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ヴォクシージャッキポイントの基礎知識、年式と仕様で変わる注意点

ヴォクシーリア側で安全に支えるための位置
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ヴォクシーを安全に持ち上げるには、車体に設定されたジャッキポイントを正しく選ぶことが欠かせません。

フロント・サイド・リアそれぞれに指定位置があり、4WD仕様かどうか、90系や80系など年式ごとでも微妙に場所が変わります。

誤ったポイントでジャッキアップするとフロアが変形したり、作業が長引いたり、最悪の場合は事故につながりかねません。

この記事では、モデル別の安全な持ち上げ方を初心者でも迷わず実践できるように整理していますので、ぜひご覧ください。

記事の要約

・年式と駆動方式別のジャッキポイント位置
・フロント・サイド・リア各部の正しい設置方法
・タイヤ交換で必要なジャッキ能力
・ジャッキがない場合の安全対処と注意点

ヴォクシーのジャッキポイントの基本知識

ヴォクシーのジャッキポイントの基本知識
出典元:ヴォクシー公式

・フロント部分の持ち上げ位置
・サイド下部での適切な設置場所
・リア側で安全に支えるための位置
・4WDモデルの車体下の違いに注意
・90系ヴォクシーの指定位置
・80系で注意すべきリフトアップ箇所

フロント部分の持ち上げ位置

ヴォクシーのフロントは、エンジン下に配置されたクロスメンバー中央を使うと車重が均等に分散し、左右輪を同時に浮かせられます

ここは厚い鋼板で補強されているため、車体がねじれにくい構造です。作業前にジャッキパッドが平らな地面に対して水平に当たるか点検し、泥や融雪剤を落としておくと滑りを防げます。

クロスメンバーには丸い突起や黄色マークがあり、それが指定ポイントです。ローダウン車ではジャッキが潜りにくいため、最低位が75mm以下の低床タイプをおすすめします。

輪止めは前後輪ともに装着し、トルクレンチでナットを緩める作業は必ず地面に設置した状態で行いましょう。作業終了後は受け皿とクロスメンバー間に損傷がないか確認し、塗装が剥がれた箇所には防錆剤を塗布するとサビの進行を抑えられます。

サイド下部での適切な設置場所

サイドシルのリブ部は、縦方向に折り返したプレートが一体となり、点荷重に強い設計です

ウマを当てるときはリブの中央に溝が切られたゴムブロックを挟むと金属同士の食い込みを避けられます。

前席ドアの後方約10cmに位置するマーキングがサイドポイントで、車体底面より数ミリ下がっているので目視でも見つけやすいでしょう。

リブが薄い60系や80系では受け皿径が90mm以上のスタンドを選び、ウマの脚が外側へ開く製品を用いると安定感が高まります。ウマを左右同時に設置する際は、片側ずつ10cm程度の段階リフトで車体を揺らさないよう慎重に上げてください。

濡れた路面ではジャッキのキャスターが滑りやすいため、ゴムマットを敷くと作業効率が向上します。

リア側で安全に支えるための位置

ヴォクシーリア側で安全に支えるための位置
CAR LIFE イメージ

リアを持ち上げる際は、トーションビーム式の場合ビーム中央にある円柱形のボスを使うと左右輪を一度に浮かせられます

E-Fourなどデフ付き車両はデフケース直下を避け、前方のクロスメンバーまたはサブフレームが指定位置です。

耐荷重は3トンジャッキを基準に選び、アームが十分に伸びる製品を使用するとデフカバーに接触しません。

リアを先に上げる場合、フロントへ二重の輪止めを設置し、サイドブレーキが確実に作動しているか再確認し、ジャッキアップ後はウマをサスペンションメンバー両端に移し、ジャッキをゆっくり下げて荷重を分散させましょう。

