セレナに乗っていると、年式やグレードによって意外と「オイル量」が違うことに気づくことがあります。「セレナのオイル量」と検索しているあなたも、おそらく愛車に合った正しいオイル量やオイル交換の目安、注意点などを知りたくてたどり着いたのではないでしょうか?
この記事では、C24・C25セレナのエンジンオイル容量とはという基本情報から、C26型のエンジン・CVTオイル容量を整理し、さらにC27セレナとe-POWERのオイル仕様と目安まで、各世代ごとの違いをわかりやすく解説します。
また、新型C28セレナのオイル量と注意点についても最新情報を紹介。ハイブリッド仕様やハイウェイスターグレードによる違い、ハイブリッド車・ハイウェイスターで変わるオイル量にも触れながら、適合オイル表とおすすめの銘柄についても網羅しています。
エアコンやコンプレッサーのオイル量は?といった補助的な知識や、オイル交換量とフィルター装着時の差、よくある間違いと失敗しないための選び方、そして純正以外のオイルを選ぶ際のチェックポイントまでまとめました。
セレナ各型式のエンジン・CVTオイル量の違い
ハイブリッド車やハイウェイスター仕様でのオイル量
オイル量の確認・交換時の正しい手順
純正・社外オイルの選び方やおすすめ銘柄
モデル別に見るセレナのオイル量の違い

C24・C25セレナのエンジンオイル容量とは
C26型のエンジン・CVTオイル容量を整理
C27セレナとe-POWERのオイル仕様と目安
新型C28セレナのオイル量と注意点
ハイブリッド車・ハイウェイスターで変わるオイル量
適合オイル表とおすすめの銘柄について
C24・C25セレナのエンジンオイル容量とは
C24およびC25型セレナは、2000年代前半に登場した日産のミニバンで、現在でも中古車市場に一定の需要があります。これらのモデルに適したエンジンオイル容量を正しく把握しておくことは、エンジンの寿命や燃費、そして静粛性の維持において非常に大切です。
まず、C24型セレナについてですが、搭載されているエンジンは主にQR20DEやQR25DEが中心であり、オイルフィルターを交換しない場合のエンジンオイル容量は約3.6L、フィルター同時交換時は約4.0Lが目安となります。
C25型はさらに進化したMR20DEエンジンを搭載しており、こちらも基本的には3.6L(フィルター交換時で4.0L)が基準です。
このように見てみると、どちらの型式も基本的なオイル量は似ているものの、整備マニュアルやオイルの粘度指定(例:5W-30、10W-30など)にも違いがあるため、車両型式とエンジン形式を事前に確認することが欠かせません。
セレナC24・C25型のエンジンオイル容量と管理ポイント比較表
項目 | セレナ C24型 | セレナ C25型 |
---|---|---|
主な搭載エンジン形式 | QR20DE / QR25DE | MR20DE |
オイル容量(フィルター無交換時) | 約3.6L | 約3.6L |
オイル容量(フィルター同時交換時) | 約4.0L | 約4.0L |
推奨オイル粘度例 | 5W-30、10W-30など | 5W-30、0W-20(寒冷地)など |
注意点① | 型式ごとにエンジン形式が異なるため事前確認が必要 | 同様に型式とエンジン形式の確認が重要 |
注意点② | 経年劣化によりオイル消費が進みやすい | 同様に定期的なオイルチェックが必須 |
注意点③ | オイル多すぎもNG(ブローバイや漏れのリスク) | オイル量の入れすぎにも注意 |
おすすめの交換タイミング | 走行距離5,000〜7,000kmごと/年1回以上 | 同左(過走行車は短めのサイクルが望ましい) |
中古車購入時の注意点 | 初回はフィルターも同時交換し、汚れ状態を確認 | 前オーナーの管理状況不明のため早めの点検推奨 |
