オデッセイはファミリー層に人気の高いミニバンでありながら、「乗り心地最悪」との声がネット上にあがっていることをご存じでしょうか?特にRC1型やRC4型では、3列目や後席の快適性に不満を感じる方も多いようです。
一方で、ハイブリッド車の前期と後期、さらにアブソルートEXでは乗り心地に関する改良も行われてきました。では、実際にどれほどの違いがあるのでしょうか?また、ステップワゴンやセレナといったライバル車との比較では、どのような評価が下されているのでしょう。
さらに18インチや19インチ装着時の変化や、乗り心地を改善するためのキット、車高調やエアサス、タイヤ選び、インチダウンの有効性など、具体的な対策も気になるところです。今回は「オデッセイ 乗り 心地」の実態と改善策について、初めての方でもわかりやすく丁寧に解説していきます。
・オデッセイの乗り心地
・型式やグレードによる乗り心地の違い
・タイヤやサスペンションなど改善策
・ライバル車と比較した快適性
オデッセイの乗り心地の評価と実態

・「乗り心地最悪」と言われる理由
・3列目や後席は本当に快適か
・ハイブリッド車の前期・後期の違い
・アブソルートEXの改良点とは
・他車比較:ステップワゴンやセレナとの差
・18インチ・19インチ装着時の変化
「乗り心地最悪」と言われる理由
「オデッセイの乗り心地は最悪」といった意見が一部で見られる背景には、車両の設計とユーザーの期待のギャップが大きく関係しています。
まず、オデッセイはミニバンでありながら低床・低重心の設計を採用しており、走行安定性に優れている反面、路面の凹凸を拾いやすいという傾向があります。これを「硬い」「突き上げ感がある」と感じる人が、乗り心地に不満を持ちやすいのです。
また、RC型以降のモデルではトーションビーム式のリアサスペンションが採用されているため、独立懸架式に比べて上下の揺れや横揺れがダイレクトに伝わる場面もあります。
この構造はスペース効率やコストの面で優れている一方で、静粛性やソフトな乗り味という面では不利になることがあるのです。
さらに、純正装着されているタイヤサイズにも注目すべきです。
例えば18インチや19インチといった大径タイヤを履いている車両では、タイヤの厚み(扁平率)が低いため、サスペンションで吸収しきれない微振動が伝わりやすくなります。見た目のスタイリッシュさを取った代償として、乗り心地が犠牲になっている場合もあるのです。
しかし、これらの指摘がすべてのユーザーに当てはまるわけではありません。走行安定性や操縦性を重視するドライバーにとっては、むしろ高評価の要因ともなり得ます。つまり、「乗り心地最悪」という意見は、使用目的や好みによって大きく印象が変わるということを理解しておくべきでしょう。
3列目や後席は本当に快適か

ミニバンとしてのオデッセイにとって、3列目や後席の快適性は非常に重要な要素です。特に家族での長距離移動や旅行を想定して購入する方にとって、後部座席の居住性は購入判断を大きく左右します。では実際のところ、3列目や後席は快適なのでしょうか。
オデッセイは歴代モデルを通じて、3列シートの使い勝手を改善してきました。
特に5代目RC型では、床が低くフラットであるため、足元空間が広く確保されています。そのため、着座姿勢が自然で、長時間座っていても疲れにくいといった特徴があります。2列目シートに関しては、スライド幅やリクライニング角度も大きく、セダンの後席に匹敵する居住性があると評価されています。
一方で、3列目シートは2列目に比べるとやはり多少の制約があります。例えば、シートの厚みやクッション性がやや劣るため、短距離なら問題ないものの、長距離移動では疲労がたまりやすいと感じる方もいるようです。
また、車体の後方に位置することから、段差や路面の振動を直に受けやすい構造になっています。
加えて、トランクスペースとの兼ね合いもあり、3列目シートを格納した状態で荷室を広く使いたい場合、いちいち座席をたたむ手間が生じます。このあたりの使い勝手はユーザーのライフスタイルに大きく左右されるポイントでしょう。
とはいえ、ファミリーカーとしての総合的なバランスを考えれば、後席の快適性は同クラスのミニバンと比べても高水準です。特に2列目に関しては非常に好評で、「オデッセイ=2列目が快適」という評価も珍しくありません。
