アコードの歴代人気モデルを全比較！買うなら何世代目がおすすめ？

ホンダ アコードは、1976年に初代モデルが登場して以来、長きにわたり多くのファンを魅了してきた名車です。

本記事ではアコードの歴代人気モデルを徹底解説します。まずはアコードの初代の特徴と誕生背景を押さえ、時代の要請に応じた設計思想をひも解きます。続いて、3代目のアコードがデザイン面で注目された理由や、高級感が増した5代目の変化など、各世代が放った個性を掘り下げます。

中古車購入に迷っている方には、アコードの中古車はどの世代が買いか？をテーマに、価格帯や装備のバランスから見た“狙い目”世代を解説。

比較対象としてよく挙げられるトルネオや他車との違いにも触れ、アコードの立ち位置を明確にします。そして忘れてはならないのが、個性派モデルであるアコードツアラーやクーペの位置付けとはという視点。これらを通じて、アコードが持つ多面的な魅力を深掘りします。

アコード歴代の人気モデルを徹底解説

・アコードの初代の特徴と誕生背景
・3代目アコードがデザイン面で注目された理由
・高級感が増した5代目の変化
・6代目で採用されたユーロRの魅力
・ハイブリッドモデルの歴代変遷をチェック
・歴代アコードで人気のグレードはどれ？

アコードの初代の特徴と誕生背景

ホンダ アコード初代モデルは1976年に登場しました。シビックの兄貴分として位置付けられ、ホンダが四輪車市場に本格的に乗り出すうえで非常に重要な役割を担った車です。

誕生当時はオイルショック後の時代背景もあり、燃費性能の良さとコンパクトな車体設計が世界的に求められていました。アコードはこのニーズを見事に捉え、当初は3ドアハッチバックとして登場し、その後すぐに4ドアセダンも追加されました。

特に注目すべきは、FF（前輪駆動）レイアウトと洗練された内外装です。

当時としては画期的だったデジタル時計や冷暖房装置、さらにはチルトステアリングの採用など、快適装備にも力を入れており、単なる経済性重視の車とは一線を画していました。

また、日本国内のみならずアメリカ市場への輸出も開始し、初年度からグローバルな成功を収めた点も初代アコードの特徴といえるでしょう。

こうした背景から、アコードは単なる小型車にとどまらず、「新しい価値と主張のあるクルマ」としての地位を築いていきます。その後のアコードシリーズに通じる「機能と品格の両立」という方向性が、この初代モデルで明確に打ち出されたことは、ホンダの企業姿勢を象徴するものでもあります。

3代目アコードがデザイン面で注目された理由

1985年に登場した3代目アコード（CA型）は、デザイン面で大きな話題を集めました。

最大の特徴は「4ドアプレリュード」とも称されたその外観です。これは、当時ホンダがスポーティなブランドイメージを構築する中で、若年層に向けた戦略的なデザインを前面に打ち出した結果でもありました。

具体的には、ロー＆ワイドなボディプロポーション、シャープなキャラクターライン、リトラクタブルヘッドライトの採用など、走りの良さを視覚的に表現する要素が多数盛り込まれていました。

また、世界で初めて量産車に4輪ダブルウィッシュボーンサスペンションを採用したことで、見た目だけでなく走行性能も劇的に向上しました。

このサスペンション形式は本来スポーツカーに採用されるものであり、3代目アコードが目指した「走る楽しさ」との融合がデザインにもしっかりと反映されていたのです。

さらに、内装も洗練されており、水平基調のインパネ設計や操作性を重視したスイッチ類の配置など、視覚と機能のバランスがとれた空間が実現されました。これにより、3代目アコードは単なるファミリーセダンではなく、ドライバーズカーとしての新しい価値を提供したのです。

視覚的魅力と走行性能の両立というテーマは、アコードのその後の世代にも受け継がれる重要な要素となりました。

高級感が増した5代目の変化

1993年に登場した5代目アコードは、過去モデルと比べて明確に「高級志向」へとシフトした点が注目されました。

従来の5ナンバーサイズから3ナンバーサイズへと拡大され、ボディ全幅は1,760mmに達し、全体的に堂々としたスタイルに仕上がっています。これにより、国内外の高級セダン市場での存在感を一層高めることに成功しました。

外観は曲線を多用し、空力性能とデザインの美しさを兼ね備えたスタイリングが特徴です。

また、内装に関しても大幅な進化を遂げており、質感の高い素材の使用や静粛性の向上が図られ、乗る人に上質な印象を与える設計がなされています。これらのポイントは、従来の「実用性重視のセダン」から「ライフスタイルを彩る上質車」への変化を象徴しています。