オイル量が不足しているとエンジン内部の摩耗が早まり、逆に多すぎてもブローバイガスの発生やオイル漏れのリスクが高まります。
なお、古い車両であるC24やC25型では、経年劣化によりオイル消費が進んでいることもあるため、定期的な量のチェックと補充を心がけましょう。特に長距離走行前や車検前にはオイルゲージで確認するのが望ましいです。
中古で購入した場合は、前オーナーがどの程度オイル管理をしていたか不明なため、初回の交換時にはフィルターも同時に交換し、オイルの汚れ具合も必ず確認してください。
C26型のエンジン・CVTオイル容量を整理

C26型セレナは、2010年から販売されたモデルで、先代よりも燃費性能や安全装備が向上したことが特徴です。この型式に搭載されるエンジンはMR20DD型が主流で、CVT(無段変速機)も改良された仕様になっています。
したがって、エンジンオイルとCVTオイルの容量を正確に知っておくことは、適切なメンテナンスを行う上での基本といえるでしょう。
エンジンオイル容量については、フィルターを交換しない場合で約3.8L、フィルター同時交換時には約4.1Lが一般的な目安です。粘度は純正では0W-20や5W-30が指定されており、燃費を重視する場合には0W-20の選択が推奨されます。
ただし、高温地域や長距離移動が多い方は、少し粘度の高い5W-30を選ぶことも考慮してよいでしょう。
一方、CVTオイル(通称:CVTフルード)は、通常の点検時に抜き取り交換を行う「定量交換」と、内部の洗浄を含む「全量交換」が存在します。C26セレナのCVTフルードの全量は約7.3L前後ですが、一般的な交換作業では約3.5〜4.0Lが抜き取られることが多いです。
C26型セレナ|エンジンオイル・CVTオイル容量とメンテナンス目安
項目 | エンジンオイル | CVTオイル(CVTフルード) |
---|---|---|
主な対象エンジン形式 | MR20DD | エクストロニックCVT(無段変速機) |
オイル容量(フィルター無交換時) | 約3.8L | 約3.5〜4.0L(定量交換時) |
オイル容量(フィルター同時交換時) | 約4.1L | 約7.3L(全量交換時) |
推奨オイル粘度 | 0W-20(燃費重視) 5W-30(高温・負荷走行向け) | CVT専用フルード(NS-3等の適合品) |
交換推奨距離 | 5,000〜7,000kmごと/年1回 | 50,000〜60,000kmごと(状況により早期交換推奨) |
劣化サイン | オイルの黒ずみ・粘度変化 | 変速ショック・もたつき・異音・焦げ臭さ |
作業の難易度 | DIYも可能(要オイルゲージ確認) | 定量交換なら可能だが、全量交換はプロに依頼推奨 |
注意点 | 入れすぎNG、レベルゲージで必ず確認 | 劣化放置はトラブルの原因、異常を感じたら早めの対処 |
🔧補足アドバイス
- エンジンオイルは季節や使用環境に応じて粘度を調整することで、よりエンジンに優しい走行が可能です。
- CVTオイルは無交換でもOKとされることがありますが、実際は定期交換した方が明らかにトラブル予防につながります。
全量交換を行いたい場合は、専用の機械と熟練の整備技術が必要になるため、整備工場での依頼が無難です。
CVTオイルはエンジンオイルよりも交換サイクルが長めと思われがちですが、劣化が進むと加速時のもたつきや異音、変速ショックなどの症状が現れます。これを防ぐには、走行距離が5万kmを超えたあたりで一度交換の検討を始めるのが良策です。
加えて、オイルの色が濃くなっている、または焦げ臭さを感じた場合も交換時期のサインと捉えるべきでしょう。
C27セレナとe-POWERのオイル仕様と目安

C27型セレナは、2016年に登場したモデルで、多くのファミリー層から支持を集める人気車種となっています。とくに注目すべきは、ガソリン車とe-POWER仕様という2種類の動力系が用意されている点で、それぞれオイルに関する管理方法や容量が異なるため、正確な知識が求められます。
