ホンダのZR-Vが気になるけれど、実際の販売台数はどうなの?本当に売れてるの?と疑問を抱えていませんか?
この記事では、ZR-Vの販売台数の推移を中心に、月間販売台数の具体的な数字から、競合車と比較した販売ポジション、目標販売台数とのギャップといった戦略的な視点まで、幅広くお伝えしていきます。
他SUVと比べた魅力と課題まで含めて、ZR-Vのすべてがわかる一記事となっていますので、詳しく見ていきましょう。
・ZR-Vの販売台数の推移と安定性
・ライバル車との販売実績の違いが比較
・ユーザー層や売れ筋グレードの傾向
・「売れない」と言われる理由とその真相
ZR-Vの販売台数の推移と現在の立ち位置

・販売実績と推移
・月間販売台数は安定している?
・競合車と比較した販売ポジション
・目標販売台数とのギャップは?
・「売れ筋モデル」と言える理由
・ZR-Vを選ぶユーザー層の傾向
販売実績と推移
ホンダZR-Vは2023年4月に登場して以来、着実に市場での存在感を示してきました。
発売初年度の販売台数は約7万台に達し、ホンダ全体の中では中堅クラスの位置づけとなっています。発売直後の数カ月間は月間2,000台前後を記録し、特にハイブリッドモデル「e:HEV」が多くの注目を集めました。
これは内外装の質感向上、都市部での燃費性能、そしてホンダセンシング標準装備といった装備の充実度が支持を得たためです。
ただし、トヨタRAV4やマツダCX-5といった競合車と比較すると、年間販売台数では劣るのが現状です。例えばRAV4は年間10万台以上の実績を誇り、CX-5も約3万台前後で推移しており、ZR-Vは後塵を拝しています。
ホンダとしてはZR-Vを新しいSUV戦略の核に据えていましたが、競合の強さや価格帯の設定が影響し、想定通りの販売加速には至っていません。
2024年に入っても月間販売台数は一定の水準を維持しており、現在も毎月約2,000台前後で安定的に推移しています。大きなヒットとは言えないものの、静かな支持層を確保しているというのが率直な評価でしょう。
ZR-Vは爆発的に売れるタイプの車ではない一方で、内装の質感や走行性能を重視する層には確かな人気を得ており、今後も売れ行きが期待されています。
月間販売台数は安定している?

ZR-Vの月間販売台数は、2023年の発売以来、おおむね2,000台前後で安定しています。
販売当初こそ話題性も相まって注目を集めたものの、現在の数字は急激な上昇も下降もない「堅実なライン」で推移しているといえます。これは爆発的なヒットではないものの、リピーターや口コミで選ばれている傾向を示しています。
一方で、同じホンダのヴェゼルが月間で3,000〜4,000台を維持していることを考えると、ZR-Vはやや地味な印象を持たれがちです。しかし、その理由は単なる人気の差だけではありません。
ZR-Vは価格帯が300万円台中盤から後半に設定されており、ヴェゼルよりも高価格帯の戦略的商品として位置づけられています。この価格差が、ユーザーの選択肢を分ける要因となっています。
また、ZR-Vの販売にはグレード構成も影響しています。ガソリンモデルとハイブリッドモデルの選択肢はあるものの、主力となるのは「e:HEV Z」や「e:HEV X」といったハイブリッド系の中~上級グレードです。
そのため購買層は価格よりも装備や質感を重視する傾向にあり、少数ながらも熱心な支持者が多いという特徴を持っています。
このように、月間販売台数は決して多くはないものの、安定して需要が存在することは確かです。
都市部を中心に販売されることが多く、静粛性や上質感を求める30〜40代層に支持されている点が、台数の波が少ない理由でもあります。つまり、ZR-Vは「コアなファンに支えられた安定型のSUV」として、販売を維持しています。
競合車と比較した販売ポジション
ZR-Vが属するミドルサイズSUV市場には、トヨタRAV4、マツダCX-5、日産エクストレイルといった強力なライバルが存在しています。これらの競合車種は、それぞれが明確な個性と販売戦略を持っており、販売台数にも顕著な差が見られます。