雪国では部品が錆びやすいので、作業後に防錆スプレーを吹き付けるとパーツ寿命を延ばせます。

4WDモデルの車体下の違いに注意

4WD仕様はプロペラシャフトやデフハウジングが追加され、2WDと同じ位置を選ぶと干渉する恐れがあります

フロントではオイルパンが厚みを増しているため、ジャッキパッドを5mmほどかさ上げしてクロスメンバー中央に確実に当てる方法が安全です。

リアではデフケースが後方へ張り出している85系や90系があるため、デフ前のクロスメンバーを使用します。さらに4WDは車重が重くなる傾向があり、余裕を見て3トン能力のジャッキを準備しましょう。

雪道走行車両は下回りに凍結防止剤が残りやすく、作業前に水で流すとパッドと車体の密着性が高まります。

90系ヴォクシーの指定位置

90系はGA-Cプラットフォーム採用でボディ剛性が高く、ジャッキポイントも視覚的にわかりやすい黄色ステッカーで示されています

フロントはステッカー手前の穴あきプレートが受け座で、その中心を狙えば確実です。最低地上高が15mm低下したため、ローダウン対応ジャッキが必須となるケースが増えています。

リアに関してはハイブリッドのE-Fourグレードのみ左寄りの補強バーが指定位置で、モーターを避けるため右側には決して掛けないよう注意してください。

ボディ下面は樹脂パネルで覆われている箇所があるため、パネルを外さずに持ち上げると割れるリスクがあります。事前にパネルの固定ピンを確認し、必要に応じて外してから作業すると破損を回避できます。

80系で注意すべきリフトアップ箇所

ヴォクシー80系で注意すべきリフトアップ箇所
CAR LIFE イメージ

80系には標準ボディとZSワイドボディが存在し、それぞれフロア幅が異なります。ZSではリブ間隔が狭く、受け皿径が小さいジャッキスタンドを使うと横滑りしやすいです。直径90mm以上の受け皿か、V字溝付きアタッチメントを装着すると安定性が向上します。

さらにカスタム車で車高調を導入している場合、ロアアームが純正より下がることがあります。その際はロアアーム付け根のボルト座面で段階リフトを行い、目的の高さに達したらウマをサイドリブへ移動する手順が有効です。

エアロパーツ装着車はフロントバンパー下面が低いので、スロープを使用し車高を稼ぐとジャッキの差し込み角度を確保できます。

年式・仕様別に見るヴォクシーのジャッキポイント

年式・仕様別に見るヴォクシージャッキポイント
出典元:ヴォクシー公式

・85系の底部構造と設置位置の違い
・70系モデルの下部構造とポイント
・60系ヴォクシーで確認すべき箇所
・タイヤ交換時に使う正しい設置位置
・新型ヴォクシーにおける変更点
・ガレージ作業時にジャッキがない場合
・ジャッキは何トンが目安なのか

85系の底部構造と設置位置の違い

85系はフロア補強プレートが追加され、ジャッキポイントが旧型より後方へ約20mm移動しています

アーム長の短い2トン低床ジャッキでは届きづらく、延長アダプターもしくは3トンジャッキが望ましいです。

指定位置を外してフロアパネルを持ち上げると簡単に凹むため、ステッカーを必ず確認し、暗所ではLEDライトで照射しながら作業してください。

さらにハイブリッド仕様では高電圧ケーブルがフロア右側に沿って通っており、誤って挟むと断線事故につながります。作業後は補強プレートに打痕がないか点検し、必要ならタッチアップ塗料で防錆処理を行いましょう。

70系モデルの下部構造とポイント

70系はMCプラットフォームで排気管がフロントクロスメンバー直下を通るため、走行直後はパイプ温度が高く作業を控えてください

リアはサスペンションメンバー中央に溶接ボルトがあり、そこに丸形パッドを当てれば左右同時に持ち上がります。

錆が進行している車体も多いため、ワイヤブラシでサビを落とし、防錆剤を吹き付けてからジャッキを当てると金属同士の固着を防げます。

さらに70系はサイドリブが短く薄いので、荷重が一点集中しないよう幅広のU字アダプターを選択するとフロア変形を抑えられます。

60系ヴォクシーで確認すべき箇所

60系ヴォクシーで確認すべき箇所
CAR LIFE イメージ

初代60系はサイドリブのフランジ幅が最も狭く、油圧ジャッキの丸皿が滑りやすい特徴があります。ゴムブロックや木片を噛ませて摩擦を高める方法が有効ですが、木片を使用する場合は亀裂が入っていないか事前に点検してください。