まずガソリン車(MR20DDエンジン)におけるエンジンオイル量は、フィルター未交換時で約3.9L、フィルター同時交換時でおおよそ4.2Lが推奨されています。オイル粘度は純正で0W-20が指定されており、省燃費性に優れたオイルを選ぶことがポイントです。
また、走行距離の多い個体では、若干粘度の高いオイルを使用することでオイル消費を抑制できる場合もあります。
一方で、C27型e-POWERはシリーズハイブリッド方式を採用しており、走行はモーターが行い、エンジンは発電用として動作します。この構造により、エンジンの稼働率が低いためオイルの汚れは少ないとされていますが、それでも定期的な交換は欠かせません。
e-POWERのエンジンはHR12DE型で、オイル容量はフィルター交換時で約3.2L、フィルターなしで3.0L程度が目安となります。
注意すべきは、e-POWER用のオイルは通常のガソリン車用と異なり、より低粘度の0W-16が適している点です。
この粘度は省燃費に特化している反面、劣化が進みやすい傾向があるため、走行距離よりも期間を重視して、半年ごとの交換を心がけるのが安心です。さらに、オイルフィルターの交換も1年に1回は行うことで、エンジン内部の清浄性を維持できます。
新型C28セレナのオイル量と注意点
C28型セレナは、2022年に登場した最新モデルで、環境性能と快適性をさらに進化させた一台です。
特にe-POWERモデルの改良により、より効率的なエネルギー運用が可能になったことが特長といえるでしょう。オイル管理においても、従来型と異なるポイントがいくつか存在するため、正しい知識を身につけることが重要です。
エンジンオイルの容量については、e-POWERモデル(HR14DDe+EM57エンジン)の場合、オイルのみ交換で約3.0L、オイルフィルター同時交換時には約3.2Lとなっています。指定粘度はSP規格の0W-16で、低粘度かつ高性能な省燃費オイルの使用が前提です。
間違って高粘度オイルを入れてしまうと、エンジン負荷が高まり、発電効率の低下やノッキングが発生するリスクもあります。
また、C28セレナは電子制御がさらに複雑になっているため、自己流でのオイル交換には注意が必要です。特にフィルター周辺やセンサー部位は繊細で、工具の扱いを誤るとエンジンチェックランプが点灯する原因になりかねません。
こうしたリスクを避けるためにも、ディーラーまたは信頼できる整備工場での交換を推奨します。もう一つ気をつけたいのが、走行パターンによる劣化速度の差です。
通勤などで毎日エンジンが短時間だけ稼働する場合、エンジンオイルは温まりきらず水分が混入しやすいため、想定よりも早く劣化してしまうことがあります。これを防ぐには、年に2回の交換を基準とするのが理想的です。
C28セレナは高機能であるがゆえに、オイル管理もより繊細な配慮が求められます。正しい粘度と規格のオイルを使用し、タイミングよく交換を行うことが、長期的なパフォーマンス維持に直結するのです。
ハイブリッド車・ハイウェイスターで変わるオイル量

セレナには複数のパワートレインが用意されており、特にハイブリッド仕様とガソリン仕様のハイウェイスターではエンジンオイルの容量や管理の仕方に違いがあります。
まず、ハイブリッドモデルでは、エンジンが発電専用の役割を持つため、稼働時間が短いという特徴があります。そのためオイルの消耗が少ないと考えがちですが、実際にはエンジンの再始動が頻繁であるため、オイルの劣化は意外と早く進む傾向にあります。
例えば、C27型のe-POWER仕様では、HR12DEエンジンが搭載されており、フィルター交換ありで約3.2Lが目安です。
一方、ガソリン仕様のハイウェイスター(MR20DDエンジン)の場合は、オイルフィルター込みで約4.2Lとやや多めです。このように、同じ車名でもエンジンの構造によってオイル量に違いがあるため、車検証に記載されたエンジン型式を確認することが大切です。
