ホンダの世界戦略車として高い人気を誇るSUV、ヴェゼル。
その洗練された内装と快適な車内空間を、夏の厳しい日差しや紫外線から守るために欠かせないアイテムがサンシェードです。
しかし、いざ購入しようとすると「自分のヴェゼルに合うサイズがわからない」という壁に直面する方は少なくありません。
特に、2021年を境に登場した新型とそれ以前の旧型では窓の寸法が大きく異なるため、正しい知識が不可欠です。
本記事では、ヴェゼルのサンシェードのサイズという核心的なテーマに深く切り込み、フロントガラスに完璧にフィットする製品の選び方をはじめ、新型窓サイズと旧型窓サイズの具体的な違い、そして一目でわかる便利なサイズ表まで、どこよりも詳しく、そして分かりやすく解説していきます。
・ヴェゼルの新型・旧型ごとのサイズの違い
・専用設計サンシェードと汎用品の選び方
・フロントガラスに合う製品の見つけ方と採寸方法
・人気モデルの適合情報をまとめたサイズ表
ヴェゼル・サンシェードのサイズの基本

- ホンダのヴェゼル専用品を選ぶ利点
- 新型モデルに合うサンシェード
- 旧型モデルに合うサンシェード
- RU3型に適合する製品はあるか
- 人気の傘型サンシェードについて
ホンダのヴェゼル専用品を選ぶ利点
ヴェゼルのサンシェード選びで最初に考えるべきは、「車種専用品」と「汎用品」という二つの選択肢です。
結論を先に述べると、快適性と機能性を最大限に引き出したいのであれば、ホンダのヴェゼル専用に開発された製品を選ぶことが最も良い判断と言えます。
車種専用品の最大の魅力は、その完璧なフィット感にあります。メーカーは、実際のヴェゼルの車体から3Dスキャナーなどを用いて精密なデータを取得し、それを基にサンシェードを設計・製造します。
そのため、フロントガラスはもちろん、サイドやリアの複雑なウィンドウ形状にも、まるで純正部品の一部であるかのように隙間なく収まります。
この完璧なフィットが、光漏れを徹底的に防ぎ、断熱効果を最大化して車内温度の上昇を効果的に抑制するのです。
価格差以上の価値はあるか?
一方で、専用品は汎用品に比べて価格が高くなる傾向があります。しかし、その価格差には明確な理由があります。
優れたフィット感は、単に見た目が良いだけでなく、「車内に侵入する紫外線を大幅にカットし、高価なダッシュボードやシートの劣化を防ぐ」「エアコンの効きを良くし、結果的に燃費向上にも貢献する」といった、長期的なメリットにつながります。
汎用品の手軽さも魅力的ですが、「安物買いの銭失い」にならないためにも、専用品が持つ本質的な価値を理解することが重要です。
項目 | 車種専用品 | 汎用品 |
---|---|---|
フィット感 | ◎:3D設計で隙間ゼロを目指せる | △:サイズが合わないと隙間だらけに |
遮光性・断熱性 | ◎:効果を最大限に発揮 | △:隙間からの熱の出入りが大きい |
設置方法 | ◯:吸盤やワイヤー、差し込み式など多彩 | ◯:吸盤や傘型が主流で手軽 |
耐久性 | ◎:高品質な素材が多く長持ちする | △:安価なものはUV劣化しやすい |
価格 | △:高価な傾向(5,000円~20,000円超) | ◎:安価な製品が多い(1,000円~5,000円) |
汎用品選びの落とし穴
汎用品を選ぶ際は、価格の安さだけでなく、素材やレビューを慎重に確認する必要があります。特に、安価な製品に使われがちな吸盤は、夏の高温で変形したり、吸着力が弱まってすぐに外れたりするケースが後を絶ちません。
購入前に、同じヴェゼルユーザーのレビューを探してみることをおすすめします。
新型モデルに合うサンシェード
2021年4月以降に販売されている新型ヴェゼル(RV系)は、「AMP UP YOUR LIFE」というコンセプトのもと、クーペライクなデザインは継承しつつ、よりクリーンで水平基調のエクステリアへと進化しました。
このデザイン変更に伴い、ウィンドウのサイズや形状も旧型から一新されています。サンシェードを選ぶ際は、「新型ヴェゼル対応」「RV系専用(適合型式: RV3/RV4/RV5/RV6)」といった表記を必ず確認してください。
特に注意すべきは、フロントガラス上部に標準装備されている先進運転支援システム「Honda SENSING」のカメラユニットです。
このユニットは、衝突被害軽減ブレーキや車線維持支援システムなど、安全運転に不可欠な機能の中枢を担っています。