そして、VTECエンジンの本格採用も5代目アコードの大きな特徴です。

これにより燃費とパワーの両立が可能となり、性能面でも満足度が向上。安全性でも、衝突安全ボディG-CONの先駆けとなる構造が導入され、家族を乗せるクルマとしても信頼を集めました。

つまり、5代目アコードは「高級感」「走行性能」「安全性」の3拍子を揃えた完成度の高いモデルだったといえるでしょう。

6代目で採用されたユーロRの魅力

6代目アコードの大きなトピックとして外せないのが、2000年のマイナーチェンジで登場した「ユーロR」の存在です。

このモデルは、ホンダが当時展開していた「Type R」ブランドの技術を惜しみなく投入し、一般向けセダンにスポーツ性能を融合させた希少な存在として注目されました。ユーロRは、220馬力を発揮するH22A型DOHC VTECエンジンを搭載しており、リニアで刺激的な加速感を提供してくれます。

5速マニュアルトランスミッションとの組み合わせにより、ドライバーが操る楽しさを存分に味わえる点が最大の魅力です。

加えて、強化されたサスペンションや専用チューンのボディ剛性強化も施されており、走行安定性やハンドリング性能においても、まさに「走りのために生まれたアコード」といえる仕上がりとなっています。

内装にも専用装備が施されており、赤いステッチの施されたスポーツシートやメーター類、アルミペダルなどが採用され、視覚的にも走りへのこだわりを感じられる演出がなされていました。

ユーロRは「実用性とスポーツ性の両立」を掲げ、通勤からワインディング走行まで、幅広い用途に対応できるセダンとして確固たる評価を受けたモデルです。

そのため、ユーロRは今なお中古車市場で人気が高く、希少価値も含めて「ホンダが生んだ名車の一つ」として語り継がれています。走ることを楽しみたい大人のためのセダンとして、その存在意義は色あせていません。

ハイブリッドモデルの歴代変遷をチェック

ホンダ アコードのハイブリッドモデルは、環境性能と走行性能の両立を目指す中で登場しました。

初めてハイブリッド仕様が投入されたのは、9代目アコード（2013年〜2018年）です。このモデルから「Sport Hybrid i-MMD（後のe:HEV）」というホンダ独自のハイブリッドシステムが搭載され、モーターを主体とした走行によって高い燃費性能と滑らかな加速性能を実現しました。

9代目アコードは、日本国内においてハイブリッド専用車として展開されたため、ガソリン仕様は販売されておらず、ホンダの次世代パワートレイン戦略を象徴するモデルとなりました。

また、走行モードの自動切り替えによって都市部から高速道路まで幅広いシーンに適応し、ドライバーにストレスの少ない運転体験を提供しています。

その後、10代目ではより洗練されたハイブリッド技術が継承され、快適性や静粛性が一層向上。インテリアでは大型ディスプレイや先進的な操作パネルが導入され、ハイブリッドカーの利便性と上質さを両立するパッケージに進化しました。

そして、2024年に登場した11代目アコードでは、「Honda SENSING 360」との組み合わせにより、安全・快適な移動を支える最先端のハイブリッド車へと深化しています。

走りの質、燃費性能、室内空間といった各要素がバランスよく調整され、まさに「成熟したハイブリッドセダン」と言えるでしょう。こうした流れを振り返ることで、アコードが時代に合わせてどのように進化してきたかが明確になります。

歴代アコードで人気のグレードはどれ？

アコードは世代ごとに様々なグレードが展開されてきましたが、その中でも特に高い人気を誇ったグレードはいくつか存在します。

まず、初期モデルでは装備が充実した「EX-L」や「VTL」などが注目を集めました。例えば5代目アコードの「2.2VTL」は、VTECエンジン搭載に加えて高級感のある内装を備えており、一般ユーザーだけでなくクルマ好きからも評価されました。

一方、走行性能にこだわるユーザーには「ユーロR」が圧倒的な支持を受けました。

6代目以降に展開されたこのグレードは、スポーツモデルとしてH22Aエンジンや強化された足回り、専用デザインのインテリアを搭載。ファミリーカーとしてのアコードとは一線を画し、運転の楽しさを求める層に強くアピールしました。

近年では、ハイブリッド専用の「LX」や「EX」なども人気があります。

特に10代目では、上位グレードの「EX」が全方位的な安全装備と快適機能を標準装備しており、価格以上の価値を感じさせる内容でした。グレードの選択肢が広いため、用途や嗜好に合わせて選べるという点も、アコードが長年人気を保ち続ける理由の一つといえます。

モデルチェンジごとに装備や設計思想が変わるなかで、特定のグレードがユーザーから根強い支持を受け続けることは、ブランドとしての信頼性を高める要因ともなります。

アコードを選ぶなら、単なる価格比較だけではなく、歴代の人気グレードの特徴にも注目すると満足度の高い選択ができるでしょう。

アコードの歴代人気と中古購入のポイント

・カタログで見るホンダ アコードの系譜
・型式一覧から見るモデルごとの違い
・アコードの中古車はどの世代が買いか？
・よく比較されるトルネオや他車との違い
・アコードツアラーやクーペの位置付けとは