また、ハイウェイスターはスポーティな走行を意識した設計になっているため、粘度の選定にも注意が必要です。0W-20が指定されている場合が多いですが、高速道路を頻繁に走るユーザーには、5W-30のようにやや粘度の高いオイルが向いていることもあります。
自分の走行パターンと照らし合わせて選ぶことが、長く快適に乗るためのコツといえるでしょう。
適合オイル表とおすすめの銘柄について
セレナのエンジンオイルを選ぶ際には、まず純正指定のオイル粘度と規格を把握することが大切です。
型式によっては「API SN・SP規格」や「ILSAC GF-6対応」などの指定があるため、対応していないオイルを選ぶと、エンジン性能の低下や寿命の短縮につながる恐れがあります。
適合オイル表は日産の公式サイトや車種別の取扱説明書に記載されていますので、確認してから購入するのが確実です。
たとえば、C26やC27のガソリンエンジンには、0W-20が指定されており、省燃費性能を重視した選定がされています。C28型e-POWERでは、より低粘度の0W-16が適合オイルとして推奨されています。
粘度が低いと始動時のフリクションが少なくなり、結果として燃費向上に寄与しますが、その分、劣化も早くなりやすいため、定期的な交換が必要になります。
セレナ型式別|エンジンオイル選びとおすすめオイル比較表
項目 | C26型セレナ(ガソリン) | C27型セレナ(ガソリン) | C28型セレナ(e-POWER) |
---|---|---|---|
指定オイル粘度 | 0W-20 | 0W-20 | 0W-16 |
推奨オイル規格 | API SN / SP ILSAC GF-5 / GF-6 | API SN / SP ILSAC GF-6 | API SP ILSAC GF-6 |
低粘度オイルの特徴 | 始動性・燃費のバランス良好 | 省燃費性能に優れ、街乗り向け | 始動時の摩擦低減、超省燃費型 |
劣化への注意点 | 年1回または5,000〜7,000kmで交換推奨 | 同左 | 粘度が低いため早めの交換推奨 |
純正オイル例 | SNストロングセーブX(0W-20) | SNストロングセーブX(0W-20) | SNストロングセーブX(0W-16) |
社外おすすめ銘柄 | Mobil 1 Advanced Fuel Economy(0W-20) Castrol EDGE 0W-20 | ENEOS Sustina 0W-20 WAKO’S PRO STAGE-S(低粘度仕様) | Mobil 1 0W-16 Castrol GTX ULTRACLEAN 0W-16 |
購入前のチェック項目 | 車検証の型式・取扱説明書の粘度表記 | 型式とエンジン仕様の確認 | e-POWER専用設計のため規格厳守 |
🔍 補足アドバイス
- 「ILSAC GF-6対応」の記載がある製品は、最新の省燃費・エンジン保護性能基準を満たしています。
- 安価なノーブランドオイルは規格未対応の可能性があるため避けるのが無難です。
- 年間走行距離が少ない方でも1年1回は交換することを推奨します。
具体的な銘柄でいえば、日産純正オイルの「SNストロングセーブX」や「0W-20 SN GF-6対応」製品は安心して使える代表格です。また、モービル1(Mobil 1)、カストロール(Castrol)、エネオス(ENEOS)などの大手メーカーからも高性能なオイルが数多く発売されています。
とくにモービル1のアドバンスフューエコ(0W-20)は、低粘度ながらも高い保護性能を持っており、ハイブリッド車にも最適といえるでしょう。
セレナのオイル量を確認・交換するときのポイント

自分でできるオイル量の確認方法
CVTやミッションオイルの点検手順と注意点
エアコンやコンプレッサーのオイル量は?