品質の高い専用サンシェードは、このカメラユニット部分を干渉しないように精密にカットされており、安心して使用することができます。
新型(RV系)用サンシェードの人気製品例
- Cartist フロントサンシェード: 手頃な価格でありながら、専用設計でフィット感も良好。吸盤を使わないワイヤーフレーム式で、サンバイザーで挟むだけで固定できる手軽さが魅力です。
- 趣味職人 プライバシーサンシェード: 車中泊ユーザーから絶大な支持を得るブランド。遮光性・断熱性に優れた多層構造の生地と、完璧なフィット感で、車内を完全なプライベート空間に変えてくれます。
新型ヴェゼルは、その人気から社外アクセサリーも非常に充実しています。純正品にこだわらずとも、これらの高品質な製品を選択肢に入れることで、より満足度の高いカーライフを送ることができるでしょう。
旧型モデルに合うサンシェード

2013年12月から2021年4月という長期間にわたって販売された旧型ヴェゼル(RU系)は、中古車市場でも非常に人気が高く、今なお多くのユーザーに愛されています。
販売期間が長かった恩恵として、対応するアクセサリーパーツが豊富に存在し、サンシェードも例外ではありません。
旧型モデル用の製品を探す際は、「RU系対応」や適合型式「RU1/RU2/RU3/RU4」というキーワードで検索しましょう。前述の通り、新型ヴェゼル(RV系)用はウィンドウの曲率や寸法が全く異なるため、流用は不可能です。誤って購入しないよう、くれぐれもご注意ください。
ネット通販での確認ミスに注意
フリマアプリや海外の通販サイトなどで見られる「ヴェゼル用サンシェード」といった曖昧な表記には特に注意が必要です。
出品者の知識不足から、新型・旧型の区別がついていないケースも散見されます。必ず商品説明文を隅々まで読み、対応型式・年式が明記されているかを確認してから購入手続きに進みましょう。
RU3型に適合する製品はあるか
「自分の車検証を見たら、型式がRU3と書いてあった。RU3専用品を探すべき?」このような疑問は、車の型式に馴染みのない方にとっては当然のことです。
結論から言うと、RU3は旧型ヴェゼル(RU系)ファミリーの一員であり、特別な製品を探す必要はありません。
日本の車検証に記載されている「型式(かたしき)」は、その車の構造や装置、性能を識別するための記号です。
RU3は「旧型ヴェゼルのハイブリッド・FFモデル」を指しますが、サンシェードの適合に関わるボディやウィンドウのサイズは、同シリーズのガソリン車(RU1/RU2)や4WD車(RU4)と全く同じです。
ヴェゼル(RU系)ファミリーの紹介
旧型ヴェゼルという「家族」を例に考えてみましょう。「RU系」が家族の苗字だとすると、「RU1」から「RU4」は子供たちの名前のようなものです。
彼らはエンジンや駆動方式という個性は違えど、皆同じ「家(ボディ)」に住んでいるため、窓のサイズは共通なのです。
- 生産期間: 2013年12月~2021年4月
- RU1: ガソリン / FF
- RU2: ガソリン / 4WD
- RU3: ハイブリッド / FF
- RU4: ハイブリッド / 4WD
したがって、商品を探す際は「RU3用」と絞り込むのではなく、「RU系用」や「旧型ヴェゼル用」と検索することで、遥かに多くの製品の中から、ご自身の使い方や予算に合った最適なサンシェードを見つけることができます。
人気の傘型サンシェードについて
ここ数年で一気に市民権を得たのが、その利便性で市場を席巻している「傘型サンシェード」です。最大の特徴は、文字通り折りたたみ傘を開くのと同じ要領で、誰でも一瞬で設置できる手軽さにあります。
従来のワイヤー式サンシェードは、収納時に「8の字」に捻るなど、少しコツが必要でしたが、傘型はそのような煩わしさから解放してくれます。この革新的な使いやすさが、多くのドライバーの心を掴みました。
傘型サンシェードの光と影
非常に便利なアイテムですが、購入前にはメリットだけでなく、デメリットもしっかりと把握しておくことが後悔しないための鍵となります。
メリット
- 圧倒的な手軽さ:折りたたみ傘と同様の直感的な操作で、設置・収納が数秒で完了します。
- 省スペース:収納時は非常にコンパクトになり、ドアポケットやグローブボックスにも収まります。
- コストパフォーマンス:多くが汎用品であるため、比較的リーズナブルな価格帯の製品が豊富です。