カタログで見るホンダ アコードの系譜

ホンダ アコードは、その歴史の中で実に多彩なバリエーションを展開してきました。

カタログを見ていくと、時代ごとのニーズやデザイン傾向、装備の進化が一目でわかります。初代モデルの時点では、エンジンや内装などはシンプルでしたが、快適装備や広めの室内空間をセールスポイントに打ち出していました。

時代が進むにつれて、アコードは「高機能・高品質セダン」としての道を歩みます。カタログには、グレードごとの細かな違いに加え、専用装備や内外装のバリエーションなども明確に記載されており、ユーザーが目的に応じて車両を選びやすい構成となっています。

特に90年代以降は、安全装備や快適機能が拡充され、家族向けセダンとしての地位が確立されていきました。

また、2000年代以降には欧州指向のデザインやスポーツモデルの導入により、アコードはグローバルで通用するモデルへと進化。カタログの中でも「ユーロR」や「アコードワゴン」といった派生モデルは、異なるニーズに応えるための戦略的な選択肢として紹介されています。

近年のハイブリッドモデルでは、環境性能や先進安全技術を強調した記述が目立ちます。

特に11代目のカタログでは、燃費性能だけでなく「Honda CONNECT」などのIT機能にも注力しており、現代的なセダン像が描かれています。こうしたカタログの記述を丁寧に読み解くことで、ホンダがアコードに込めた思想や、世代ごとの進化の意図を感じ取ることができます。

型式一覧から見るモデルごとの違い

アコードの型式一覧を追っていくと、各世代ごとの設計思想や市場戦略の変化を如実に読み取ることができます。

例えば、初代モデルは「SJ型」としてスタートし、その後「AC」「CA」「CB」などの型式を経て、時代に応じた進化を遂げてきました。これらの型式には、それぞれの世代特有の技術革新やユーザーニーズが反映されており、カタログスペック以上の意味を持ちます。

3代目の「CA型」は、世界初の4輪ダブルウィッシュボーン・サスペンションを搭載したことでも知られています。

また5代目の「CD型」では、3ナンバーサイズに拡大し、ボディ剛性や居住性を重視する方向へと舵を切りました。これにより、アコードは単なるミドルサイズセダンから、高級感を備えた上質車へと変貌を遂げたのです。

6代目の「CF型」では、地域ごとに異なる設計思想を反映した「ワールドプラットフォーム」が導入されました。日本では5ナンバーサイズを維持したまま、欧州や北米ではそれぞれ独自の進化を遂げることで、グローバル対応車種としての立ち位置を明確にします。

最新の11代目アコードにおいても、型式「RT6型」が採用されており、ハイブリッド専用設計をベースとしたプラットフォームが用いられています。

型式の変遷をたどることは、単なる記号の違いではなく、ホンダがどのようにアコードを進化させてきたかを理解する上で非常に重要な手がかりとなります。特に中古車選びやモデル比較の際には、この型式の理解が大きな助けになるでしょう。

アコードの中古車はどの世代が買いか？

アコードの中古車市場では、各世代によって価格帯、装備、走行性能に大きな違いが見られます。どの世代を選ぶべきかは、使用目的や予算、好みによっても変わりますが、ここではコストパフォーマンスと満足度のバランスが取れたモデルに注目します。

まず、5代目（1993〜1997年）は、VTECエンジンの搭載とともに、走行性能と高級感を両立した点で評価が高い世代です。特に「2.2VTL」などの上級グレードは、今見てもインテリアの質感が良好で、走りも軽快です。

また、当時としては珍しく、逆輸入モデルであるアコードワゴンも展開されており、ユニークな選択肢として根強い人気があります。

世代	特徴	おすすめポイント
5代目（1993〜1997年）	VTEC搭載、高級感と走行性能を両立、上級グレード『2.2VTL』が人気	走りとインテリア質感重視の方に最適
6代目（1997〜2002年）	5ナンバーサイズで室内広く、装備も充実、スポーツ志向『ユーロR』が高評価	手頃な価格と実用性重視、スポーティな走りも楽しめる
9代目（2013〜2018年）	ハイブリッド専用車、静粛性と燃費性能が優れ、Honda SENSING搭載も一部あり	燃費・静粛性・安全性重視の家族向けに最適

一方、6代目（1997〜2002年）は5ナンバー枠に収まりながらも、室内空間や装備が充実した実用性の高いモデルです。特にスポーツ志向の「ユーロR」は中古市場でも高い評価を受けており、走りを楽しみたい方には理想的な選択といえるでしょう。

