SUV選びで「荷室容量」は非常に重要なポイントです。特にエクストレイルはアウトドアやファミリー利用に人気のモデルであり、どのくらい積めるのかを事前に知っておきたい方も多いでしょう。
この記事では、「エクストレイルの荷室容量」に注目し、歴代モデルであるT31型・T32型・新型T33型のラゲッジスペースの違いや特徴を詳しく解説します。
例えば「荷室容量は最大どれくらい入る?」という疑問や、「T32型のラゲッジ容量と特徴」「T31型はどのくらい積めるのか?」といった年式ごとの違い、新型T33型のトランク容量の変化にも着目しています。
さらに、ハイブリッド車の荷室に制限はあるのか、日産公式が示す標準容量の根拠も明らかにします。あなたの用途に最適なエクストレイル選びに、ぜひこの記事をお役立てください。
・エクストレイル各世代の荷室容量
・ハイブリッド車とガソリン車の荷室容量の差
・荷室アレンジやフラットモードの使い方
・荷室を広げる収納アイデアやカスタムパーツ
エクストレイルの荷室容量の基礎知識と世代別の違い

・荷室容量は最大どれくらい入る?
・T32型のラゲッジ容量と特徴
・T31型はどのくらい積めるのか?
・新型T33型のトランク容量とは
・ハイブリッド車の荷室に制限はある?
・日産公式が示す標準容量とその根拠
荷室容量は最大どれくらい入る?
エクストレイルの荷室容量は、2列シート仕様の場合で最大565L(VDA方式)と公表されています。
これは、荷物の高さをウエストライン(後席背もたれの高さ)までに抑えた場合の数値で、実際の使い方次第ではさらに多くの荷物を載せることも可能です。例えば、セカンドシートをすべて倒してフルフラットにすれば、荷室長は約1,745mmにもなります。
これはゴルフバッグやキャンプ用のテントセット、大型スーツケースを複数積み込める広さに相当します。一方で、3列シートモデルでは、サードシートを収納した状態でも445Lとやや少なくなります。
その差は120Lで、これは中型キャリーバッグ1つ分程度の容量です。これはシート構造による違いで、3列目が床下に完全に格納されない設計のため、どうしても犠牲になるスペースがあるからです。
このように、エクストレイルの荷室は日常使いからレジャーシーンまで幅広く対応できる設計となっています。ただし、最大容量を引き出すには、荷物の積み方やシートアレンジを工夫する必要があります。
実用性の高さと柔軟性を両立したSUVとして、非常に魅力的なポイントと言えるでしょう。
T32型のラゲッジ容量と特徴

T32型エクストレイルは、2013年から2022年まで販売されたモデルであり、ガソリン2列シート仕様で最大565Lの荷室容量を誇ります。
このモデルのラゲッジルームは「防水フレキシブルラゲッジ」が標準装備されており、アウトドア志向のユーザーにとって非常に使いやすい設計となっています。雨天時や汚れたギアを積む場合でも、気兼ねなく使えるのが大きな魅力です。
さらに、荷室ボードを使って上下2段に分ける「2段収納モード」、荷物の転がりを防ぐ「バーチカルモード」、シートを倒して完全にフラットにする「フルフラットモード」など、多彩なアレンジが可能です。
これは、キャンプ道具やスポーツ用品を効率よく積み込みたい方にとって、非常に実用的な機能です。
一方で、3列シートモデルになると容量が445Lに減少し、防水性もラゲッジ全体には適用されなくなります。また、荷室ボードの素材が異なるため、用途によっては2列シート仕様の方が使い勝手が良いと感じる人もいるでしょう。
このようにT32型のラゲッジは、容量だけでなく実用的な工夫も詰め込まれた構造になっており、荷物を「どう積むか」を重視するユーザーにとって理想的な選択肢といえます。
T31型はどのくらい積めるのか?
T31型エクストレイルは、2007年から2013年まで販売されていた先代モデルで、現行型に比べて角ばったデザインと実直なユーティリティ性能が特徴です。
荷室容量に関しても、数値的には公表されていない部分もありますが、実測ベースでは約480~500L程度と推定されます。特筆すべきは、その荷室形状の「四角さ」です。
このモデルは、現行モデルよりもサイドウォールの傾斜が少なく、開口部が大きいため、実際の積載感覚としては“使える容量”が多いと感じる方も多いようです。特に、荷物の形状にあまり左右されずに積み込めるのは大きなメリットです。
ただし、T31型には防水ラゲッジや2段収納といった最近の装備はないため、細かい使い勝手では一歩劣ります。また、リアシートの分割方式は6:4で、中央席を単独で倒すことはできない仕様のため、長尺物を積みながら4人乗るような用途には不向きです。
このように、T31型の荷室は“直線的で実用的”という古き良きSUVの特徴を備えています。最新の便利機能がなくても、箱型のスペースをしっかり確保した堅実な作りは、今でも一定の需要がある理由といえるでしょう。
新型T33型のトランク容量とは