たとえば、RAV4は年間10万台超、CX-5は約3万台、エクストレイルは2万〜3万台の規模で推移しており、ZR-Vの年間約7万台という実績は中間層に位置します。
このポジショニングは悪くはないものの、必ずしも競合に打ち勝っているとは言いがたいのが実情です。RAV4はアウトドア向け装備の充実とトヨタのブランド力で幅広い層に選ばれており、CX-5はコストパフォーマンスとディーゼルエンジンによるトルク性能で独自の支持を集めています。
ミドルサイズSUV市場の競合比較表
車種 | 年間販売台数(台) | 特徴 |
---|---|---|
ホンダ ZR-V | 70000 | 都市型デザイン、高品質内装、静粛性重視 |
トヨタ RAV4 | 100000 | アウトドア志向、ブランド力、装備充実 |
マツダ CX-5 | 30000 | ディーゼルエンジン、コスパ重視、トルク性能 |
日産 エクストレイル | 25000 | 4WD性能、先進装備、ファミリー向け |
一方のZR-Vは、洗練された都市型デザインと高品質な内装、そして静粛性に特化した設計で差別化を図っています。
しかしその差別化が万人に響いているとは限りません。ZR-Vは価格が高めに設定されており、他車よりも初期費用がかかる分、購入時に慎重になるユーザーも多くいます。
とくに「見た目重視」「快適性重視」といった嗜好性の高い購買理由が主軸になるため、販売ボリュームを大きく伸ばすには限界があるといえるでしょう。
とはいえ、ZR-Vが全く存在感を示せていないかというとそうでもありません。車内の質感、安全装備、静かな走行感を重視する都市型ユーザーには高く評価されており、口コミベースでの広がりは見られます。
現時点では“ニッチを狙った競争型モデル”という立ち位置で、ライバルとは異なる方向から市場にアプローチしている車種だと捉えるのが適切です。
目標販売台数とのギャップは?

ZR-Vの販売目標について公式な数値は明言されていないものの、年間5万〜6万台を目安とした社内目標があったと推測されています。実際の販売実績は2023年に約7万台を記録しており、初年度の滑り出しとしては上々の結果となりました。
しかし、それが市場全体での上位に食い込む水準かというと、まだ道半ばという印象が残ります。
ギャップが生まれている一因は、価格設定にあります。ZR-Vはガソリンモデルでも320万円前後、ハイブリッドの上級グレードに至っては400万円を超える設定がされており、これが購買ハードルとして作用しています。
競合であるRAV4やCX-5は、同等の装備でよりリーズナブルな価格帯を提示しており、結果としてより多くの層に受け入れられやすい状況です。
また、モデルラインナップの少なさも影響しています。ZR-Vは基本的に5名乗りであり、3列シートのオプションなどは存在しません。これはファミリー層のニーズから一歩外れる結果になり、選択肢として残らないケースが出てきます。
より多様な用途に対応できる構成であれば、販売数の底上げにつながった可能性は高いといえます。
ただし、ZR-Vが狙っている層は明確であり、「質の高い内装」「静かな走行」「安心の装備」を求めるユーザーにとっては、むしろ価格相応の満足感が得られるクルマです。そのため、台数だけで評価するのではなく、購入後の満足度やブランドイメージとの整合性も含めて考えるべきでしょう。
将来的に販売目標とのギャップを縮めるには、価格戦略の見直しや特別仕様車の投入、あるいは使い勝手の改良など、実用面での魅力向上がカギとなりそうです。
「売れ筋モデル」と言える理由
ZR-Vの中でも特に「e:HEV Z」グレードは、販売実績やユーザーレビューから見ても、明確に「売れ筋モデル」と位置付けられています。
このグレードは、ZR-Vが持つ魅力のすべてを凝縮したような仕様で、内外装の質感、安全装備、快適性能、静粛性のどれを取っても高評価を得ています。