ハイブリッド車の前期・後期の違い
オデッセイのハイブリッドモデルには「前期」と「後期」が存在し、それぞれにおいて乗り心地や装備、走行性能に違いがあります。これらの違いを把握することで、自分に合ったモデルを選びやすくなるでしょう。
まず前期型(2016年~2019年頃)は、初期のe:HEVシステムを搭載しており、エンジンとモーターの切り替えタイミングにやや粗さを感じるケースもあります。
具体的には、低速走行時にモーター主体で静かに走っているところからエンジンが作動した瞬間に、若干のショックや音が気になるという声がありました。
一方、後期型(2020年以降)は、この点が大幅に改良されています。
エンジンとモーターの制御がより緻密になり、切り替えが滑らかになっただけでなく、車内の静粛性も向上しました。また、サスペンションのセッティングも見直され、前期よりも柔らかめの味付けになったことから、乗り心地もマイルドになっています。
装備面では、ホンダセンシングの機能が進化し、安全性能が向上しました。
アダプティブクルーズコントロールやレーンキープアシストの精度も改善されており、快適な長距離ドライブが可能です。加えて、内装の質感やインフォテインメントシステムもアップグレードされ、プレミアム感が増した印象です。
このように、ハイブリッド前期と後期には明確な差がありますが、どちらが優れているかは使い方によって変わってきます。価格を重視するなら前期型、静粛性や滑らかな乗り味を求めるなら後期型が適していると言えます。
アブソルートEXの改良点とは

「アブソルートEX」は、オデッセイシリーズの中でも上位グレードに位置づけられるモデルであり、その完成度の高さから多くのユーザーに支持されています。では、このグレードにはどのような改良点があるのでしょうか。
まず、足回りのセッティングが専用チューニングされており、一般グレードよりもスポーティかつしなやかな乗り心地を実現しています。例えば、ステアリング操作に対する応答性が良く、コーナリング中でも車体の安定感が高いという評価が目立ちます。
これにより、高速道路での長距離移動や都市部でのキビキビした走りが可能となっています。
次に、内装の質感や装備面でも特別感があります。
本革シートや高級感のあるパネルデザイン、運転席と助手席のパワーシートなど、乗員の快適性を高める装備が標準搭載されています。さらに、遮音材の強化や静粛性向上のための構造改良も行われており、車内での会話がしやすく、快適な空間が保たれています。
また、アブソルートEXはホンダセンシングを標準装備しており、安全性にも抜かりがありません。事故予防の観点でも非常に優れた選択肢であり、ファミリーユースとしての信頼感も抜群です。
ただし、注意すべき点としては、乗り心地が全体的にやや硬めに感じられることです。
これはスポーティ志向のセッティングの結果であり、ソフトな乗り味を好む人には少々気になるかもしれません。とはいえ、総合的に見れば走行性能と快適性を両立した完成度の高いグレードであり、多くのユーザーにとって満足度の高い選択肢となるでしょう。
他車比較:ステップワゴンやセレナとの差
ホンダ・オデッセイの乗り心地を語る上で、ライバル車であるステップワゴンや日産セレナとの違いは見逃せません。それぞれの車は同じミニバンというジャンルに属していますが、設計思想やサスペンション構造、室内空間の使い方などが異なります。そのため、乗り味にも明確な個性があります。
ステップワゴンは、フラットな床面や直立したシート姿勢が特徴で、車高も比較的高く設定されています。その結果、見晴らしが良く、ゆったりとした室内空間を確保していますが、走行中の揺れを感じやすいという声もあります。
いわゆる「ふわふわした乗り心地」で、ソフトではあるものの、車酔いしやすい人には合わない場合もあるのです。
一方、セレナはCVTとマイルドハイブリッドを搭載し、アクセル操作に対する滑らかな反応が特徴です。路面のギャップをしっかり吸収するサスペンションセッティングが施されており、穏やかな乗り心地を提供しています。
ただ、コーナリング時のロールが大きめで、高速域では安定感に欠ける印象も否めません。
ホンダ・オデッセイとライバル車(ステップワゴン・日産セレナ)との乗り心地の違い
項目 | ホンダ・オデッセイ | ホンダ・ステップワゴン | 日産・セレナ |