オイル交換量とフィルター装着時の差
よくある間違いと失敗しないための選び方
純正以外のオイルを選ぶ際のチェックポイント
自分でできるオイル量の確認方法
オイル量の確認は、専門知識がなくても誰でも行えるメンテナンスのひとつです。むしろ、オイルの状態を定期的にチェックすることで、エンジンの健康状態を把握しやすくなり、異常の早期発見にもつながります。
まず確認のタイミングとしては、エンジンが冷えている状態、もしくはエンジン停止後5〜10分ほど経ったタイミングが理想です。暖かいうちにチェックすると、オイルがまだオイルパンに落ちきっておらず、正確な量を把握できない場合があります。
ボンネットを開け、エンジンルーム内の「オイルゲージ(ディップスティック)」を引き抜きます。布などで一度オイルを拭き取り、再び奥まで差し込んでから再度引き抜くと、先端の目盛りにオイルのラインが見えるはずです。
ゲージの「LOW」と「FULL」の間に収まっていれば問題ありませんが、下限を切っている場合は補充が必要です。逆にFULLを超えている場合はオーバーフローの可能性があるため、オイルの抜き取りが求められるケースもあります。
エンジンオイル確認ガイド表|量・色・粘度チェックの基本
項目 | 内容・方法 | 判断基準・対応 |
---|---|---|
確認のタイミング | ・エンジン停止後5〜10分後 ・またはエンジンが完全に冷えた状態 | オイルがオイルパンに戻っており、正確な測定が可能 |
使用部位 | ・ボンネット内の「オイルゲージ(ディップスティック)」 | 黄色のリングやT字形状が目印 |
測定手順 | ① 一度引き抜き→布で拭く ② 再挿入し→再度引き抜いてゲージを見る | LOWとFULLの間にラインがあれば正常 |
量が少ない場合 | ゲージのLOW以下 → オイルを適量補充する必要あり | エンジン保護のため早急に補充 |
量が多すぎる場合 | FULLを超えている → オーバーフローや圧力異常のリスク | 抜き取り(排出)が必要な場合あり |
オイルの色のチェック | ・透明感のある黄色~褐色 → 正常 ・黒く濁っている/不透明 → 交換時期 | 汚れていたらすぐに交換 |
オイルのにおい | ・焦げ臭い → 劣化が進行中のサイン | 異臭がする場合は早めに交換 |
粘度の確認 | 指で触ってみて極端に粘り気がある/ドロッとしている → 劣化の可能性 | 軽くさらっとしている状態が望ましい |
点検の習慣化 | 月1回 or 長距離走行前に確認するのがおすすめ | トラブルの予防に繋がる |
🔍補足アドバイス
- 点検は晴れた昼間の明るい時間帯に行うと見やすく安心です。
- オイル量だけでなく、オイルの「質」も見逃さないことがエンジン保護のカギです。
また、オイルの「色」と「粘度」にも注目してください。透明感のある黄色~褐色であれば良好な状態ですが、真っ黒で粘り気が強くなっていたり、焦げたような匂いがする場合は、早急な交換が必要です。
このような目視点検を習慣にすることで、エンジン内部のトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
CVTやミッションオイルの点検手順と注意点

CVT(無段変速機)やミッションオイルは、エンジンオイルと違って頻繁な交換が求められる部位ではありませんが、放置して劣化が進行すると走行性能に大きな影響を与えかねません。
セレナに搭載されるCVTは特に繊細な構造を持っており、変速ショックや異音、加速の鈍化など、劣化による不具合が現れやすい傾向にあります。
点検を行う際は、エンジンが十分に暖まっている状態で、平坦な場所に駐車したうえで行うのが基本です。CVTフルードは熱により膨張するため、冷えた状態では正確な量が測れません。
ゲージ付きのモデルであれば、エンジンをかけたままPレンジに入れ、ゲージを引き抜いて量と状態を確認します。CVTフルードが透明な赤色であれば良好な状態ですが、濁りや焦げ臭さ、黒ずみがある場合は交換が必要です。