特に本革シートやBOSEプレミアムサウンドシステムといった快適装備が標準で用意されており、都市型SUVとしての完成度が非常に高いことがわかります。
また、「e:HEV」ならではの燃費性能と静音性は、ハイブリッド車ならではの大きな強みです。一般的なガソリン車に比べて運転時のエンジン音が極めて静かで、長距離移動や市街地での運転が快適に感じられる点も、多くの購入者が選ぶ理由の一つです。
装備面に加え、価格と内容のバランスも注目されます。
たしかにZR-V全体の価格帯は高めに設定されていますが、「e:HEV Z」はその価格に見合うだけの満足感を提供しています。他のグレードと比較しても追加費用で得られる装備の内容が豊富であり、結果的に「この価格ならこのグレードを選ぶのが最も得」と感じさせる構成になっているのです。
レビューや試乗インプレッションでも「最も完成度が高い」と評価されるこのモデルは、ZR-Vを象徴するグレードとも言えるでしょう。購買層の多くがこのグレードを選んでいるという事実が、それを「売れ筋モデル」と裏付けています。
ZR-Vを選ぶユーザー層の傾向
ZR-Vの購入者層には、いくつか明確な傾向が見られます。
まず、年齢層としては30代後半から50代前半の男女に人気があり、特に都市部に在住しているビジネスパーソンや共働き世帯が多いです。
この層は、日常の移動手段としての実用性だけでなく、所有する満足感や移動中の快適性にも重きを置いており、ZR-Vのデザイン性や静粛性がしっかりと支持されています。
また、「家族で使うがミニバンは避けたい」という人たちにも選ばれています。特に子どもが小学生以上の家庭では、車内の広さよりも内装の高級感や装備の充実度、そして燃費といった総合的なバランスを重視する傾向にあります。
その意味で、ZR-Vはシンプルかつ高品質な仕上がりを持つ車として非常にマッチしています。
さらに注目すべき点として、環境意識の高いユーザーからの支持も見逃せません。e:HEVハイブリッドモデルが選ばれるのは、単に燃費性能が高いからだけではなく、運転中のエンジン音が静かで、より快適な運転体験ができるという要素も大きく影響しています。
とくにEVへの完全移行を躊躇している層にとって、ZR-Vは「ちょうどいいハイブリッドSUV」として存在感を放っています。
このように、ZR-Vを選ぶ人々は価格だけでなく、感性や価値観に沿った選択をしていることが多く、言い換えれば「自分の理想の1台」を探している層とも言えます。
ZR-Vの販売台数から見る購入判断のヒント

・ヴェゼルとZR-V、どっちが買い?
・受注状況と納車までの期間目安
・「売れない」と言われる理由の真相
・デザイン性や内装は評価されている?
・価格が高いと感じる人へのアドバイス
・他SUVと比べた魅力と課題
ヴェゼルとZR-V、どっちが買い?
ホンダのSUVラインアップの中で、ヴェゼルとZR-Vは非常に悩ましい選択肢です。どちらも質の高い仕上がりを持つモデルですが、それぞれの性格は異なります。
まずヴェゼルはコンパクトSUVの代表格として、価格の手頃さと扱いやすさで高い人気を維持しており、ファーストカーとしてもセカンドカーとしても優秀です。一方ZR-Vは、より上級志向で、内外装の高級感や静音性、走行安定性といった面で明確な差別化が図られています。
たとえば、室内の質感についてはZR-Vの方が圧倒的です。本革シート、BOSEサウンドシステム、アンビエントライトなど、細部にまでこだわった内装が大人向けの雰囲気を演出しており、「クラスを一つ上げた満足感」が得られます。
その一方で、荷室の容量や後席の居住性はヴェゼルの方がやや広く感じられ、実用性を重視する家庭には使いやすい設計になっています。
ヴェゼルとZR-Vの比較表
項目 | ヴェゼル | ZR-V |
---|---|---|
車種カテゴリ | コンパクトSUV | ミドルサイズSUV |
価格帯(概算) | 約300万円前後 | 上級グレードは400万円超 |
