荷室を広く使いたい、バイクを積んで遠出したい、あるいはキャンプや車中泊も楽しみたい——そんな願いを叶えてくれるのが「ステップワゴンのトランポキット」です。
本記事では、トランポキットの基本をはじめ、RK型とRP型といったモデルごとの違いや互換性についても詳しく解説します。
ステップワゴンにトランポキットを導入すると、積載性の実力が一気に向上し、特に大型バイクを積む際のおすすめカスタムや、オフロードバイク仕様での使い方にも幅が広がります。車中泊仕様と快適空間の作り方も紹介しており、快適性と実用性を兼ね備えた使い方が見えてくるでしょう。
また、中古のトランポキットを選ぶときの注意点や、新型ステップワゴンでのバイク積載可能性、自作・DIYでの床加工と実例紹介など、これから始める方にも役立つ実践情報を丁寧にまとめました。ステップワゴンをもっとアクティブに使いこなしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
・ステップワゴンに適したトランポキットの選び方と活用方法がわかる
・RK型・RP型などモデル別の互換性や注意点を理解できる
・大型バイクやオフロードバイク積載に必要な装備やカスタム方法が学べる
・床張りや固定具、自作DIYなど導入時の具体的な手順と工夫がわかる
ステップワゴンのトランポキットの選び方と基礎知識

・どんな用途に向いている?トランポキットの基本
・RK型とRP型、モデル別キットの互換性
・床張りキットの種類と取り付け方法
・フルサイズ仕様の実現に必要なポイント
・フックや固定具の使い方と取り付け注意点
・トランポキット導入で変わる積載性の実力
どんな用途に向いている?トランポキットの基本
ステップワゴンにトランポキットを導入することで、車の使い方が大きく広がります。特にバイクの積載やキャンプ道具の収納、さらには業務用途での荷物運搬において、非常に有効なカスタマイズ方法といえるでしょう。
なぜなら、トランポキットは純正のままでは難しい「積載のしやすさ」「荷物の安定性」「床面の保護」といった課題を一挙に解決できるからです。
例えば、オフロードバイクや大型ロードバイクなど、重量やサイズのある機材を車内に積む場合、荷室の床がしっかりと補強されていないと、車体のたわみや凹みの原因になってしまいます。こうしたリスクを回避するために、専用設計されたトランポキットは極めて有用です。
また、趣味の道具やDIY工具を頻繁に運ぶ人にとっても、床面の平坦化やフック類の設置は欠かせません。これによって荷崩れのリスクが減り、安心して運転に集中できるようになります。
一方で、トランポキットはすべての人に必要な装備ではありません。
車内の座席レイアウトや快適性を優先したい人にとっては、むしろデメリットとなることもあるでしょう。シートを取り外す必要があったり、フラットな荷室を優先するあまり居住性が犠牲になることもあるため、使用目的を明確にしてから選ぶことが大切です。
このように、トランポキットは「積む」「運ぶ」ことに特化した使い方を望む方にとって、理想的なカスタマイズです。日常使いと両立できるよう工夫された商品も多く、個人のライフスタイルに合わせた選択肢が増えています。
RK型とRP型、モデル別キットの互換性
ステップワゴンには、年代によってさまざまなモデルが存在し、特にRK型とRP型では車両構造に明確な違いがあります。このため、トランポキットを選ぶ際には、モデルごとの互換性を理解することが非常に重要です。
RK型は2009年から2015年にかけて販売された4代目のモデルで、比較的スクエアな荷室形状と床下収納の設計が特徴です。一方、RP型は2015年以降の5代目・6代目にあたるモデルで、「わくわくゲート」や「マジックシート」など独自の構造が多く採用されています。
そのため、RK型向けのキットをRP型にそのまま流用することはほぼ不可能です。
多くのユーザーが陥りやすい誤解の一つに、「サイズが似ていれば問題ない」という考え方があります。しかし、車体構造の細部が異なることで、床板の固定方法やフックの配置、さらにはフロアの高さや傾斜まで変わってくるのです。
実際に、RK型のトランポキットをRP型に流用しようとしてうまく装着できなかったというケースも報告されています。
そのため、トランポキットを購入する際は、必ず「対応モデル」が明記された製品を選ぶようにしましょう。特にフルセットタイプのキットや床張り対応のものは、型式の違いが取り付け精度に大きく影響します。