デメリット
- フィット感の限界:汎用品が多いため、車種専用品のような完璧なフィットは望めません。多少の隙間は覚悟する必要があります。
- 内装への干渉:製品によっては、柄(持ち手)の部分がカーナビの画面やダッシュボードに当たることがあります。柄が曲がるタイプなど、対策された製品も登場しています。
- 内装を傷つけるリスク:骨組みの先端が金属製のものが多く、雑に扱うと内装を傷つける恐れがあるため、丁寧な取り扱いが求められます。
傘型のサイズ選びのコツ
ヴェゼルに適合する傘型サンシェードのサイズは、一般的に「Lサイズ(約140cm×80cm)」や「XLサイズ」が推奨されることが多いです。
ただし、これはあくまで一般的な目安です。一番確実なのは、次項で解説する採寸方法でご自身のヴェゼルのフロントガラスサイズを実測し、購入したい製品の寸法と照らし合わせることです。
また、通販サイトのレビューで、同じヴェゼルオーナーの使用感やサイズに関する投稿を探すのも、非常に有効な情報収集手段となります。
ヴェゼル・サンシェードのサイズの確認方法

- フロントガラスの正しい採寸方法
- 旧型窓サイズの確認ポイント
- 新型窓サイズの確認ポイント
- 便利なサンシェードのサイズ表
フロントガラスの正しい採寸方法
「購入したサンシェードが大きすぎて入らない」「小さすぎて隙間だらけ」といった失敗を防ぐ最も確実な方法が、ご自身でフロントガラスのサイズを測定することです。
特に、汎用品のサンシェードを選ぶ際には、この一手間が成功の鍵を握ります。必要なものは家庭にあるメジャーだけで、数分で完了します。
簡単3ステップ!フロントガラス採寸手順
- 【準備】メジャーを準備します。金属製のコンベックスタイプでも、洋裁用の柔らかいタイプでも構いません。
- 【横幅の測定】ガラスの一番幅が広いと思われる中央部分で、左右のAピラー(フロントガラス両脇の柱)の内側の付け根から付け根までの長さを測ります。このとき、メジャーをガラスに強く押し付けず、自然なカーブに沿わせるように測るのがコツです。
- 【高さの測定】ガラスの中央部分で、ダッシュボードとガラスの境界線から、ガラス上部の黒いセラミックライン(黒い点々の部分)の下端までの長さを測ります。ルームミラーの付け根部分は避けて測定しましょう。
- 【記録】測定した「横幅」と「高さ」の数値を、忘れないようにスマートフォンやメモ帳に記録します。
ドライブレコーダー等に注意
ドライブレコーダーやETCアンテナ、後付けのデジタルインナーミラーなどをフロントガラスに設置している場合は、それらの機器に干渉しないかも考慮する必要があります。採寸時に、機器を避けて設置できるスペースが確保できるかを確認しておきましょう。
旧型窓サイズの確認ポイント
旧型ヴェゼル(RU系)のウィンドウサイズは、長年の販売実績からデータが豊富にあり、ほとんどの専用品は安心して購入することができます。オーナーが確認すべきは、物理的な寸法よりも「どのような目的でサンシェードを使いたいか」という点です。
例えば、車中泊での使用を想定する場合、フロントだけでなく、サイドウィンドウやリアウィンドウも含めた「フルセット」が必要になります。
この場合、各ウィンドウのサイズを個別に気にするよりも、「RU系用フルセット」として販売されている製品を選べば、すべての窓にフィットするものが一度に手に入ります。
参考サイズ情報
あくまで参考値ですが、旧型ヴェゼル(RU系)のフロントガラスの内寸は、おおよそ横幅135cm前後、高さ85cm前後とされています。汎用品を選ぶ際の目安としてください。ただし、前述の通り、最も信頼できるのはご自身での実測値です。
新型窓サイズの確認ポイント

新型ヴェゼル(RV系)は、旧型と比べてフロントガラスがやや立ち上がり、全体の高さも増しているため、ウィンドウサイズも一回り大きくなっています。したがって、旧型用のサンシェードは全く適合しません。
旧型との寸法の違い
新型ヴェゼル(RV系)のフロントガラス内寸は、参考値として横幅140cm前後、高さ90cm前後と、旧型よりも幅・高さともに拡大しています。この寸法差が、専用品の必要性を物語っています。
特に、フロントガラス上部の「Honda SENSING」カメラユニット周りのクリアランスは、専用品ならではの設計が光る部分です。
