フリードは使い勝手の良さとコンパクトなサイズ感で人気を集めているファミリーミニバンですが、アウトドアや車中泊を楽しむ人にとって特に注目されているのが「フルフラット」機能です。
そこで気になるのが、「フリードフルフラットのやり方」ではないでしょうか。
この記事では、後部座席をフラットにする具体的な手順と注意点をはじめ、「フルフラットはどこまで可能?モデルごとの違い」や「キャプテンシート・ベンチシートで異なる操作方法」など、ユーザーが知っておくべきポイントを丁寧に解説します。
また、「フリード+とフリードプラスの違いとアレンジ方法」や「クロスターのフルフラット化に必要な設定とは」といった車種別の違いも押さえながら、「6人乗りと7人乗りで異なるアレンジのコツ」などの実用的な情報もご紹介。
あなたのフリードで快適な旅を実現するためのヒントが、ここにすべて詰まっています。
・フリード各モデルでのフルフラットの対応範囲と操作方法
・後部座席をフラットにする具体的な手順
・車中泊向けのシートアレンジや段差解消のコツ
・旧型やグレード別のフルフラット対応可否
フリードフルフラットのやり方とシートアレンジの基本

・フルフラットはどこまで可能?モデルごとの違い
・後部座席をフラットにする手順と注意点
・フリード+とフリードプラスの違いとアレンジ方法
・キャプテンシート・ベンチシートで異なる操作方法
・クロスターのフルフラット化に必要な設定とは
・6人乗りと7人乗りで異なるアレンジのコツ
フルフラットはどこまで可能?モデルごとの違い
ホンダ・フリードにはさまざまなモデルがありますが、すべてのグレードで完全なフルフラットが実現できるわけではありません。
まず知っておくべきは、「フルフラット」とは単に背もたれを倒すことではなく、段差が少なく、就寝や荷物の積載に適した平らな空間を作ることを意味します。フリードには通常モデル、フリードプラス、クロスターなどのバリエーションがあり、それぞれにシート構造の違いがあります。
例えば、フリードプラスでは2列目と3列目を倒すことで、比較的段差の少ないフラット空間を作ることが可能です。一方で、スタンダードなフリードでは座面の高さやシート構造の関係から、やや段差が生じやすい傾向があります。
特に7人乗りモデルでは、3列目シートが跳ね上げ収納式のため、完全なフラット空間を作るのが難しくなります。
このように、フルフラットの可否はモデルやシートタイプによって大きく左右されるため、車中泊や荷物運搬などの利用目的に応じて、適したモデルを選ぶことが大切です。購入前には展示車で実際にシートアレンジを確認してみると、後悔のない選択につながります。
後部座席をフラットにする手順と注意点