T33型は2022年以降に登場した最新世代のエクストレイルで、e-POWERを中心とした電動パワートレインが注目されています。荷室容量に関しては、ガソリンモデルとほぼ同等の565L(2列シート仕様)を維持しており、従来モデルと比較しても遜色ない容量を確保しています。
しかし、T33型ではプラットフォームが刷新され、荷室開口部の設計や積載口の高さが見直されたことで、荷物の出し入れがさらにスムーズになっています。
また、リモコンオートバックドアが標準装備されているグレードもあり、両手がふさがっている場面でもストレスなくラゲッジアクセスが可能です。
注目すべきは、e-POWER仕様でもバッテリーユニットが床下に効率的に配置されており、荷室空間への影響が少ない点です。そのため、電動モデルであっても実用性がしっかり確保されています。
一方で、T33型には「3列シート仕様」が国内未設定となっており、多人数乗車が目的の場合は選択肢が限られます。荷室のフラット性に関しても、先代に比べて若干傾斜があるため、車中泊の快適性を求める場合はエアーマットなどの工夫が必要になるでしょう。
このように、T33型は機能性とスタイルの両立を目指した設計であり、見た目の洗練度と実用性を兼ね備えた最新型SUVとして高い評価を得ています。
ハイブリッド車の荷室に制限はある?
ハイブリッド仕様のエクストレイルは、燃費性能や静粛性が魅力ですが、荷室容量に関しては注意すべき点があります。多くのハイブリッド車は駆動用バッテリーを床下やラゲッジスペース付近に配置しているため、ガソリン車に比べて荷室容量が若干狭くなる傾向があります。
実際、T32型のハイブリッドモデルでは、バッテリーの影響により荷室床の高さがわずかに持ち上がっており、その結果として収納空間に制限が生じています。
見た目は似ていても、2列シート仕様のガソリン車が最大565Lのラゲッジ容量を確保しているのに対し、ハイブリッド車では約450L前後となるケースが多いです。これはスーツケース1個分程度の差に相当します。
このように、数値だけを見ると小さな違いに感じられるかもしれませんが、積載する荷物のサイズや量によっては、使い勝手に大きく影響します。特に車中泊や大型キャンプ用品を積みたい方は、この違いを事前に把握しておくと良いでしょう。
一方で、日産はハイブリッドモデルでも可能な限り荷室スペースを確保する設計に努めており、床面をできるだけフラットに保つ工夫が施されています。
荷室の高さは変わりますが、奥行きや幅についてはガソリン車と大差ないため、積載量に大きな差を感じないというユーザーも多いです。
日産公式が示す標準容量とその根拠

エクストレイルの荷室容量に関して、日産公式サイトでは「VDA方式による測定値」が採用されています。これは、ドイツ自動車工業会(VDA)が定めた荷室測定基準であり、容量の基準値を整合性ある方法で示すための国際規格です。
この方式では、200mm×100mm×50mmの標準ブロック(1L相当)をどれだけ積めるかで容量を表します。
VDA方式のメリットは、実際の使用感に近い形で容量を可視化できる点にあります。荷室の一部に突起や傾斜がある場合でも、積めるブロック数で測るため、単なる容積計算よりも現実的な数値となるのです。
例えば、T33型エクストレイル(2列シート・ガソリン車)のラゲッジ容量は最大565Lとされていますが、これはVDA方式による数値です。
同じ車種であっても、測定方式がJIS(日本工業規格)やSAE(アメリカ自動車工業会)であれば、異なる数値が表示される可能性があります。よって、メーカー間の比較を行う際は、測定基準の違いにも目を向ける必要があります。
また、VDA方式は荷物の積み方や天井までの高さを考慮せず、ウエストラインまでの容量に限定されます。そのため、実際に天井付近まで荷物を積み込めば、数値以上の荷物を載せられる場合もあるのです。
エクストレイルの荷室容量を活かす収納アイデア