さらに足踏み式パーキングブレーキの踏み込み不足は車体移動を招きやすいため、作業前にジャッキアップポイント近くで力いっぱい踏み直すと安心です。

60系のサスペンション取付部は錆びやすく、長期保管車ではリフトアップ中にボルト折損の恐れがあるので、日常的に防錆塗装を行うとトラブルを未然に防げます。

タイヤ交換時に使う正しい設置位置

タイヤ交換は片側だけ持ち上げる場面が多いものの、メーカー指定のポイントを厳守することでフロア損傷やジャッキ滑落を回避できます。

フロントのみならクロスメンバー中央、リアのみならリアメンバー中央が推奨位置です。左右同時にリフトする場合は中央ポイントで一括アップし、サイドリブへウマを掛けて荷重を移す手順が安全です。地面に接地した状態でホイールナットを初期緩めし、空転を防ぎます。

車両重量 (kg)推奨ジャッキ能力 (トン)参考作業内容
~1,6002.0 トン片輪ずつ交換
~1,8002.5 トン前後いずれか一括
~2,0003.0 トン4WD・両輪同時作業

新型ヴォクシーにおける変更点

最新モデルは床下にバッテリーパックを搭載するグレードがあり、クロスメンバー手前に黄色マーキングが追加されています

マーキングの外側を持ち上げると高電圧ケーブルを圧迫する可能性がありますので、安全策として、必ずマーキング中心を狙い、ジャッキパッドを樹脂コーティングしたモデルを選ぶとケーブルの外皮損傷を防げます。

さらにボディサイズが3ナンバー化したことで側方スペースが広がり、サイドリブへのウマ設置が容易になりましたが、リフトアップ量が大きくなるためウマの最高位が400mm以上ある製品を用意すると作業領域を確保できます。

ガレージ作業時にジャッキがない場合

ヴォクシーのガレージ作業時にジャッキがない場合
CAR LIFE イメージ

ガレージでジャッキがないときは、まず応急修理材を利用し走行可能な場所まで移動する方法があります。

長時間のメンテナンスが必要な場合はレンタルピットやモバイルメカニックサービスが有効です。レンタルピットは1時間あたり2,000円前後で、油圧リフトやエアツールが使用でき、作業効率が大幅に向上します。

モバイルメカニックは自宅に出張し、工具一式と損害保険を提供してくれるため、移動が難しい車両でも対応が可能です。どちらも予約制が多いので、急なパンクにはロードサービスを手配し、一時的にスペアタイヤへ交換してもらうと安全です

ジャッキは何トンが目安なのか

ヴォクシーの車両重量は1.6~1.8トンですが、安全率を考慮し最低でも2トン、余裕を見て3トン能力を選択すると安心感が高まります

能力だけでなく受け皿径も重要で、φ90mm以上ならサイドリブへの荷重集中を和らげられます。アルミ製ジャッキは軽量で扱いやすいものの、サドル径が小さい製品もあるため、アダプターを併用してリブにフィットさせると剛性不足を補えます。

シリンダーストロークが短いとローダウン車では最高位が不足しがちなので、延長ポスト付きモデルを選ぶと車高を問わず運用しやすいです。

まとめ:ヴォクシーのジャッキポイントについて

・フロントはクロスメンバー中央が最適
・サイドリブは溝付きゴムで保護する
・リアはビーム中央かデフ前ブラケット
・4WDはシャフト干渉を必ず回避
・90系は低床対応ジャッキを使用
・80系ワイドは大径受け皿が安定
・85系は後方へ20mmポイント移動
・70系は排気冷却後に作業開始
・60系はリブ幅が狭く滑りやすい
・高電圧配線のある新型はマーキング中心
・片輪交換でも能力2トン以上が安心
・両輪同時なら3トンとウマ併用
・ジャッキがない場合はレンタルピット活用
・防錆処理でフロア寿命を延ばす
・作業前後に輪止めと清掃を徹底する

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