後部座席をフラットにするためには、まずシートの構造と動かし方を理解しておく必要があります。フリードの2列目と3列目は、シートアレンジの自由度が高く、用途に応じてさまざまな組み合わせが可能です。
例えば、2列目がキャプテンシートであれば個別に倒せる利便性がありますし、ベンチシートであれば一括して倒す操作になります。手順としては、まずヘッドレストを取り外す、または下げた状態にし、次に背もたれを前方に倒します。
3列目については、跳ね上げ式であるため、左右に跳ね上げて収納する必要があります。このとき注意すべきなのが、シートを倒す際に荷物やシートベルトが挟まっていないかどうか、周囲のスペースが確保されているかどうかという点です。
ホンダ・フリードの後部座席をフラットにするための手順とポイント
項目 | 内容 |
---|---|
対象シート | 2列目(キャプテン or ベンチ)・3列目(跳ね上げ式) |
2列目の倒し方 | ヘッドレストを下げる or 外す → 背もたれを前方に倒す |
3列目の収納方法 | 背もたれを倒す → 座面ごと左右に跳ね上げて固定 |
フルフラットの課題 | 床面に段差が残ることがあり、完全な平面にはなりにくい |
段差の対処方法 | マット、クッション、車中泊キットなどで段差を埋める |
操作時の注意点 | ・荷物・シートベルトの挟み込み注意 ・周囲スペースの確保 |
モデル差異 | モデルや年式によって操作方法や段差の出方が異なる |
補助アイテム活用例 | ・折りたたみマット ・車中泊用ウレタンボード ・段差埋めクッション |
さらに、フルフラットを目的とするならば、シート下の段差をマットや車中泊キットなどで埋める工夫も必要となる場合があります。前述の通り、モデルによって段差の出方も異なるため、手順通りに倒しても完全なフラット空間にはならないこともあります。
こうした構造的な限界も理解しつつ、無理のない操作と補助アイテムの活用が快適なシートアレンジのポイントです。
フリード+とフリードプラスの違いとアレンジ方法
フリード+(プラス)と通常のフリードでは、同じ車名を冠していてもシート構成と荷室設計に明確な違いがあります。
特に注目したいのはラゲッジスペースとフルフラット時の使い勝手です。フリードプラスは、元々車中泊やアウトドアユースを想定した設計となっており、3列目シートが存在せず、2列シート構成となっています。
これにより、2列目を前方にスライドまたは倒すだけで、すぐに大きなラゲッジスペースを確保できるのが特徴です。
一方、通常のフリードは3列目シートが標準装備されているため、シート収納のための操作が増えるほか、跳ね上げ後の左右のスペースが荷室を狭める要因にもなります。
フリード+(プラス)と通常のフリードのシート構成・荷室構造の違い
項目 | フリードプラス(FREED+) | 通常のフリード(3列シート) |
---|---|---|
シート構成 | 2列シート(5人乗り) | 3列シート(6人または7人乗り) |
3列目シートの有無 | なし | 標準装備(跳ね上げ式) |
ラゲッジスペースの広さ | 3列目がないため非常に広い | 3列目跳ね上げ後も左右の張り出しがありやや狭い |
フルフラットへのしやすさ | 2列目を倒すだけでスムーズにフルフラットが可能 | 2列目+3列目の操作が必要で、段差ができやすい |
車中泊・仮眠の適性 | 高い(おやすみモードなど専用設計あり) | 中程度(段差処理や荷物移動が必要) |
荷室の使い勝手 | 段差少なめで平坦、収納の自由度が高い | 跳ね上げ式3列目の制約あり、荷物の積み下ろしに工夫要 |
想定ユーザー | アウトドア派・車中泊利用・荷物重視ユーザー向け | 家族利用・乗員人数重視・送迎や旅行が多い方に最適 |
このような構造の違いから、フルフラットを求めるのであればフリードプラスに軍配が上がります。また、フリードプラスでは「おやすみモード」などの快適性を考慮したシートアレンジも可能で、車中泊や長距離ドライブでの仮眠にも向いています。
収納重視か乗員重視かによって選択肢が変わるため、自分の使い方に合わせてモデルを選ぶことが失敗しないコツです。
キャプテンシート・ベンチシートで異なる操作方法

フリードの2列目シートには、キャプテンシートとベンチシートの2種類があり、それぞれに応じた操作方法と特徴があります。