購入を検討している製品の商品画像で、この部分がどのように処理されているかをチェックすることは、失敗しないための重要な確認ポイントです。
サイド・リアウィンドウも全くの別物
フルセットを検討している方は、サイドウィンドウとリアウィンドウの形状も大きく異なる点に注意が必要です。
新型はサイドのベルトラインが水平に近くなり、ウィンドウ下辺が直線的になりました。リアも、よりスクエアな形状のハッチゲートとなり、ガラスの形状も変わっています。これらの部分も、必ず「RV系専用」と記載された製品を選びましょう。
便利なサンシェードのサイズ表
これまでの情報を基に、ヴェゼルのモデルごとにおすすめのサンシェードタイプと、その特徴、想定される価格帯を一覧表にまとめました。
あなたのヴェゼルとライフスタイルに最適な一品を見つけるための、最終チェックとしてご活用ください。
モデル | タイプ | おすすめ商品例 | 特徴 | 想定価格帯 | 主な用途 |
---|---|---|---|---|---|
新型 (RV系) | 車種専用 フルセット | 趣味職人 プライバシーサンシェード | 日本製。 遮光性・断熱性に優れた多層キルティング生地。 完璧なフィット感で車中泊に最適。 | 20,000円~ | 車中泊、キャンプ、プライバシー保護 |
新型 (RV系) | 車種専用 フロントのみ | Cartist フロントサンシェード | 手頃な価格ながら専用設計でフィット感も良好。 吸盤を使わない手軽さが魅力。 | 2,000円~4,000円 | 日中の駐車、内装保護、ハンドル熱対策 |
旧型 (RU系) | 車種専用 フルセット | Levolva 凄技シェード | 高品質な日本製。 吸盤を使わず、窓枠に差し込むだけで固定できるスマートな設置方法が人気。 | 18,000円~ | 車中泊、断熱、防犯対策 |
旧型 (RU系) | 車種専用 フロントのみ | BLUESEATEC フロントシェード | 断熱効果の高い多層構造を採用。 ネット通販でのレビュー評価も高く、安心して選べる。 | 3,000円~5,000円 | 日中の駐車、車内温度上昇抑制 |
全モデル共通 | 汎用・傘型 | 各種 傘型サンシェード (L/XL) | 圧倒的な設置・収納のしやすさ。 多くの製品から選べるが、サイズ確認は必須。 | 2,000円~4,000円 | とにかく手軽な日差し対策をしたい場合 |
最終確認のお願い
この表はあくまで製品選びの参考です。自動車部品は、予告なく仕様が変更されることがあります。ご購入の際には、リンク先の販売ページ等で、ご自身のヴェゼルの年式・型式に間違いなく適合するかを、お客様ご自身の責任において最終確認していただきますようお願いいたします。
ヴェゼル・サンシェードのサイズ選びまとめ

- ヴェゼルのサンシェード選びは新型か旧型かの確認から始まる
- 新型はRV系、旧型はRU系という型式で区別する
- 両モデルでウィンドウサイズは全く異なり互換性はない
- 究極のフィット感を求めるなら3D設計された車種専用品がベスト
- 専用品は高価だが紫外線による内装劣化防止など長期的な価値がある
- 旧型ヴェゼルのRU3型は他のRU系モデルと窓サイズが同じ
- 新型ヴェゼルはHonda SENSINGのカメラに干渉しない製品を選ぶ
- 汎用品を選ぶならフロントガラスの横幅と高さを自分で採寸する
- 採寸はガラス内側の寸法を測ることが重要
- 最近はワンタッチで設置できる傘型サンシェードが人気を集めている
- 傘型は手軽だがフィット感は専用品に一歩譲る
- 傘型を選ぶ際は柄がナビ画面に干渉しないかも確認点の一つ
- ホンダ純正品だけでなく高品質でコスパの良い社外品も豊富
- 車中泊には窓全体を覆うフルセットが必須
- 普段使いならフロント用だけでも車内温度の上昇を十分に抑制できる
- ネット通販では商品名だけでなく対応型式・年式を必ず確認する
- トヨタ車やスズキ車など他メーカー向けの製品は適合しない
- サイズ表やレビューを参考に最終的な判断を行う
・ヴェゼルのマイナーチェンジはいつ行われた?新旧モデルの違いを比較
・ヴェゼルの旧型はかっこいい?人気の理由や評価・欠点を分析
・ヴェゼルの内装をおしゃれにカスタムする方法と旧型・新型の違い
・ヴェゼルは何人乗り?5人乗りの快適性と車内スペースの広さを検証
・ヴェゼルの最低地上高を比較!4WD・2WD・グレード別に紹介