---|---|---|---|
設計思想 | 低床・低重心設計(FFベース) | 室内空間重視・背高パッケージ(FF) | 家族向け快適性重視(FF) |
サスペンション | スポーティ寄りのセッティング(やや硬め) | ソフトなセッティング(上下に揺れやすい) | 柔らかめでギャップ吸収に優れる |
乗り心地の特徴 | 安定性が高く、コーナーで姿勢変化が少ない | ふわふわした乗り味でリラックス感はあるが酔いやすい | 穏やかでスムーズだが、ロール感がやや強め |
視界 | 車高が低くやや控えめ | 見晴らしが良く、アイポイントが高め | 中間的な視点、高めの着座位置 |
静粛性 | 高速域でも静か。ロードノイズも抑えられている | 高速走行時の風切り音がやや気になる | 街乗りでは静かだが、エンジン音がやや大きく感じられる |
走行性能 | ハンドリング性能・直進安定性が高い | 操作性は素直だが、揺れやすくキビキビ感は低い | 滑らかな加速が得意だが、コーナリングはやや不安定 |
向いている人 | ドライブが好きな人、走りも重視したい方 | 子どもや高齢者がいる家族、車内移動重視の方 | 市街地メインでの利用、穏やかな運転を求める方 |
これに対しオデッセイは、低床・低重心設計によって優れた直進安定性とハンドリングを両立しています。特に、重心が低いためカーブでの姿勢変化が少なく、走行中の安心感が高い点は他車と一線を画しています。
逆に言えば、硬めの乗り心地と感じる人もいるかもしれませんが、それは設計上の意図によるものです。こうして比較すると、オデッセイは「走るミニバン」としての性格が際立っており、運転の楽しさを求めるユーザーには非常に魅力的な選択肢だといえます。
18インチ・19インチ装着時の変化

オデッセイの乗り心地に大きく影響を与える要素の一つが、装着しているタイヤサイズです。特に18インチや19インチといった大径ホイールを選択する場合、その見た目の迫力とは裏腹に、体感的な変化も少なくありません。
多くの人がスタイリッシュな外観に惹かれてインチアップを検討しますが、それによってどのようなメリットとデメリットが生じるのでしょうか。
まず、18〜19インチのホイールを装着すると、タイヤの扁平率が下がります。これはつまり、タイヤの厚みが薄くなるということです。厚みが薄くなると、路面からの衝撃を吸収するクッションとしての役割が減り、乗員に伝わる振動が増える傾向にあります。
例えばマンホールや段差を通過した際、車内に「ドンッ」と響くような衝撃を感じやすくなるのです。
一方で、メリットも存在します。扁平タイヤはサイドウォールのたわみが少なくなるため、ハンドリング性能が向上します。つまり、ステアリング操作に対する反応がシャープになり、コーナーでの安定性が増すのです。
これにより、スポーティな走りを楽しみたい人にとっては魅力的な選択肢となります。
ただし、日常的な街乗りや家族での移動が主な用途である場合、19インチのような大径ホイールは必ずしもベストな選択とは言えません。燃費への影響やタイヤ交換時のコスト増も考慮する必要があります。
見た目と性能のどちらを優先するかは、ユーザーのライフスタイルによって変わるものですが、乗り心地を重視するのであれば純正の17インチや、インチダウンも選択肢として検討する価値があります。
オデッセイの乗り心地を改善する方法

・改善キットの効果と選び方
・RC1・RC4型でよくある対策とは
・車高調やエアサスの導入効果
・タイヤ選びで印象はどう変わる?
・インチダウンは有効なのか
・乗り心地改善はいつから始まったか
改善キットの効果と選び方
「オデッセイの乗り心地が硬い」と感じたときに、多くのオーナーが検討するのが改善キットの導入です。
これはサスペンションやダンパー、スタビライザーといった足回り部品を交換・補強することで、走行時の振動や突き上げ感を和らげる手段の一つです。中でも、乗り心地改善に特化したアイテムは数多く販売されており、選び方には注意が必要です。
最も一般的なのは、ショックアブソーバーの交換です。
純正よりも柔らかめの減衰力設定がされたアフターマーケット製品を装着することで、路面からの突き上げを効果的に吸収してくれます。また、ローダウンサスやアップサスといったスプリングの交換も併用することで、車高を調整しながら乗り味の改善が可能です。