まずキャプテンシートは左右独立しているため、1席ずつ個別にスライドやリクライニングが可能です。これにより、細かな調整がしやすく、乗員一人ひとりが快適なポジションを確保できます。
また、通路スペースが中央に確保されていることで、3列目へのアクセスもスムーズです。一方、ベンチシートは一体型であるため、背もたれの倒し方やスライド操作も一括となり、操作は簡単ですが自由度はやや制限されます。
フリードの2列目シート(キャプテンシート vs ベンチシート)比較表
項目 | キャプテンシート | ベンチシート |
---|---|---|
シート構造 | 左右独立2席 | 一体型3人掛け |
スライド/リクライニング操作 | 個別に調整可能 | 全体で一括操作 |
3列目へのアクセス | 中央通路が確保されておりアクセスしやすい | 通路がないため、横からアクセス |
フルフラット性 | 左右で高さ・角度にズレが生じやすい | 均一なフラット面を作りやすい |
操作のしやすさ | 慣れが必要だが細かく調整可能 | シンプルでわかりやすい |
ダブルフォールダウン機構対応 | ○(背もたれ倒し+座面跳ね上げ) | ○(一括でフラット化しやすい) |
快適性/個別性 | 高い(乗員ごとの快適性を確保しやすい) | 中程度(同乗者との位置調整に制限あり) |
おすすめ用途 | 子ども1〜2人のファミリーや送迎利用など | 大人3人利用や車中泊など、フルフラットを重視する方 |
フルフラットを目指す場合、キャプテンシートでは左右で高さや角度にズレが生じやすくなる一方で、ベンチシートは均一な面が作りやすいという利点があります。
どちらのシートでも「ダブルフォールダウン機構」を活用することで、座面を跳ね上げ、背もたれを倒すという流れで大きなフラットスペースを作ることが可能です。
シートの選択は使い方や好みによって分かれるため、試乗や展示車の確認を通じて実際の使い勝手を把握しておくと安心です。
クロスターのフルフラット化に必要な設定とは
ホンダ・フリードのクロスター(CROSSTAR)は、アウトドアやレジャーに特化したデザインと装備が特徴のモデルです。
そのため、フルフラット化を活用して車中泊や荷物の積載を検討する方も多く見受けられます。しかし、すべてのクロスターが完全なフルフラットを実現できるわけではない点に注意が必要です。
まず前提として、クロスターには6人乗りと7人乗りの設定があり、2列目シートがキャプテンシートの場合とベンチシートの場合でアレンジ方法が異なります。
具体的には、2列目と3列目の背もたれを倒すだけでは、段差や隙間が残る構造となっているため、完全に平らなスペースを作るには工夫が求められます。このとき有効なのが、シートクッションを活かしつつ、後席の座面を前方に跳ね上げてから背もたれを倒す「ダブルフォールダウン機構」です。
ホンダ・フリード クロスターのフルフラット性能に関する比較表
項目 | 6人乗り(キャプテンシート) | 7人乗り(ベンチシート) |
---|---|---|
2列目シート構成 | 独立キャプテンシート | 一体型ベンチシート |
シートアレンジの自由度 | 高い(個別にスライド・リクライニング可) | 中程度(一括操作) |
フルフラット化の難易度 | やや難(段差・隙間が出やすい) | 比較的平坦(面のつながりが良い) |
「ダブルフォールダウン機構」対応 | 一部モデルで対応(左右別々に操作) | 対応(全体をまとめて操作) |
推奨オプション・アイテム | 段差解消マット・就寝用エアマット | マット類や荷室延長ボードなどが有効 |
車中泊への適性 | △(工夫と補助アイテムが必要) | ○(段差が少なく安定) |
注意点 | モデルにより機構未搭載の可能性あり | 座面下の収納スペースが制限されることも |
この操作により、比較的平坦な床面を作ることができ、「おやすみモード」と呼ばれる快適なスペースが完成します。なお、モデルによってはこの機構が搭載されていない場合もあるため、購入時には装備内容をよく確認する必要があります。
フルフラットにこだわるのであれば、車中泊キットや段差解消マットの併用も視野に入れると良いでしょう。
6人乗りと7人乗りで異なるアレンジのコツ