さらに、9代目（2013〜2018年）は、ハイブリッド専用車としての性能とデザインが成熟しており、静粛性と燃費性能を重視する方におすすめです。この世代になると先進安全装備「Honda SENSING」も一部搭載され、家族用途にも安心して選べます。

価格面では、6代目・7代目あたりが最も手ごろで、それでいて耐久性も高いことから、初めてアコードを購入する人にとって適していると言えるでしょう。

中古車としての「買い世代」は一概には決められませんが、年式や走行距離、整備履歴といった個別の条件をよく見極めることが大切です。

よく比較されるトルネオや他車との違い

アコードとよく比較される車種の一つが、同じホンダから登場した「トルネオ」です。

1997年に登場したトルネオは、6代目アコードとプラットフォームを共有するいわば兄弟車でありながら、明確な違いがあります。デザインや装備構成に独自性を持たせることで、異なる層にアプローチする戦略が取られました。

トルネオはスポーティでシャープな外観が特徴で、どちらかといえば若年層や走りを重視するドライバーに向けた設計がされています。内装もアコードよりもややタイトな印象を受けることがありますが、その分「操る楽しさ」にフォーカスが当たっています。

とくに「ユーロR」グレードはアコードにもありますが、トルネオの方がデザイン的な主張が強く、よりスポーツ志向を感じさせる存在です。

一方、日産の「プリメーラワゴン」や「グロリア」、トヨタの「プログレ」といった競合車種も、アコードと比較されることが多いです。これらは各メーカーのフラッグシップ級セダンとして、上質な乗り心地や高級感を重視したモデルであり、アコードの実用性やバランス重視の設計とは一線を画しています。

つまり、アコードはトルネオよりも万人受けするファミリーカー寄りの味付けであり、他社セダンと比べても維持費や燃費、走行性能のトータルバランスに優れた実用車としての強みがあります。

車選びにおいては、スタイリングや走行性の好み、さらにはパーツの流通性や整備性も比較ポイントとして押さえておくと失敗しにくくなるでしょう。

アコードツアラーやクーペの位置付けとは

ホンダのアコードは、基本的にセダンボディが主流となっていますが、その派生モデルとして「アコードツアラー」や「アコードクーペ」が存在します。これらはセダンとは一味違う価値を持ち、それぞれ独自のポジションでファンを獲得してきました。

まずアコードツアラーは、5代目以降に登場したステーションワゴンモデルで、広大なラゲッジスペースと実用的な荷室設計が魅力です。特にファミリー層やアウトドア志向のユーザーには、セダンよりも積載性や使い勝手で優位に立ちます。

また、欧州市場を意識したデザインもポイントで、6代目・7代目においては「ツアラー」という名称で日本国内でも販売されました。実際、そのスタイリングはセダンよりも伸びやかで、都会的な印象を与える要素が多く見られます。

一方、アコードクーペはスポーツ性を前面に押し出した2ドアモデルで、主に北米市場向けに開発されたことから、日本では逆輸入車として扱われるケースがほとんどです。そのため、国産の2ドアクーペとは異なる存在感があり、サイズ感や装備も北米仕様ならではの重厚さを備えています。

両モデルともセダンと同じプラットフォームを用いているため、走行性能や安全性の面では大きな違いはありません。しかし、そのデザインや用途によって「アコードらしさ」の表現が異なるのが面白い点です。

アコードツアラーは実用性重視、クーペはスタイル重視という方向性の中で、アコードの多様性と柔軟な設計思想を象徴する存在といえるでしょう。中古市場でも希少性が高いため、個性を重視する方には非常に魅力的な選択肢です。

まとめ：アコードの歴代人気モデルについて

・初代アコードは1976年に登場し、FF駆動や快適装備が評価された
・初代からグローバル展開を意識し、輸出実績も好調だった
・3代目アコードはロー＆ワイドなデザインとリトラクタブルライトが話題に
・3代目は4輪ダブルウィッシュボーン採用で走行性能も向上
・5代目はボディを3ナンバー化し、高級志向を強めたモデル
・VTECエンジンの本格導入で5代目以降は動力性能が飛躍的に向上
・6代目にはスポーティな「ユーロR」グレードが登場し人気を博した
・ユーロRは220馬力の高出力エンジンと5速MTが魅力だった
・9代目アコードからハイブリッド専用車となり環境性能を強化
・11代目ではHonda SENSING 360を搭載し安全性を大幅に向上
・歴代人気グレードにはEX、VTL、ユーロRなどがある
・アコードのカタログからは時代ごとの技術やデザイン進化
・型式一覧を追うことで世代ごとの特徴や構造変化を理解できる
・中古車では5～7代目が価格と性能のバランスで人気が高い
・アコードツアラーやクーペは実用性・スタイル重視

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