逆に、モデルごとの違いを理解しておけば、自作やカスタムも可能になります。例えば、同じRP型でも初期型とマイナーチェンジ後で微妙に仕様が異なることがあるため、実車を採寸したうえで部材を選ぶことで、より高いフィッティングが実現できるでしょう。
床張りキットの種類と取り付け方法

トランポ化において「床張りキット」の導入は非常に大切です。
なぜなら、荷物を安全かつ効率的に積載するためには、平坦で頑丈な床面が必要不可欠だからです。市販されている床張りキットには大きく分けて2種類あり、それぞれにメリットと注意点があります。
一つは「フルボードタイプ」です。これは木材や樹脂パネルを車内の形状に合わせてカット・成形しており、比較的厚みがあり高耐久性に優れています。重量物を多く積むユーザーやバイクなどの長尺物を固定したい場合に最適です。
もう一つは「モジュラータイプ」と呼ばれる分割構造のキットで、必要に応じてパーツを追加・変更できるのが特徴です。
取り付け方法については、車種専用設計のキットであれば、純正アンカーやボルト穴を使ってボルト固定できるタイプが主流です。そのため、DIYが初めての人でも比較的安全に取り付けることができます。
専用工具が不要なものもあり、説明書に従って組み立てれば、数時間で完成することも可能です。
ただし、いずれのタイプでも注意すべき点は「フロア下の配線や設備との干渉」です。とくに4WDモデルやハイブリッド仕様では、床下に制御ユニットやバッテリーが配置されているケースがあるため、取り付け前には事前確認が欠かせません。
また、防音や防振性を高めたい場合は、床張りキットの下に制振シートや断熱材を併用する方法もあります。このように、用途に応じてパーツを組み合わせることで、より快適かつ実用的なトランポ仕様に仕上げることができるのです。
フルサイズ仕様の実現に必要なポイント
フルサイズバイクや大型荷物をステップワゴンに積載するには、一般的な積載対応だけでは不十分です。いわゆる「フルサイズ仕様」に仕上げるには、いくつかの重要な条件をクリアする必要があります。
まず最初に考えるべきは、床面の完全フラット化です。フルサイズの荷物を安定して積載するには、段差のない平面が欠かせません。シートの脱着やフロア材の選定、さらには隙間の処理など、細かな作業が必要となります。
また、3列目シートの収納方式によっては、完全なフルフラット化が難しい場合もあるため、モデル選びの段階で確認が必要です。
次に重要なのは、フックやアンカーの配置です。荷物が動かないように固定するには、複数の固定点が必要になります。特に重量物の場合、ブレーキ時の衝突を防ぐためにも頑丈なタイダウンポイントを確保しておくことが求められます。
既製品のトランポキットではこうしたアンカーがすでに組み込まれているものも多く、安心して使用できます。
加えて、ルーフクリアランスの確保も忘れてはなりません。バイクの高さや荷物の寸法によっては、リアゲートを閉められない可能性があるため、購入前に高さを測定しておくことが重要です。
さらに、床の耐久性と防水性もフルサイズ仕様では求められます。例えば、オフロード走行後の泥付きバイクを積むことを想定すると、耐水性のある材質や簡単に掃除できる構造が理想です。
このように、ステップワゴンをフルサイズ仕様に仕上げるには、単にキットを取り付けるだけでなく、積載物や使い方に応じて細部にわたる調整が必要になります。細かな点まで配慮した設計が、安全性と快適性を両立させる鍵となるでしょう。
フックや固定具の使い方と取り付け注意点

トランポキットの活用で欠かせないのが、フックや固定具の正しい使い方です。これをおろそかにしてしまうと、運搬中の荷崩れや車内損傷といったトラブルに直結するため、取り付け前に必ず基本を押さえておく必要があります。
まず、フックには大きく分けて「床面固定型」と「壁面・天井活用型」があります。床面に設置するタイプは、バイクや重量物を下方向からしっかりと支えるため、安定性が高く、走行中の振動でも荷物が動きにくいのが特徴です。
一方、壁や天井部分を活用したアンカーは、荷物の揺れを上下左右から防ぐ補助的な役割があります。これらを組み合わせて使用することで、より安全な積載が可能になります。
ただし、取り付けにはいくつかの注意点があります。
例えば、RK型やRP型などモデルによってフロア構造が異なるため、既存のボルト穴を使える位置が変わることがあります。無理に穴を開けてフックを設置しようとすると、車体剛性を損なう恐れがあるため要注意です。
また、配線やフューエルラインの上からフックを取り付けてしまうと、走行中に大きなトラブルにつながることもあります。