フリードには大きく分けて6人乗りと7人乗りの仕様が存在し、フルフラット化の方法や快適性にはそれぞれ異なる特徴があります。
まず6人乗りモデルでは、2列目がキャプテンシート仕様となっており、左右独立してスライドやリクライニングが可能です。この構造により、シートアレンジの自由度が高く、3列目との組み合わせ次第で多彩なレイアウトが実現します。
一方、7人乗りでは2列目がベンチシートとなっており、操作は一括で行える反面、調整の細かさではやや劣る傾向があります。また、7人乗りは3列目の跳ね上げシートが左右に配置されているため、荷室をフラットにしたいときにはこの跳ね上げ操作が欠かせません。
その際、しっかりとロックされているかどうかを確認することが、安全面でも重要なポイントです。
どちらのタイプでも、2列目と3列目を上手に組み合わせることで「ハーフラゲッジモード」や「ロングラゲッジモード」といった用途に応じたシートアレンジが可能です。
もし寝具を敷いて車中泊をする場合には、6人乗りのキャプテンシートの方がマットをうまく設置しやすいという声も多くあります。自分の使い方に合わせて、どの乗車定員タイプが適しているかを見極めることが、快適なアレンジにつながるカギです。
フリードフルフラットのやり方の実践と応用

・車中泊に最適なフルフラットの活用方法
・段差をなくす!快適な就寝スペースの作り方
・車中泊キットの選び方とメリット
・旧型フリードでもフルフラットにできる?
・できない・ならないときの原因と対処法
・シートアレンジで広がる多彩な使い方
車中泊に最適なフルフラットの活用方法
車中泊を快適にするためには、いかに効率よくフルフラットスペースを活用できるかが重要です。
ホンダ・フリードはコンパクトながらもシートアレンジの自由度が高いため、工夫次第で大人2人が横になれるスペースを確保できます。例えば、「おやすみモード」と呼ばれるアレンジでは、2列目・3列目のシートを使って段差の少ない就寝空間を作ることが可能です。
このモードを活かすには、シートの背もたれをフラットになるまで倒すだけでなく、前方に座面を跳ね上げてから収納する「ダブルフォールダウン機構」を正しく使うことが前提となります。こうすることで、段差を抑えた床面が出来上がり、寝袋やマットを敷く準備が整います。
さらに、フリードプラスのように3列目が無いモデルであれば、荷室をフルに使った広大なフラットスペースが生まれ、長尺物やベッドキットの設置にも対応できます。
「ホンダ・フリードの車中泊を快適にするためのポイントと工夫」
項目 | 内容 |
---|---|
対応シート構成 | 6人乗りキャプテンシート / 7人乗りベンチシート / フリードプラス(2列) |
推奨シートアレンジ | ダブルフォールダウン機構+「おやすみモード」で段差の少ないフラット空間を形成 |
フルフラットの広さ | 大人2人が横になれるサイズ(モデルにより段差・長さに差あり) |
必要な手順 | 背もたれ倒し → 座面跳ね上げ → 背もたれ収納の順でフラット化 |
補助アイテム例 | 段差解消マット、寝袋、折りたたみマットレス、クッションなど |
快適性アップの工夫 | サンシェード設置、LEDランタン、USB電源の活用、ウィンドウネットなど |
フリードプラスの利点 | 3列目シートなし、荷室床面が広く長尺収納やベッドキット設置がしやすい |
注意点 | モデルにより段差が残ることも。完全な平面にはマット等で補完が必要 |
車中泊を快適にするポイントは、スペースの確保だけでなく、空調や遮光、収納の工夫にもあります。
窓にサンシェードを取り付けたり、LEDランタンを活用したりすれば、まるで小さなホテルのような快適空間に変身させることも可能です。
フリードのフルフラットは、ただ倒すだけではもったいない。その性能を最大限に活かすためには、シート構造を理解し、シーンに合わせた活用法を工夫することが求められます。
段差をなくす!快適な就寝スペースの作り方

フリードのシートを倒してフルフラット化したときに、多くの人が気になるのが「段差」です。
特に2列目と3列目の接続部や、シート下部と荷室との間にできる段差は、横になったときの寝心地に大きな影響を与えます。これを解消するためには、いくつかの工夫が効果的です。まず基本となるのが、段差解消用のマットを準備すること。
ホームセンターやカー用品店で市販されている専用マットのほか、キャンプ用のエアマットを代用する方法もあります。
また、フリードプラスのように2列目以降の床が比較的平坦なモデルであれば、市販のベッドキットを活用することで、より安定した睡眠環境を確保できます。
ホンダ・フリードのフルフラット化における「段差問題とその対策」
項目 | 内容 |
---|---|
段差が出やすい箇所 | ・2列目と3列目の接続部 ・シート下部と荷室の間 ・座面と背もたれの段差 |
主な影響 | ・寝転んだ際の体の違和感や痛み ・マットや寝具の安定性低下 |
解消に有効なアイテム | ・段差解消マット(車中泊用/ホームセンター品) ・キャンプ用エアマット ・毛布/タオル類 |
有効なシート操作手順 | ・座面を跳ね上げ→背もたれを前倒し(ダブルフォールダウン) ・おやすみモード活用 |
フリードプラスの利点 | ・床がよりフラットな構造 ・市販ベッドキット使用可能 ・段差が少なく快適 |
追加の工夫 | ・タオル・クッションを挟む ・滑り止めマット使用 ・厚手マットで全体をカバー |
快適性への影響 | ・段差対策が就寝の質を左右する ・腰痛防止や安定感に直結 |
さらに効果的なのが、シートアレンジの段階で「座面を跳ね上げてから背もたれを倒す」など、シートの構造に合わせた折りたたみ操作を正確に行うことです。段差の出やすい部分に関しては、厚めのタオルやブランケットを挟むだけでも改善されることがあります。
就寝時の快適性は、単にスペースの広さだけでなく、こうした細かな段差処理に左右されます。
つまり、段差をなくす工夫こそが、車中泊の質を左右するカギとなるのです。安全性を確保しながら快眠できるスペースを作るためにも、こうしたひと手間を惜しまないことが大切です。
車中泊キットの選び方とメリット
車中泊を快適に楽しむためには、適切な車中泊キットの選定が欠かせません。とくにフリードのようなコンパクトミニバンでは、限られた車内空間を最大限に活かすための工夫が必要となります。
まず注目したいのは、「ベッドキット」と呼ばれるアイテムです。これは、車内にフラットな寝台を作るための専用キットで、段差や傾斜をカバーしてくれるのが特徴です。多くは車種専用設計となっており、フリード専用の商品も市販されています。
選ぶ際には、収納力や設置のしやすさ、通気性などもポイントです。また、寝具を置くだけでなく、下部に収納スペースを確保できるタイプもあり、荷物を整理整頓しやすい点が大きな利点となります。
さらに、断熱・遮光パネルや網戸、LEDランタンなどのオプションを追加すれば、まるで簡易ホテルのような空間が完成します。多くのユーザーが「市販のエアマットでは寝心地がいまひとつ」と感じるなかで、専用キットは格段に快適さを向上させてくれる存在です。
車中泊をただの“移動中の仮眠”にとどめず、リラックスできる時間に変えたい方には、ぜひ導入をおすすめします。
旧型フリードでもフルフラットにできる?