内装の質感 | シンプルで実用的 | 本革・アンビエント・BOSEなど高級 |
静粛性・快適性 | 良好 | 非常に高い |
走行安定性 | 取り回しが良い | 高速安定性に優れる |
荷室・後席の広さ | 比較的広い | ややコンパクト |
おすすめユーザー層 | 若年層・ファミリー層 | 上質志向の大人・長距離ユーザー |
価格面ではヴェゼルが300万円前後、ZR-Vが上級グレードでは400万円を超えることもあるため、予算に応じた選び方が必要になります。
ただし、同じe:HEV(ハイブリッド)モデルで比較した場合、ZR-Vのほうが静粛性と加速性能の点で優れており、高速走行時のストレスが少ないという意見も多く見られます。
まとめると、価格を抑えてもホンダ品質を手に入れたい人にはヴェゼル、質感と快適性を重視したい人にはZR-Vが向いているという構図です。用途が明確であればあるほど、どちらを「買い」とするかが明確になるでしょう。
受注状況と納車までの期間目安

ZR-Vの受注状況は、発売から1年以上が経過した現在でも安定しています。ただし、人気グレードである「e:HEV Z」や特別仕様車「ブラックスタイル」に関しては、地域やディーラーによって納期にばらつきがあるのが現状です。
とくに大都市圏では注文が集中しやすく、納車までに2〜3カ月、場合によっては4カ月以上かかるケースも報告されています。
これに対し、ガソリンモデルや「X」グレードなどは比較的スムーズに納車される傾向があります。在庫車や登録済未使用車として流通することもあるため、納期を重視する場合はディーラーに事前相談するのが得策です。
注意しておきたいのは、「ZR-V 受注停止」といった情報が一部ネット上に出回っている点です。
これは一時的な部品供給の問題や需要の集中による調整を指しており、正式な販売停止ではありません。実際には生産体制は継続しており、むしろ2024年にはマイナーチェンジを伴う価格改定が行われ、さらなる需要が見込まれています。
納車までの期間は、注文時のオプション装備の有無やボディカラーによっても変わってきます。
とくに人気色である「プラチナホワイト・パール」や「クリスタルブラック・パール」は生産スケジュールが混み合いやすいため、早期納車を希望する場合は柔軟なグレード・カラー選択がポイントになるでしょう。
現在ZR-Vを検討中の方は、必ず複数のディーラーに問い合わせて見積もりや納期の目安を比較することをおすすめします。それにより、納得のいくタイミングでの購入計画が立てやすくなります。
「売れない」と言われる理由の真相
ZR-Vが「売れない」と検索される理由には、いくつかの背景が絡んでいます。
まず、多くの人が抱いているイメージとして「ホンダのSUV=ヴェゼル」が定着している点が大きいです。そのため、ZR-Vは「新しいけれど、どう違うの?」という認知度の壁に直面しています。
ヴェゼルのようなコンパクトさも、RAV4のようなアウトドア志向もないZR-Vの立ち位置は、一般層にとってやや分かりづらいのです。
さらに、価格の問題も無視できません。ZR-Vはエントリーモデルでも約320万円から、ハイブリッドの上級グレードとなると400万円を超える価格帯になります。この価格は、競合他車と比較しても高めに設定されており、装備や品質を知らずにカタログだけを見た人にとっては割高に映ってしまうのです。
加えて、販売戦略の影響もあります。ZR-Vはホンダの中でプレミアム志向の位置づけで、積極的なテレビCMなどは展開されていません。そのため、情報が限られており「見かけない=売れていない」と誤解されがちです。
しかし、実際には月間2,000台前後の販売を維持しており、同セグメント内では安定した数字を記録しています。
つまり、「売れない」と言われる原因は、実際の販売データというよりも、情報不足やイメージによる誤解が大きいのです。魅力が伝わりきっていない現状こそが、最大の課題と言えます。
デザイン性や内装は評価されている?