また、C28や一部C27以降のモデルでは、ゲージレス仕様(レベルゲージが存在しない)となっているケースもあります。この場合、ディーラーや整備工場で専用の機器を使わなければ点検や交換ができない構造となっており、DIYには向いていません。
さらに、誤ってATフ루ードや他社製の互換性のないオイルを入れてしまうと、内部のクラッチやバルブにダメージが加わり、修理費が高額になることもあります。
セレナ|CVT(無段変速機)オイル点検・交換のチェック表
項目 | 内容・推奨方法 |
---|---|
点検タイミング | ・エンジンが十分に暖まった状態 ・平坦な場所に駐車後、Pレンジに入れる |
点検方法(ゲージ付き車) | ① エンジンかけたままゲージを抜く ② 一度拭いて再挿入し、再度引き抜いて確認 |
良好なフルード状態 | ・透明な赤色 ・焼けた匂いなし ・粘度が適正でサラサラ |
劣化のサイン | ・黒ずみ・濁り ・焦げ臭いにおい ・加速鈍化や変速ショックの自覚 |
ゲージレス仕様の車種 | ・C28型および一部C27型以降のモデル → DIY不可、ディーラー点検が必要 |
誤ったオイルのリスク | ・ATフルードや非対応CVTフルードの使用厳禁 → 内部損傷・修理費高騰の原因 |
交換目安距離 | ・50,000km前後で点検・交換を検討 |
交換方法の種類 | ・定量交換:約3.5〜4.0L(抜き取り) ・全量交換:約7.3L前後(要専門設備) |
併せて点検したい項目 | ・CVTフィルターの汚れ ・冷却装置の動作 ・フルードラインの漏れ |
DIY適性 | ・ゲージ付きモデル:定量交換は可能 ・ゲージレスモデル:整備工場での作業が基本 |
🔍補足ポイント
- CVTはATよりも熱や摩耗に敏感な繊細な構造です。
- オイルだけでなく、付随するパーツの同時点検が車両寿命に大きく影響します。
このように、CVTやミッションオイルの管理には細心の注意が必要です。
走行距離が5万kmを超えたあたりで一度プロに点検してもらい、必要に応じて部分交換または全量交換を検討するのが理想的なタイミングと言えるでしょう。オイルだけでなく、フィルターや冷却装置のチェックも併せて行うと、より安心して車を運用することができます。
エアコンやコンプレッサーのオイル量は?
セレナのメンテナンスを行う際に見落とされがちなのが、エアコン関連のオイル管理です。
特にコンプレッサーオイルは、冷却性能を保つうえで非常に重要な役割を担っています。エアコンの効きが悪くなったと感じたとき、多くの人は冷媒ガスの不足を疑いますが、実はコンプレッサーオイルの不足や劣化も大きな要因となります。
このオイルは、コンプレッサー内部の潤滑と密閉性の維持に必要不可欠であり、オイルが劣化すると焼き付きや内部摩耗の原因になります。
セレナの場合、コンプレッサーオイルは基本的にPAGオイルが使用されており、量としては型式により異なるものの、約120〜150ccが目安とされています。エアコンガスの充填作業時に同時にオイルを補充するケースが多く、ガス回収機で正確な量を測るのが一般的な方法です。
なお、自分で補充することは推奨されていません。なぜなら、過剰にオイルを入れると逆に冷媒の流れを妨げてしまい、冷却性能を著しく低下させてしまう恐れがあるからです。
専門知識と機器が必要な作業であるため、エアコンの効きが弱くなったと感じた場合は、早めに整備工場などで点検を受けるのが安心です。
オイル交換量とフィルター装着時の差

エンジンオイルの交換量には、オイルフィルターを同時に交換するかどうかで微妙な差が生まれます。
一般的にセレナのエンジンでは、フィルターを交換しない場合のオイル交換量は約3.8~4.0L、一方でフィルターを装着した場合は4.2〜4.4L程度が目安とされています。この差は一見小さく見えますが、正確な管理がエンジン保護には欠かせません。
フィルターはエンジンオイルに含まれる不純物や金属粉を取り除く役割を持っており、定期的な交換が求められます。
交換しないまま新しいオイルだけを注ぐと、古いフィルター内部に汚れが溜まった状態が続き、新しいオイルの性能を十分に活かすことができません。また、交換を怠った場合、フィルター内部のバイパスバルブが開き、濾過されていないオイルが直接エンジンに循環することになります。