さらに、使用するフックやラチェットベルトも荷重対応のスペックを確認してから選ぶことが大切です。安価な製品では引張強度が不足し、急ブレーキ時に破損するリスクも否定できません。必ず「バイク輸送対応」「JIS規格適合」などの明記がある製品を使用しましょう。
正しい取り付けと使い方を理解しておけば、バイクだけでなくアウトドア用品や建築資材など、多用途にわたる荷物を安心して運搬できます。こうした基本の徹底が、トランポ仕様車を快適に使いこなす第一歩になります。
トランポキット導入で変わる積載性の実力
ステップワゴンにトランポキットを導入すると、積載性能が飛躍的に向上します。これは単なる「収納力の向上」ではありません。荷物の積み込み効率、安定性、安全性のすべてがワンランク上がるのです。
まず、従来の純正シートやカーペットでは不安定だった荷室が、キットを導入することで一面フラットな積載床へと変貌します。これにより、バイクのような重量物からキャンプ用品、長尺資材に至るまで、どのような荷物でもスムーズに出し入れできるようになります。
特に商用利用や週末アクティビティを行う方にとっては、荷室が“倉庫”に早変わりするような利便性を感じるでしょう。
また、フロアの耐久性と滑り止め性能も大きな利点です。
荷物が走行中にズレてしまうことは、運転の集中力低下や事故のリスクにもつながります。トランポキットには滑り止め機能を持つ素材や、ベルト・フックとの連携を前提とした構造が多く採用されているため、こうした不安要素を大きく減らすことができます。
その一方で、積載性向上と引き換えに、座席数やフットスペースが一部制限されるケースもあります。特に3列目シートを取り外す仕様にした場合、普段の家族利用には不向きとなる可能性もあるため、自分のライフスタイルに合った導入判断が必要です。
このように、トランポキットは「ただ積める」だけでなく「安全に、効率的に、自在に積める」環境を提供してくれます。使い方に合わせて選択肢を広げられるのも、ステップワゴンの魅力のひとつです。
ステップワゴンのトランポキットの活用アイデアと応用例

・大型バイクを積む際のおすすめカスタム
・オフロードバイク仕様での使い方
・車中泊仕様と快適空間の作り方
・中古のトランポキットを選ぶときの注意点
・新型ステップワゴンでのバイク積載可能性
・自作・DIYでの床加工と実例紹介
大型バイクを積む際のおすすめカスタム
ステップワゴンに大型バイクを積載する場合、単に広い荷室があればよいというわけではありません。バイク自体のサイズ、重量、積み降ろし方法など、複数の条件を考慮しなければ、安全かつスムーズな運搬は難しいのです。
そこで必要になってくるのが「トランポ向けのカスタム」です。
まず第一に導入したいのが、耐荷重性の高い床張りです。
特にフロアボードが薄い車両では、200kg前後の大型バイクの重量を支えきれず、ボードがたわんだり割れたりすることもあります。このため、12mm以上の合板や金属プレートなど、剛性の高い床材への交換が推奨されます。
次に重要なのが、ラダー(スロープ)の設置です。大型バイクは人力で持ち上げることが不可能なため、スロープを使ってゆるやかに積み込むスタイルが基本になります。このとき、ラダーと車両の床面がしっかり接続されていないと、滑って転倒するリスクがあります。
専用の滑り止め付きや、固定ストッパー付きラダーを使えば安全性が大きく高まります。
さらに、固定フックの位置調整も重要です。
ハンドルバーやステップにラチェットベルトをかける際、正しい角度でテンションをかけられるかどうかで、走行中の安定性が大きく変わります。場合によっては、床面や側面に追加でフックを取り付けるカスタムが必要になることもあります。
このように、大型バイクを運ぶ際は「積載時の安全性」を最優先に考えたカスタマイズが欠かせません。バイクに慣れている方であっても、車内という限られた空間では動線や重心が通常とは異なるため、専用設計されたキットや器具を用意するのが安心です。
オフロードバイク仕様での使い方
ステップワゴンは、オフロードバイクを積んで林道ツーリングやモトクロスコースへ向かうユーザーにとって、理想的なトランポ車です。車体サイズと積載性のバランスが絶妙で、実用性と快適性の両立がしやすいからです。
ただし、使い方に合わせた工夫や装備の選定が重要になります。
まず、オフロードバイク特有の「汚れ」「泥付き」に対応できるように、防水・防泥仕様の床材を選ぶのがポイントです。例えば、樹脂製の床張りキットやラバーシートを敷いておけば、水洗いが可能になり、泥汚れもサッと拭き取れます。
