーが求めるポイントが異なるため、どちらが優れているかは一概に言えません。ただ、SUV市場の需要が拡大している現状を考えれば、EZ60がより多くのユーザーに受け入れられる可能性が高いと考えられます。
こうした比較を踏まえることで、自分にとって最適な選択肢を判断しやすくなるでしょう。
まとめ:マツダ EZ60日本発売について

・マツダEZ60は長安マツダと共同開発された新型電動クロスオーバーSUV
・BEVとPHEVの2種類を展開し航続距離は最大1000km超
・前後重量配分50:50と電子制御ダンパーで操縦安定性を実現
・魂動デザインを採用し近未来的で流麗な外観を持つ
・ボンネット先端に空気の通り道を設け空力性能を強化
・全長4850mm・全幅1935mm・全高1620mmの堂々としたサイズ
・ホイールベース2902mmで後席や荷室にゆとりを確保
・26.45インチの5K大型センターディスプレイを搭載
・23スピーカーの立体音響システムとヘッドレスト内蔵スピーカーを採用
・音声・タッチ・ジェスチャー操作に対応したスマートキャビンを備える
・上海モーターショー発表後2日で1万台以上を受注
・中国市場を中心に販売展開し日本導入は未定
・価格は中国で30万元前後(約600万円)と予測される
・兄弟車EZ6とはボディタイプや航続性能で差別化される
・今後は新型クーペやSUVを含む電動化ラインアップ拡充が計画されている
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