このようなリスクを防ぐためには、オイル交換と同時にフィルターもセットで交換することが基本となります。特に、走行距離が長いユーザーや短距離走行を繰り返すケースでは、オイルの劣化が早く進みやすいため、交換サイクルを早めに設定しておくと安心です。
さらに、フィルターも純正品または信頼できる社外品を選ぶことで、エンジンのコンディションを良好に保つことができます。
よくある間違いと失敗しないための選び方
オイル選びにおいて最も多い失敗は、粘度や規格を確認せずに購入してしまうことです。
多くのユーザーが「0W-20だからOK」と思って選ぶものの、実はAPI規格やILSACの対応グレードが不適合であったり、ロングドレイン非対応の製品だったりする場合があります。粘度が合っていても、規格が適合していなければエンジン保護の観点で不十分です。
また、安さだけでオイルを選ぶのもよくある落とし穴です。特に海外製の安価なオイルは、パッケージの記載と実際の性能が異なることがあるため注意が必要です。
オイルはただの潤滑剤ではなく、エンジン内部の冷却、洗浄、防錆といった複数の機能を担っています。そのため、メーカーが指定する規格に適合した信頼性のある製品を選ぶことが大前提になります。
さらに、冬場と夏場で使用するオイルの粘度を調整するという誤解も多く見られます。日本国内では気温の変動があっても、0W-20や5W-30といったマルチグレードオイルが対応可能な範囲内に収まっているため、基本的には年間を通して同じ製品を使用しても問題ありません。
気候よりも、走行スタイルや車両の使用年数に応じてオイルを選ぶことが、長持ちする選択につながります。
純正以外のオイルを選ぶ際のチェックポイント

純正オイル以外を選ぶ際には、いくつかの重要なチェック項目があります。
まず確認すべきは、粘度と規格が車両に適合しているかどうかです。日産セレナの場合、多くの型式で「0W-20」や「5W-30」といった粘度が指定されていますが、それだけでなく「API SP」や「ILSAC GF-6」といった規格にも準拠している必要があります。
特に注意したいのが、ハイブリッド車やe-POWER仕様では、低摩擦で熱に強いオイルが求められる点です。こうした車両に一般的な鉱物油や粘度が高めのオイルを使用すると、燃費が悪化するだけでなく、エンジンの保護機能が低下する可能性もあります。
メーカー推奨粘度より硬いオイルは、エンジン内でのオイル循環が遅れ、内部の部品にストレスがかかる原因にもなります。
もう一つのポイントは、ベースオイルの種類と添加剤の構成です。全合成油(フルシンセティック)は高温時の安定性が高く、耐久性も優れているため、長距離を走行するユーザーや年1回しか交換しない方に適しています。
一方で、部分合成油はコストパフォーマンスに優れ、一般的な用途には十分な性能を発揮します。
さらに、社外オイルを使用する場合は、万が一のエンジン不調時に保証の対象外になることもあるため、ディーラーでの確認を取っておくと安心です。純正以外を選ぶメリットは多い一方で、仕様や保証とのバランスを見ながら慎重に選定することが重要となります。
まとめ:セレナのオイル量について

セレナのオイル量は世代ごとに異なる
C24・C25型は約3.2〜3.6Lが目安
C26型はフィルター交換時で約3.8L
C27型はe-POWER搭載でオイル量が少ない傾向
新型C28では0W-16指定で約3.0〜3.2L
ハイブリッドやハイウェイスター仕様で若干異なる
オイルフィルター交換有無で容量が0.2〜0.3L増減
エアコンやコンプレッサーオイルは別途管理が必要
CVTフルードはC26で7.4L、型式で異なるため要確認
適合オイルはAPI規格や粘度指定を必ず確認
MOTULなど純正以外の推奨ブランドも豊富に存在
オイル量はディップスティックで自己確認可能
交換時はフィルターの交換タイミングにも注意
DIY時の誤給油や過充填に注意が必要
純正以外を選ぶ場合は粘度・規格・適合性を重視
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