清掃のしやすさは、頻繁に使う人ほど大きなメリットになるでしょう。
また、タイヤの泥や砂が車内に広がることを防ぐためには、ホイールストッパーやタイヤトレーの使用が効果的です。これらのアイテムは、バイクの位置を安定させるだけでなく、フロアの保護にもつながります。
さらに、換気や匂い対策も意識しておきたいところです。
オフ車はガソリンやオイルのにおいが残りやすく、車中泊や長距離移動時に不快感の原因になることがあります。そこで、リアゲートにベンチレーターを装着したり、簡易ファンを使うなどして空気の循環を確保すると快適性が保たれます。
このように、オフロードバイクを積む際には「汚れ対策」「固定力」「換気性」の3つがポイントとなります。
しっかり準備をしておけば、現地に着いてすぐライディングを楽しめるだけでなく、帰りの片付けもスムーズに行えるでしょう。オフバイク愛好者にとって、ステップワゴンはその使い勝手の良さで非常に高い評価を受けている理由が、こうした細部に表れています。
車中泊仕様と快適空間の作り方

ステップワゴンにトランポキットを導入する際、多くの人が同時に検討するのが「車中泊仕様」へのカスタムです。バイクやアウトドアギアを積載しながら、休憩や宿泊もできる快適な空間を実現するためには、いくつかの工夫が欠かせません。
まず注目したいのがフルフラットの床面確保です。シートを倒しても完全に平らにならない車種が多い中で、床張りキットを使えば真っ平らなベッドスペースを確保できます。これにより腰や背中への負担が減り、長時間の休息も快適になります。
また、断熱材の導入も重要な要素です。
冬の寒さや夏の暑さを緩和するために、床面だけでなく窓に遮熱・断熱フィルムを貼ると、車内の温度を一定に保ちやすくなります。加えて、就寝中のプライバシーを守るためにカーテンやシェードの取り付けも忘れずに。
さらに、収納と照明の工夫も空間快適性に大きく影響します。天井部にLEDライトを設置すれば、夜間でも明るく作業ができ、足元や壁際にコンテナ収納を設けることで荷物が散らかるのを防げます。
このように、車中泊仕様にするためには「快眠」「断熱」「収納」の3つを軸に空間設計を考えることがポイントです。どんなに豪華な設備を揃えても、基本が整っていなければ快適さは得られません。
無理なく始められるアイテムから取り入れ、自分に合ったスタイルへ少しずつ育てていくのが理想的です。
中古のトランポキットを選ぶときの注意点
中古のトランポキットを購入することには、コスト面での大きなメリットがあります。
新品の半額以下で手に入ることも多く、初めてのトランポカスタムに挑戦する人にとっては魅力的な選択肢でしょう。しかしその一方で、いくつかの重要な注意点を見落としてしまうと、思わぬトラブルを招く可能性があります。
まず確認すべきは適合車種と年式の一致です。
ステップワゴンは世代ごとに床形状やネジ位置が異なっており、RK型用のキットをRP型に流用するのは非常に難しい場合があります。見た目が似ていても、ミリ単位のズレが積載安定性や安全性に直結します。
次にチェックしたいのがフロア材や金属部の劣化状態です。
中古品は一見きれいに見えても、木材の腐食やネジ穴の緩み、金具のサビといった“見えない劣化”が進行していることがあります。実物を確認できないネット購入では、写真だけで判断せず、出品者に詳細を確認することが大切です。
また、加工の有無も見逃せないポイントです。
前オーナーによって一部をDIYでカットされていたり、固定穴を追加していた場合、新しい車両へのフィッティングが難しくなります。元の仕様が分からないまま購入すると、取り付け後に大幅な補修が必要になることも。
このように中古トランポキットを選ぶ際は、価格の安さだけに惑わされず、「車種適合」「使用状態」「改造履歴」の3点を軸に慎重に選ぶことが求められます。信頼できるショップや実績あるオークションサイトを利用するのも、失敗しないコツです。
新型ステップワゴンでのバイク積載可能性

2022年に登場した6代目ステップワゴン(RP6/7/8型)は、先代モデルに比べて全長・全幅が拡大され、より積載性に優れた仕様へと進化しました。では、実際にこの新型でバイクを積載する場合、どれほどの可能性があるのでしょうか。
まず注目すべきは荷室の有効サイズです。全長4,800mm以上、全幅1,750mmというボディサイズに加え、ホイールベースも2,890mmと長く設計されているため、250ccクラスのフルサイズバイクであれば積載は十分可能です。
特にセカンドシートを前方にスライドさせた状態では、荷室長が約1,900mm以上確保できるため、オフロードやモタード系のマシンに適しています。