・荷室アレンジで空間を有効活用する方法
・T32型の収納寸法と実際の使い勝手
・防水ラゲッジや2段収納の工夫
・ミニバン並に使えるフラットモードとは
・積載重量の上限と注意点
・荷室を広げるカスタムパーツ紹介
荷室アレンジで空間を有効活用する方法
エクストレイルは、荷室アレンジ機能が非常に優れているSUVの一つです。単にラゲッジスペースが広いだけでなく、積載方法を自分流にカスタマイズできる点が、多くのユーザーから高く評価されています。
例えばT32型やT33型では、ラゲッジボードを上下に動かして段差をつけたり、荷物の種類に応じて仕切ったりできる防水フレキシブルラゲッジが採用されています。これにより、濡れたスポーツ用品と日用品を分けて収納することが可能になります。
さらに、後席シートを倒すことで完全なフルフラットモードに切り替えることができ、大型家具や長尺物を積む際にも柔軟に対応できます。キャンプや引っ越し、アウトドアシーンでの利用において、このようなアレンジは非常に便利です。
ただし、注意点もあります。すべてのグレードでフルフラットや2段収納が可能なわけではなく、一部はオプション設定や未搭載のモデルも存在します。購入前には、自分の使用スタイルに合ったアレンジ機能が装備されているかを確認することが大切です。
T32型の収納寸法と実際の使い勝手

T32型エクストレイルは、荷室の寸法がバランスよく設計されていることから、ファミリー層やアウトドア愛好家に高い人気を誇るモデルです。
実際のラゲッジ寸法は、床面の奥行きが約1,020mm(後席使用時)、幅が1,095mm、高さは約850mm程度となっています。後席を倒した場合は最大で1,745mmの奥行きを確保でき、車中泊も視野に入れた活用が可能です。
このモデルの特筆すべき点は、防水加工が施された床材と、2段階の高さ調整が可能なラゲッジボードにあります。これにより、濡れたアウトドア用品や泥付きのギアも気兼ねなく積むことができ、さらに荷物の種類に応じて上下に分けることで整理整頓も容易になります。
実際の使い勝手としては、買い物や通勤用途はもちろん、ベビーカーや自転車を積んだり、キャンプ用コンテナを複数載せたりと、多様な生活スタイルに対応しています。また、荷室の開口部も大きく取られており、大型の荷物でもスムーズに出し入れできる設計になっています。
一方で、3列シート仕様では床下収納のスペースが限られることや、シートアレンジの自由度が若干下がる点には注意が必要です。グレード選びの際には、荷室寸法だけでなく実際の積載スタイルをイメージして選択することをおすすめします。
防水ラゲッジや2段収納の工夫
エクストレイルのラゲッジスペースには、アウトドアやレジャー用途を強く意識した実用的な工夫が凝らされています。
中でも注目すべきは「防水仕様」と「2段収納」です。これにより、雨や雪で濡れた道具、汚れたギアを気兼ねなく積むことができるだけでなく、荷物の種類ごとに分けて収納することも容易になります。
防水仕様は、単に床だけが防水加工されているわけではありません。ラゲッジボード自体やシート背面までしっかり防水対応されており、汚れたアウトドアウェアや濡れたクーラーボックスなどを積んだ後でも、簡単に拭き取るだけで清潔な状態を保てるのが特徴です。
2段収納に関しては、可動式のボードを使って荷室を上下に仕切る構造となっており、上段には貴重品や壊れやすい物を、下段には重い荷物や工具類を配置するなど、自由なレイアウトが可能です。この工夫により、走行中の荷物のズレや破損も防ぎやすくなります。
また、これらの機能はグレードによって標準装備・オプション設定に分かれているため、購入時には必ず確認しておくことが必要です。もしキャンプやスキーなどアウトドアの頻度が高い方であれば、こうした防水・仕切り機能の有無が、日常の利便性を大きく左右するポイントになるでしょう。
ミニバン並に使えるフラットモードとは