ZR-Vの大きな魅力のひとつは、間違いなくそのデザインと内装品質にあります。
エクステリアは直線的でありながらも、なだらかな曲線を組み合わせた都会的なフォルムが特徴です。特にリアに向かって絞られるルーフラインはクーペのような美しさを演出し、他のSUVと比べても洗練された印象を与えています。
一方、フロントマスクについては「個性的」「賛否が分かれる」との声もありますが、これは見方を変えればブランドアイデンティティの強さとも言えます。万人受けする顔ではないかもしれませんが、一部のユーザーには「一目惚れした」と語られるほど魅力的に映るのです。
内装に目を向けると、ZR-Vの完成度は非常に高いレベルにあります。
特に「Z」グレードになると、本革シートやBOSEプレミアムサウンド、アンビエントライトなどが標準装備されており、価格以上の満足感を得られるという声も少なくありません。素材感やスイッチ類の操作感も上質で、輸入車と比べても遜色がないという評価も出ています。
また、ドライバー中心のコクピット設計は操作しやすく、運転中のストレスを感じにくいという点もポイント。加えて、静粛性が高く、走行中に会話がしやすいという意見も多く見受けられます。
これらの点から、ZR-Vは「見た目の良さ」と「使い心地の良さ」を高次元で両立させたモデルであることがわかります。
価格が高いと感じる人へのアドバイス
ZR-Vは多くの人が「高い」と感じる価格帯に位置しています。実際、スタート価格が約320万円、上級グレードでは400万円を超えるため、価格面だけを見れば二の足を踏む人がいるのも当然でしょう。しかし、その数字だけで判断するのは、少しもったいない考え方かもしれません。
まず注目すべきは、ZR-Vが提供する「全体価値」です。たとえば、安全装備として全車にホンダセンシングを標準装備しており、アダプティブクルーズコントロールや衝突軽減ブレーキなど、他車ではオプションとなる機能があらかじめ含まれています。
これだけでも、実質的なコストパフォーマンスは決して悪くありません。
また、内装の質感は同価格帯のSUVと比べて頭ひとつ抜けており、本革やソフトパッドの使用範囲、音響設備まで含めると、まさに“ワンランク上の車内空間”を提供しています。そのため、単純な価格比較ではなく「その車がどれだけ満足感を与えてくれるか」という視点で判断することが重要です。
もし価格に不安がある場合は、登録済未使用車やキャンペーン時期を狙うのも一つの手です。また、ディーラー間で見積もりを比較したり、下取り価格を事前に調べて交渉に活かすことで、実質的な支払額を大きく抑えることも可能です。
価格に見合った価値があるかを冷静に見極めた上で、自分のライフスタイルに合っているかを判断することが、後悔しない購入につながります。
他SUVと比べた魅力と課題

ZR-Vは、ホンダが送り出す新世代のミドルサイズSUVとして、RAV4やCX-5、エクストレイルといった強力な競合と戦っています。そんな中でZR-Vが持つ「魅力」は、主に内装の上質さと走行時の静粛性、そしてハイブリッドモデルの優れた燃費性能にあります。
とくに「e:HEV Z」グレードはそのすべてを高水準で兼ね備えており、都市部を中心とした感度の高いユーザー層に評価されています。
一方で、課題がないわけではありません。
まず大きな点として指摘されるのが、価格の高さと装備のバランスです。確かに装備は充実していますが、競合他車が多彩なグレード構成や価格帯を用意しているのに比べると、ZR-Vは「少し背伸びが必要な車」と映ることもあります。
さらに、荷室の広さや後部座席の高さに対しては「使い勝手がイマイチ」との声も一部見られます。
それでも、ZR-Vの最大の強みは「所有する満足感」にあります。
日常的な移動だけでなく、休日のドライブや遠出でも快適さを保てる点は、他SUVと比較しても評価すべきポイントです。また、走行性能に関しては、シビック譲りのプラットフォームを採用しており、コーナリング時の安定性や足回りの質感が際立っています。
選ぶ価値があるかどうかは、用途や価値観によって異なります。価格以上の満足を求めるならZR-V、実用性やコスト重視なら他車という分岐点に立って、自分の“理想のSUV像”にもっとも近いかどうかを考えることが、後悔しない選択のカギとなるでしょう。
まとめ:ZR-Vの販売台数について

・ZR-Vは2023年4月に発売され、初年度に約7万台を販売
・月間販売台数は約2,000台前後で安定推移
・主力モデルはハイブリッドの「e:HEV Z」グレード
・ヴェゼルやRAV4、CX-5など競合と比べ販売台数は中位水準
・ヴェゼルは月3,000〜4,000台でZR-Vより多い
・RAV4は年間10万台以上を記録しておりトップクラス
・CX-5は年間約3万台でZR-Vと近いポジション
・販売数は爆発的ではないが一定の支持を得ている
・高価格帯のため大衆層よりもプレミア志向向け
・e:HEVモデルは燃費・静粛性ともに評価が高い
・購買層は都市部在住の30〜50代が中心
・デザインや内装の質感の高さが選ばれる要因
・特別仕様車「ブラックスタイル」は人気で納期が長め
・一部で「売れない」と言われるのは認知度や価格による誤解
・購入時は複数ディーラーを比較して納期・価格を確認すべき