これにより、見た目のスタイルアップと快適性の両立も期待できます。
一方で、ただ部品を交換するだけでは効果が不十分なこともあります。例えば、ボディ補強パーツの一つであるフロアバーやタワーバーを追加することで、車体剛性が向上し、サスペンションの働きが安定しやすくなります。
これにより、走行時のばたつき感が減り、乗り心地全体が滑らかになることがあります。
ただし、製品によっては逆に乗り心地が悪化するケースもあるため注意が必要です。スポーツ志向の強い製品を選んでしまうと、路面の凹凸をダイレクトに拾ってしまい、むしろ突き上げが増える可能性もあるのです。
このため、選ぶ際には実際に同じ型式のオーナーのレビューを参考にしたり、ショップでの相談を行うのが望ましいでしょう。費用対効果や施工のしやすさも考慮しながら、自分の使用環境に合った改善策を見極めることが大切です。
RC1・RC4型でよくある対策とは

オデッセイのRC1およびRC4型に乗っているオーナーの中には、「乗り心地にもう少し余裕がほしい」と感じている人が少なくありません。
これらのモデルは低重心・低床プラットフォームを採用しており、操縦安定性には優れている一方、路面の衝撃を硬く感じやすいという特性も持ち合わせています。では、実際にどのような対策が取られているのでしょうか。
まず多くのユーザーが試みているのが、「ダンパー交換」です。KYBやTEINなどのアフターパーツメーカーからは、快適性重視の減衰力設定を持ったダンパーが販売されており、これらを装着することで明確に体感できるレベルで改善されることがあります。
さらに、乗り心地とハンドリングを両立させたい場合は、車高調整式サスペンション(車高調)を選択する例も増えています。
次に注目したいのが「タイヤの見直し」です。
RC1・RC4では18インチ以上のホイールを履いている場合が多いため、扁平率が低くなりがちです。そこで、インチダウンや扁平率の高いタイヤに交換することで、衝撃吸収性が高まり、車内に伝わる振動を軽減できます。
これは比較的手軽で費用も抑えられる改善策として人気があります。
さらに、車体剛性をサポートする補強パーツの導入も効果的です。特にロアアームバーやセンターフロアバーなどを追加することで、走行中の車体のねじれを防ぎ、サスペンションの動きを素直に伝えることができるようになります。
こうすることで、無駄な揺れが減少し、乗り心地がより安定します。
こうした対策を講じる際には、全体のバランスを考慮することが大切です。部品単体での改善にとどまらず、組み合わせによる相乗効果を見込んだセットアップを行うことで、より高い満足度が得られるでしょう。
車高調やエアサスの導入効果
オデッセイの乗り心地に不満を感じている方の中には、車高調やエアサスペンション(エアサス)に注目する方も少なくありません。
どちらも純正サスペンションとは異なる乗り味を提供してくれるカスタム手段として知られていますが、その導入によって実際にどのような効果があるのか気になるところです。
まず、車高調とは、文字通り車高を調整できるサスペンションキットのことです。車高の上げ下げだけでなく、減衰力(ダンパーの硬さ)も細かく設定できる製品も多く、自分の好みに合わせて乗り味を調整できるのが最大の利点です。
硬めの設定にすればロールを抑えたスポーティな走りが可能になりますし、柔らかめにすれば段差でのショックを緩和でき、快適性が向上します。
一方、エアサスはコンプレッサーで空気圧をコントロールし、ボタン一つで車高やサスペンションの硬さを変えられるシステムです。特に段差が多い街中や駐車場の縁石などで車高を一時的に上げられる点が大きな魅力です。
さらに、エアバッグ式の柔らかいサスペンションにより、まるで高級セダンのようなしなやかな乗り味を得られる場合もあります。
ただし、どちらにも注意点があります。車高調は取り付けやセッティングに専門的な知識が必要で、安価な製品を選ぶと逆に乗り心地が悪化することもあります。エアサスは価格が高く、構造が複雑なため、メンテナンスコストや故障リスクも視野に入れておかなければなりません。
このように、快適性を追求する手段として車高調やエアサスは非常に有効ですが、それぞれの特性と目的を理解したうえで選択することが大切です。
タイヤ選びで印象はどう変わる?