エクストレイルがミニバンと比較しても遜色のない実用性を誇る最大の理由の一つが、「フルフラットモード」の存在です。このモードは、2列目シートを完全に倒し、荷室と合わせて平らなスペースを作る機能を指します。
家族旅行や車中泊を想定している方にとって、非常に魅力的なポイントとなるでしょう。
まず、フルフラット化により得られる空間は、T32型・T33型ともに奥行き最大1,745mm前後とされており、大人2人が横になれるほどのスペースを確保できます。加えて、床面の段差がほとんどないため、エアマットや収納ボックスも安定して置くことができます。
また、このモードではリヤシート背面とラゲッジスペースが連続する構造になるため、長尺物の積載にも対応可能です。たとえば、スノーボードやキャンプ用の折り畳みベッド、大型のカーペットロールなども問題なく収まります。
一方で、3列シート仕様車の場合はサードシートの収納方式によって完全なフラット状態にならないこともあるため、グレード選びには注意が必要です。特に車中泊や仮眠利用を検討している方は、あらかじめ販売店で実車確認しておくことをおすすめします。
このように、フルフラットモードは単なる「荷室拡大」にとどまらず、エクストレイルをより多用途な一台に変化させる装備だといえるでしょう。
積載重量の上限と注意点
どれだけ広く使い勝手が良い荷室であっても、車両の積載重量には必ず上限が存在します。
エクストレイルに限らず、すべての車両には「最大積載量」や「定員乗車時の最大許容荷重」が設定されており、これを超過すると車体への負荷が増し、安全性が著しく低下する恐れがあります。
エクストレイル(T32型・T33型)の場合、標準的な最大積載目安は約400kg前後となっており、これは乗員を含めた重量である点に注意が必要です。
たとえば、大人4名が乗車している状況では、1人あたり体重70kgと仮定した場合、それだけで280kgが使われており、荷物は残り120kg程度しか積めないことになります。
さらに、積載位置にも注意が必要です。
重量物をラゲッジの奥深く、もしくは片側に偏って積むと、走行バランスに悪影響を与え、カーブでの安定性を損なう可能性があります。また、過積載はサスペンションの劣化を早め、ブレーキ性能にも負担をかけるため、長期的にはメンテナンスコストの増加を招く要因ともなります。
このため、レジャー用の重装備を積み込む際には、重量を事前に確認し、必要に応じてトレーラーやキャリアの併用を検討するのが賢明です。見た目のスペースに惑わされず、車両ごとの適正積載を理解することが、安全運転の基本となります。
荷室を広げるカスタムパーツ紹介

荷室の使い勝手をさらに向上させたいと考える方にとって、市販されているカスタムパーツの活用は非常に有効な手段です。純正アクセサリー以外にも、社外メーカーから様々なアイデア商品が展開されており、目的や使用環境に応じて選ぶことでエクストレイルの荷室空間を効率よく拡張できます。
たとえば、「ラゲッジトレイ」や「カーゴボックス」は、汚れや水濡れから床面を守ると同時に、仕分け収納にも便利です。これにより、食品と工具、衣類とアウトドア用品といった異なるジャンルの荷物を分けて管理できるようになります。
また、「シートバックオーガナイザー」や「天井ネット」などの縦方向の空間活用アイテムも注目に値します。車内の上部スペースやシート裏を活かすことで、限られた空間をより多機能に使えるようになります。
一方で、社外パーツを使用する際には、サイズが純正設計と合わないケースもあるため、事前に実寸を確認し、可能であれば現物合わせでの購入がおすすめです。また、走行中の音鳴りや固定不足による荷崩れを防ぐため、耐震性や固定方法にも注意を払うべきです。
このように、用途に合ったカスタムパーツを上手く取り入れることで、エクストレイルの荷室はより実用的に、そして快適に変化させることが可能です。アイデア次第で、日常もレジャーもストレスなく楽しめる収納空間を実現できるでしょう。
まとめ:エクストレイルの荷室容量について

・エクストレイルの2列シート仕様は最大565Lの荷室容量
・3列シート仕様は445Lとやや容量が少なめ
・セカンドシートを倒せば最大荷室長1,745mmを確保できる
・T32型は防水ラゲッジと2段収納機能を備える
・T31型は約480〜500Lの実用的な四角い荷室形状が特徴
・新型T33型は開口部や積載高さの改善により使いやすさ向上
・e-POWER仕様でも荷室容量への影響が少ない設計
・ハイブリッド車はバッテリーの影響で床が高くなり容量減少
・日産はVDA方式で荷室容量を測定し現実的な数値を表示
・荷室は2段構造や仕切りで用途別収納がしやすい
・フルフラットモードにより大人2人が横になれる空間が確保可能
・最大積載量は約400kg前後で、乗員重量も含まれる点に注意
・荷重の偏りや過積載は安全性と車両寿命に悪影響を及ぼす
・カスタムパーツ活用で縦空間や床面保護の工夫が可能
・グレードや仕様によって収納機能や容量に違いがある
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