旧型フリードに乗っている方のなかには、「新型のようにフルフラット化できるのか?」と疑問に感じる人も多いかもしれません。結論からいえば、完全なフラット状態は難しいものの、ある程度平らに近いアレンジは可能です。
初代フリード(2008〜2016年モデル)の場合、2列目と3列目を倒すことで横になれるスペースは確保できますが、シート形状や構造上どうしても段差が生じやすい設計となっています。
そのため、寝心地を向上させたい場合は、マットやクッションを活用して段差を埋める工夫が求められます。また、2列目シートの跳ね上げ機構が新型ほど柔軟ではないため、アレンジの自由度に限界がある点も認識しておくべきでしょう。
それでも、シートをフルに活用し、荷室との間に板やスノコを渡すといったDIY的な手法を取り入れることで、快適な就寝スペースを作ることは可能です。
旧型ゆえにパーツの入手が難しくなる傾向もありますが、中古市場では対応キットやアレンジグッズも出回っているため、工夫次第で“できない”を“できる”に変えられるのが旧型フリードの魅力とも言えるでしょう。
できない・ならないときの原因と対処法
フリードでフルフラットにしようとしてもうまくいかないという声もよく耳にします。その原因は複数あり、特に操作ミスや車種・グレードによる仕様の違いが影響しているケースが多いです。
例えば、2列目シートの座面を跳ね上げずに背もたれだけを倒している場合、期待通りのフラットな状態にはなりません。
これは、正しい操作手順を理解していないことに起因します。また、キャプテンシートとベンチシートでアレンジ方法が異なるため、グレードごとの違いを把握していないと混乱を招く要因となります。
さらに、3列目シートの跳ね上げが不十分だと、後部スペースが狭くなり、マットなどがうまく敷けなくなることもあります。このようなトラブルを避けるには、まず取扱説明書をしっかり確認し、各シートの可動範囲と操作方法を事前に把握しておくことが大切です。
加えて、市販の段差解消クッションや専用ベッドキットを活用すれば、構造的に「ならない」ケースであっても改善可能です。
つまり、「できない」のではなく「工夫が足りない」だけのケースも多いため、一つひとつ原因を分解しながら対処することが、快適なフルフラット化への近道になります。
シートアレンジで広がる多彩な使い方

フリードは、シートアレンジの自由度が高いことが大きな魅力です。
この機能を活かせば、日常使いからレジャー、車中泊まで、用途に応じて最適な車内空間を構築できます。たとえば、2列目と3列目を折りたたんで広いラゲッジスペースを作れば、自転車やキャンプ用品など大型の荷物も楽に積載可能です。
逆に、2列目のみを使用して後部をベッドスペースとして確保するというように、乗車と荷物のバランスを取ったアレンジもできます。
また、小さな子どもがいる家庭では、2列目シートを中央寄せにすることで、チャイルドシートの取り付けとお世話がしやすい配置にすることも可能です。
このように、シートを単に「倒す」「跳ね上げる」だけでなく、その組み合わせ次第で多彩な使い方が広がります。さらに、市販のアイテムや自作パーツを取り入れることで、自分だけのアレンジを楽しむこともできます。
こうして考えると、フリードの魅力は単なるミニバンの枠を超えて、“移動するリビング”としての役割すら果たすことができると言えるでしょう。日々の生活や趣味に合わせて柔軟に変化できる車内は、まさに現代のライフスタイルにぴったりの選択肢です。
まとめ:フリードフルフラットのやり方について

・フリードはシートアレンジによってフルフラットが可能
・シートスライド量が拡大されアレンジの自由度が向上
・1〜3列目のヒップポイント間距離が90mm拡大されている
・ダブルフォールダウン機構でシートをフラットにできる
・2列目キャプテンシートとベンチシートで操作方法が異なる
・シートアレンジには複数のモードが用意されている
・おやすみモードでは大人2人が並んで横になれる空間が確保できる
・ロングラゲッジモードで大きな荷物にも対応可能
・1列目と2列目、または2列目と3列目の組み合わせでアレンジができる
・2名乗車+最大ラゲッジモードは荷物重視のユーザー向け
・フリード+(プラス)はフリードよりも荷室を意識した仕様
・各モードは用途に応じて使い分けが可能
・旧型フリードには一部アレンジモードが未対応な場合がある
・フラットにする際は座面の跳ね上げと背もたれの前倒しが必要
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