タイヤは車の「靴」に例えられることがありますが、その影響は想像以上に大きく、乗り心地に直結する重要なパーツです。特にオデッセイのように重厚感があり、家族乗りや長距離移動が多い車においては、どんなタイヤを選ぶかによってドライブの印象が大きく変わってきます。
一般的に、快適性を重視するなら「コンフォートタイヤ」と呼ばれるカテゴリーが選ばれます。これらのタイヤは路面からの振動を吸収する設計がされており、走行音も静かで、ロングドライブでも疲れにくいという特徴があります。
ミシュランのプライマシーシリーズやダンロップのVEURO(ビューロ)などが代表例です。
対して、グリップ性能や走行安定性を重視する方には「スポーツタイヤ」が好まれる傾向があります。ただし、スポーツタイヤはゴムが硬めで路面の凹凸を拾いやすく、乗り心地がややハードになる傾向があります。
見た目や走りの鋭さを求めるのであれば一考の余地はありますが、ファミリーカーとしての快適性を優先するなら慎重な選定が求められます。
また、最近では低燃費性能をうたう「エコタイヤ」も人気です。
転がり抵抗が少なく燃費に優れるものの、製品によってはロードノイズが大きくなる傾向もあるため、静粛性に敏感な人には向いていない場合もあります。したがって、選ぶ際は「何を優先したいか」を明確にすることが最も大切です。
このように、タイヤ一つで車の印象が大きく変わるのは確かです。同じ車でも、タイヤの種類・サイズ・銘柄を変えるだけで乗り味がガラリと変化します。季節や用途に応じて最適なタイヤを選ぶことで、オデッセイはさらに快適で安全な移動空間となるでしょう。
インチダウンは有効なのか
インチダウンとは、純正よりも小さいホイールを装着し、より厚みのあるタイヤを履かせることを指します。この方法は見た目の印象が変わるだけでなく、実用面でも大きな効果をもたらすことがあります。
とくにオデッセイのようなミニバンでは、その効果が顕著に現れるケースが多いです。
インチダウンの最大のメリットは、タイヤの厚みが増すことにより、路面からの衝撃を和らげられる点にあります。例えば、段差や舗装の荒れた道を走行する際にも、タイヤ自体がクッションの役割を果たし、車内に伝わる振動を大きく軽減してくれます。
そのため、乗り心地を良くしたいと考えているオーナーにとっては、非常に有効な手段といえるでしょう。
また、タイヤ自体が安価になる傾向もあります。一般的にインチが小さいタイヤは価格が抑えられており、交換費用の負担も軽減されるという利点があります。さらに、厚みのあるタイヤはパンクなどのトラブルにも強く、日常使用での安心感も高まります。
ただし、すべての面でメリットばかりというわけではありません。インチダウンによってホイールが小さくなることで、ブレーキの放熱性が低下する可能性や、ハンドリング性能がややマイルドになるというデメリットも存在します。
また、見た目が「貧弱」になると感じる人もおり、デザイン面での好みも分かれるところです。
このように、インチダウンには明確な効果がありますが、どこまでを許容範囲とするかは、ユーザーの使い方や好みによって異なります。長距離ドライブや家族との移動が中心であれば、快適性を最優先にしたタイヤ選びとしてインチダウンは有効な手段の一つといえるでしょう。
乗り心地改善はいつから始まったか

ホンダ・オデッセイの乗り心地に関する評価は、世代を追うごとに少しずつ変化しています。
初代モデルでは「ミニバンらしからぬ走り」が話題になった一方で、乗り心地そのものはやや硬めで、ファミリーユースとしては賛否が分かれる面もありました。しかし、乗る人の快適性を重視するニーズが高まるにつれ、メーカー側も徐々に改善に着手するようになりました。
具体的には、3代目のRB型(2003年〜)以降で、サスペンション設計が大きく見直され始めます。この時期、ミニバンでも走りを楽しみたいというユーザーが増加しつつも、乗員全員の快適性を両立させることが課題となっていたのです。
そのため、ダンパーの減衰力やスプリングのレートなどが再調整され、「スポーティでありながらも角が取れた乗り心地」が追求されました。
そして、現在のRC型(2013年〜)に至っては、より本格的なハイブリッドシステムや先進安全装備の導入とともに、乗り心地の質感も格段に向上しています。
低重心プラットフォームによる直進安定性の確保に加え、騒音対策や室内の静粛性向上にも力が注がれ、まるで上級セダンのような乗り味を目指す方向へと進化しています。
このように、オデッセイの乗り心地改善は、車の進化とともに徐々に積み重ねられてきた結果であり、一朝一夕で実現されたものではありません。現在のモデルに至るまで、細やかな改良が重ねられてきたことを理解することで、より安心してオデッセイを選ぶことができるでしょう。
まとめ:オデッセイの乗り心地について
・オデッセイはモデルや仕様により乗り心地の評価が分かれる
・とくにRC1型では「硬い」「突き上げる」などの声が目立つ
・3列目シートはフロア位置が低く長距離移動では疲れやすい傾向
・アブソルートEXではサスペンションチューニングにより快適性が向上
・ハイブリッド前期と後期でリアサス構造やダンパー設定が異なる
・18インチ以上のホイール装着で乗り心地が硬くなるケースが多い
・インチダウンやタイヤ交換で衝撃吸収性の改善が見られる
・エアサスや車高調を導入することで好みに合わせた調整が可能
・専用の乗り心地改善キットも販売されており効果を感じる人も多い
・ステップワゴンやセレナと比べて重厚感はあるが柔らかさに欠ける面もある
・RC4型ではリアのばたつき感を抑える改良が進められている
・タイヤの空気圧や銘柄によっても走行フィールは大きく左右される
・ハイブリッド中期以降のモデルでは快適性の声が増えている
・アルファードやエルグランドと比べると高級感より実用性寄りの設計
・乗り心地の改善は2016年頃のマイナーチェンジから本格化している
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