項目 | 内容 |
---|---|
型式・世代 | 6代目ステップワゴン(RP6 / RP7 / RP8型) |
発売年 | 2022年 |
全長 | 約4,800mm以上 |
全幅 | 約1,750mm |
ホイールベース | 約2,890mm |
荷室長(シート前方スライド時) | 約1,900mm以上(※実測値。モデルにより多少異なる) |
積載可能なバイク例 | 250ccクラス(フルサイズ) オフロードバイク・モタード等 |
リアハッチ形式 | 通常の跳ね上げ式(※先代の「わくわくゲート」廃止) |
積載性の特徴 | リアゲートの開口部が広く、スロープ使用による積み込みがしやすい設計 |
注意点 | 高さやハンドル幅のあるバイクは積載前に事前確認が必要 |
その他ポイント | セカンドシートを前にスライドすることで長尺物の積載に対応可能 |
ただし、リアハッチが「わくわくゲート」から通常の跳ね上げ式へと変更された点には注意が必要です。一見すると使い勝手が制限されたようにも感じますが、実際には開口部が広がり、スロープなどを使った積み込み作業がしやすくなっています。
また、床面の高さは比較的低床構造のため、バイクの押し上げ作業も比較的軽減されるのが特長です。
ただし、大型バイク(400cc以上)の積載には専用のフロア補強やフックの増設が必要になるケースもあるため、用途に応じたカスタムが前提となるでしょう。
結果的に、6代目ステップワゴンはトランポとしての潜在能力が非常に高く、必要な装備を加えればプロユースにも十分対応可能な1台です。荷室の広さと快適な乗り心地を両立させたい方には、理想的な選択肢と言えるでしょう。
自作・DIYでの床加工と実例紹介
ステップワゴンをトランポ仕様に仕上げる中で、「DIYで床張りをやってみたい」と考える方は少なくありません。市販のキットも便利ですが、コストを抑えたい、オリジナリティを追求したいというニーズに応える方法として、自作加工は非常に魅力的です。
まず、床張りDIYに必要な基本材料は「合板(厚さ12~15mm推奨)」「防水マット」「滑り止め加工材」「L字金具」などです。これらを使って、既存のフロアに合わせてカットし、取り付けていきます。
ボルト穴の位置を事前に測っておくと、作業が格段にスムーズになります。
具体的な実例としては、RK型ステップワゴンに12mm合板を使用してフラットな床面を制作したケースがあります。このユーザーは、ボードの下に簡易の収納スペースを設け、工具やラダーを隠して収納できる構造にしました。
また、合板の上には耐油性の高いゴムマットを敷いて、バイク積載時の汚れや傷から車内を保護する工夫もされています。
DIYの最大のメリットは、「自分のスタイルに合わせて細かく設計できること」です。例えば、2列目シートを残したまま荷室を拡張する方法や、ベッドと収納を一体化させる折り畳み式の床など、アイデア次第で無限にカスタムが可能になります。
ただし、注意点もあります。純正フロアに穴を開けると車両保証が失効する恐れがあるため、できるだけ既存のボルト穴を活用するか、固定式ではなく「置き床」方式を採用するのがおすすめです。
このように、床加工は少しの工夫と工具さえあれば、思いのほかスムーズに実現できます。初めてでも実例を参考にすれば、世界に一つだけのトランポ空間を作ることができるでしょう。
まとめ:ステップワゴンのトランポキットについて

・ステップワゴンのトランポキットは積載力と安全性を大きく向上させる
・バイクやアウトドア用品の輸送に特化したカスタマイズが可能
・RK型とRP型では車体構造が異なりキットの互換性がない
・床張りキットはフルボードタイプとモジュラータイプに分かれる
・フルサイズ仕様にはフラット床と多点固定が不可欠
・フック類は床面と壁面で役割が異なり適切な位置に配置する必要がある
・トランポキット導入で荷物の固定性と出し入れ効率が大幅に向上する
・大型バイクの積載には耐荷重床材やスロープが必要
・オフロード用途では防水・防泥仕様があると清掃が楽になる
・車中泊仕様には断熱・照明・収納工夫で快適性を高められる
・中古キット購入時は適合型式・状態・改造歴を要確認
・新型ステップワゴンは荷室拡大と通常リアゲートで積載性が高い
・DIY床張りでは合板や滑り止め素材を活用してコスト削減が可能
・モデルによって床下配線や構造が異なるため取り付け前に要確認
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